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「1dayアキュビュートゥルーアイ」実務経験と診断士観点からコンタクト批評

こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

少し前からコンタクトレンズについて批評をしています。

前職ではコンタクトレンズ業界に長く携わっていました。

その時の実務経験と診断士で学んだ知識を合わせることで、価値ある情報を提供できると思い書いています。

今回はジョンソン&ジョンソンの「1dayアキュビュートゥルーアイ」です。

毎回1dayアキュビュートゥルーアイというのは面倒なので、今後「トゥルーアイ」と呼びます。

まずはトゥルーアイについてポイントを申し上げると、

シリコンハイドロゲルなので酸素透過率は高い
しかし1dayアキュビューモイストに比べると、ユーザーの評価は落ちた

といった感じです。

独断と偏見による評価点は以下の通りです。

総合点 ★★★☆☆(3点)

1.つけ心地 ★★★☆☆(3点)
2.見え方 ★★★☆☆(3点)
3.安定性 ★★★★☆(4点)
4.取扱のしやすさ ★★★☆☆(3点)
5.乾燥感 ★★★★☆(4点)

評価の要素解説は下記を参考にしてください。

ではレンズスペックを見ていきます。

トゥルーアイの製品仕様

ベースカーブ 9.0mm / 8.5mm
直径 14.2mm

度数BC 9.0
+5.00~-12.00

BC 8.5
-0.50 ~-12.00

中心厚(-3.00Dの場合) 0.085mm
酸素透過率(Dk/L値) 118
含水率 46%
UVカット あり
レンズマーク 123”マーク
ソフトコンタクトレンズ分類 グループⅠ

レンズスペックの見方は下記リンクを参考にしてください。

トゥルーアイの製品仕様はモイストと似ています。

ベースカーブ(レンズの丸み)については2種類あります。

最近は1種類の丸みしかないレンズが多いです。

つまり目に合わなければ使いたくても諦めるしかありません。

トゥルーアイは2種類から選択できるのでほとんどの人の眼にフィットします。

直径は少し大きめの14.2mmですが、乾燥がひどくなるような大きさではありません。

中心厚はモイストより0.01mm大きくなっています。

ほぼ影響はないでしょう。

酸素透過率はモイストよりも高いです。

モイストが33.3でしたので、3.5倍以上高くなっています。

含水率はモイストよりも低くなりましたが、次世代素材シリコンハイドロゲルの中では多いほうです。

シリコンハイドロゲル素材の中では柔らかく仕上がっています。

ソフトコンタクト分類はⅠになっています。

これは「低含水・非イオン」を表しています。

詳しくはスペックの解説noteで見てください。

含水率が50%未満なので「低含水」という水分が少ないグループに入ります。

また非イオン性素材は汚れを寄せ付けにくい素材です。

ジョンソン&ジョンソンは伝統的にイオン性素材を使っています。

イオン性素材は水と仲が良いので、みずみずしいつけ心地になるからです。

旧素材のグループ分けなので強引に当てはめた結果、グループⅠになったみたいですね(^^)

シリコンハイドロゲルになってからグループ分けが意味をなさなくなっているみたいです。

それでは要素判定に移ります。


1.つけ心地 ★★★☆☆(3点)

モイストに比べるとトゥルーアイはつけ心地の面でやや劣る印象です。

トゥルーアイを含めた「次世代素材シリコンハイドロゲル」は旧素材の「ハイドロゲル」に比べると少しレンズが固い仕上がりです。

例えレンズの厚みやベースカーブが同じでも違います。

シリコンハイドロゲルが主流になりつつある現在においてジョンソン&ジョンソンの優位性は少なくなりました。

モイストに代表される旧素材のハイドロゲルレンズでは「モイスト」が圧倒的に支持を得ていました。

今後はこの優位性が薄れてきてシェア争いが激しくなると予想されます。


2.見え方 ★★★☆☆(3点)

見え方もモイストのように矯正がしづらい乱視も含めて満足度の高いわけではなくなりました。

私の経験上シリコンハイドロゲル素材のレンズは旧素材よりも視力が少し出づらい傾向がありました。


ここからは私の考えですが、シリコンレンズの見え方がやや劣るのは涙液レンズの影響とみています。

眼とコンタクトレンズの隙間には「涙」が入ります。

この涙の形によって見え方が変わります。

旧素材よりも涙の層が凸レンズに近くなっている可能性があります。

凸レンズは近視の方に入れると余計に見えにくなります。


もちろん乾燥して涙がなくなると見えづらくなります。


3.安定性 ★★★★☆(4点)

安定性はモイスト同様良いです。

2種類のベースカーブ(レンズの丸み)がありますので、だいたいの方にはフィットします。

モイストと違うのは、レンズがしっかり眼の中で安定していても、つけ心地が合わない方がいます。

シリコンハイドロゲル素材は相性の良し悪しが出ます。

酸素の透過性が高くなっているとはいえ、合わないようなら元に戻した方が良いですよ(^^)


4.取扱のしやすさ ★★★☆☆(3点)

パッケージは一般的なものです。

裏表もわかりづらいことはないです。

アキュビュー製品には裏表がわかるように「123」という刻印がレンズに入っています。

ただし透明なので光に透かして見ないとわからないです(^^;)

これを探すなら、形状で見たほうが早いですね。

アキュビューモイストと違う点はレンズを眼に入れる時です。

モイストのほうが初めての方でも眼に入りやすかったです。

練習すれば問題なくなりますが、3点にさせていただきました。

もう一つシリコンハイドロゲル素材は親油性なので女性の方はご注意ください。

素材性能は高いのですが、油と仲が良いので化粧品やハンドクリームがレンズに付着すると吸着します。

そうすると曇って見えづらいです。

各メーカーは対策としてシリコン素材をコーティングをすることで吸着を防ぐ工夫をしています。

しかしジョンソン&ジョンソンはコーティングがあまりされていません。

1dayは1日で取り替えるためトラブルが少ないですが、ポイントとして化粧をしてからコンタクトレンズを入れるようにして下さい。

先に化粧品を触ると手に汚れが付いている可能性があり、そのままコンタクトレンズを触ると付着する恐れがあります。


5.乾燥感 ★★★★☆(4点

乾燥感はモイストよりも少し強くなっている印象です。

実際に私もつけ比べて見ましたが、トゥルーアイのほうが優れていました。

その違いは水分量(含水率)が要因です。

シリコンハイドロゲルの素材は水よりも素材の酸素透過性が高いです。

ですので、水分量(含水率)を少なくすることで酸素透過性を高くしています。

以前のハイドロゲル素材は酸素を通さなかったので水分を含ませて眼に酸素を届けていました。

よって昔の素材は水分量(含水率)を高くしたほうが酸素透過性が高くなります。

しかし水分量が多いと感想とともにコンタクトレンズが縮みやすいので眼を圧迫します。

つまり水分量が少なめになっているシリコンハイドロゲルレンズは変形しづらいので圧迫を感じにくい仕組みになっています。

個人差はありますが、乾燥感を防ぎたい場合おすすめです。

まとめ


今回は1dayアキュビュートゥルーアイについて批評してみました。

最後に点数を振り返って見ます。

総合点 ★★★☆☆(3点)

1.つけ心地 ★★★☆☆(3点)
2.見え方 ★★★☆☆(3点)
3.安定性 ★★★★☆(4点)
4.取扱のしやすさ ★★★☆☆(3点)
5.乾燥感 ★★★★☆(4点)

コンタクトレンズ素材の主流がシリコンハイドロゲルになってきています。

トゥルーアイは良いレンズですが、以前のような一強の時代ではなくなりつつあります。

このような形でコンタクトレンズ製品やメーカーなどについて書いていきますので、引き続きよろしくお願いします!

いただいたサポートは今後もより一層有益な情報を提供できるようにします! どうぞよろしくお願いいたします!