異所性心房調律と移動性ペースメーカー
セミナー受講者様よりご質問をいただきました。
今回の記事では、移動性ペースメーカーと異所性心房調律についてまとめてみました。
ぜひ検定対策の参考にしてみてください。
正常なP波とは?
P波は左右の心房に刺激が伝わったときで、心電波形の2割が心房の情報です。
P波の前半2/3が右房由来、後半が2/3左房由来です。
刺激の出発点である洞結節から刺激が出ると、その刺激は左右の心房へと伝導されます。
洞結節の位置は右上なので刺激は左下に向かいます。
そのため、12誘導心電図のⅡ・Ⅲ・aVF誘導ではP波は上向き(陽性)の波形になります。
異所性P波
刺激の出発点が洞結節以外(冠静脈洞や左房など)の場合があります。
これを異所性心房調律といいます。
心拍数は正常であることが多いと言われています。
通常と刺激の出発点が違うため、P波の形が通常と異なります。
冠静脈洞調律の場合、刺激は心房の下から上へと伝わるため、12誘導心電図のⅡ・Ⅲ・aVF誘導でP波は下向き(陰性)波形になります。
移動性ペースメーカ
刺激の出発点が洞結節や心房など、彷徨うようにコロコロ入れ替わることがあります。
これを移動性ペースメーカ(wandering pacemaker、pacemaker shift)といいます。
ペースメーカというと、植え込み型の人工ペースメーカのこと?と思ってしまいそうですが、間違えないように注意してくださいね。
この移動性ペースメーカの判読ポイントはP波の形とPQ時間です。
刺激の出発点が変わるため、P波は様々な形となりますし、刺激の発生した場所が房室結節に近いとPQ時間は短くなります。また、リズムが不規則なることもあります。
▼こちらで異所性調律・移動性ペースメーカについてお伝えしています。
心電図新世界コミュニティ
職場や心電図の勉強をしていて、不安になったとき周りに相談できず一人で悩んでませんか?
このコミュニティで相談してください。
コミュニティの認定回答者があなたの相談にお応えし、コミュニティのメンバー全員に学びとして共有されます。
「あなたの相談がコミュニティの仲間を進化させる」そんなこれまでにない新しいコミュニティです。
心電図検定に関するご質問も心電図新世界コミュニティでお受けしています。
絶対合格
競争率の高い申し込みを経て、決して安くない検定料を払い、休日や休み時間を削ってまで勉強をしてきたのだから「絶対合格」したいですよね?
本番でわからない問題や見たことのない心電図に出会ったらどうしよう?と不安になったりもしますよね?
合格のためにセミナーに参加したり、参考書を何冊も購入したり、ネットに疑問の答えがないかたくさん調べた経験、ありませんか?
自分自身が納得できる答えが見つからないと、余計に不安になったり、焦ったりもしますよね?
問題集の答えを覚えてしまって、物足りなさを感じているかもしれません。
どれだけやっても「これでいいのかな?」と自信がなかなか持てません。
でも、最後はもうやってきた自分を信じるしかないんです。
「これだけやったんだ!」
その事実こそが自信です。
たとえ頭が真っ白になっても、わからない問題ばかりでも、時間が足りなくても、最後まで諦めないで”合格”を目指してください。
「絶対合格」
応援しています。
==================
まえた さちこ プロフィール
臨床検査技師、2児のママ。心電図検定1級。
【はじめましての方へ】
🌟まえたとLINEで繋がる
🌟youtubeチャンネル登録
↑最新動画をお見逃しなく↑
🌟心電図新世界コミュニティ
🌟動画教材のご紹介
★Facebookページ
https://instagram.com/ecg.maeta
【お問合せ】
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?