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「まくる」コミュニティ
「総本山」の店長や、のれんわけで有名なラーメン店に行った。ラーメン店めぐりが趣味なわけではないが、今日は事情があって自宅近くの分店に行った。
濃いめのスープを味わい、太い麺を噛み締めて久々の外食をした。食べ始めて間もなく、隣の席にいた先客がスープを飲み干した。
店員さんが愛想よく「まくり券」にスタンプを押す。そう、スープを飲み干すとスタンプがもらえ、全部貯まる(10杯分)と1杯無料になるのだ。
その券の名前である「まくり」は「完飲する」を表した言葉である。
改めてこう思った。
これは「コミュニティ」なのだ、と。
「まくる」コミュニティなのだ、と。
コミュニティには、お決まりのお作法や不文律(ときにはCoCなどの規範)がある。このスープを完飲する、飲み「まくる」という「儀式」がこのコミュニティを支えているのだと。
塩分の摂りすぎだとか、バカげているとか、そういう観点ではない。
コミュニティとはもともと「バカ」になる場なのだから。
「バカ」がたくさん集まる「バカ」のための場なのだから。
だからコミュニティに「塩分の摂りすぎ」なんて真面目なことを言っちゃいけない。
総本山の店長はテレビでしか見たことがないけど、個性があって面白い。
世の中がみんな「正しいこと」「スマートなこと」「効率的であること」ばかり追求するなかで、「バカ」なことが残っているのは貴重だ。
塩分ではなく、スープへの「愛」を全て自分の体に受け「まくる」儀式に、コミュニティをみた。
ピーク時間ではなかったので、最後には店に自分だけが残った。愛想のいい店員さんがお店の外に出てまで見送ってくれた。
1,000円の顧客体験、それはお値段以上。
だからこそ、コミュニティが続いている。
そう、ここは「顧客体験」におカネを払うコミュニティなのだ。
コミュニティイベントだけが、コミュニティではない。
一見客、常連客、そして「まくり」のコアファン。
飲食店もまた、コミュニティだと改めて思った。
#コミュニティデザイナー
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