「メダリスト1dayプラス」実務経験と診断士観点からコンタクト批評
こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。
秋はコンタクトレンズ業界にとって閑散期です。
新しい生活が始まる3月・4月や夏休みの7月・8月、それと年末年始が忙しくなります。
こういった時期はスタッフの研修をしていました。
コンタクトレンズの知識や処方レベルが向上しないと他店と差別化できません。
なんたってコンタクトレンズ自体はどこも同じモノを置いています。
商品で差別化するのが難しいです。
その中でリピート購入していただくためには、信頼できるお店でなくてはいけません。
信頼を勝ち取るためには、適切なコンタクトレンズを適切なタイミングで提供できるお店づくりが必要です。
そういった中で培ってきた知識を皆さんと共有してコンタクトレンズを正しく使用していただきたいのが私の願いです。
今回は「メダリスト1dayプラス」について解説していきます。
メダリスト1dayプラスとは
メダリスト1dayプラスはボシュロムというメーカーが製造している製品です。
このメーカーは2週間タイプの「メダリスト」(今はメダリストプラス)とケア用品の「レニュー」で有名です。
2週間タイプの「メダリスト」がヒットしていたので、同じブランド名をつけて1dayにも進出してきた感じです。
ただし2週間タイプのメダリストとは全然違う特徴なので、お客さんにはかなりしっかり説明した上で購入いただいてました。
アキュビューは1dayタイプも2週間タイプも特徴が似ていたので、メダリストは説明するのが面倒だなと感じていました。
そんな話は置いといて、評価に移ります(^^;)
メダリスト1dayプラスの評価点
評価点総合点 ★★★☆☆(3点)
1.つけ心地 ★★★☆☆(3点)
2.見え方 ★★★☆☆(3点)
3.安定性 ★★★☆☆(3点)
4.取扱のしやすさ ★★★★☆(4点)
5.乾燥感 ★★☆☆☆(2点)
2週間タイプの「メダリストプラス」よりも厚みがあるので、つけ心地については1dayのメダリストは少し劣るイメージです。
ただし、悪くはありません。
その分見え方は少しくらいの乱視であれば矯正の期待があります。
安定性や取扱のしやすさは特徴なし(^^;;
乾燥に対してはそれほど強くない印象です。
メダリスト1dayプラスの製品仕様
次にメダリスト1dayプラスの性能面を見ていきます。
製品仕様を確認しました。
ベースカーブ 8.6mm
直径 14.2mm
度数 +5.00~-9.00
中心厚(-3.00Dの場合) 0.09mm
酸素透過率(Dk/L値) 24.4
含水率 59%
UVカット なし
レンズマーク なし
ソフトコンタクトレンズ分類 グループⅡ
ベースカーブ(レンズの丸み)は1種類です。
アキュビューは2種類ありますが、最近は1種類が多いです。
「もしこのカーブが目に合わなかったらどうするのか?」
種類を変更するしかありません。
近視度数の製造範囲が狭いですね。
ちなみに近視度数はマイナス(−)で表示されます。
使い捨てコンタクトレンズなら箱やパッケージに記載してあります。
自分がどれくらいの度数を使っているか一度チェックしてみて下さい。
酸素透過率がボシュロムの公式サイトにも載っていませんでした。
24.4という数値は高くありません。
人気の1dayアキュビューで33.3、次世代素材のトゥルーアイは118です。
同じボシュロムの製品で「アクアロックス1day」がありますが、163とかなり差があります。
ただし、次世代素材が発売する前までは24.4が普通でした。
正しく使用すれば問題はありません。
次世代素材シリコンハイドロゲルが合わない場合はムリして変える必要はありません。
販売店では「酸素透過率が低いレンズを使うと目に良くありません」と不安を煽ってきます。
間違いではありませんが、敏感になり過ぎても良くありません。
つけ心地の良くないコンタクトレンズを使うほうが、よっぽど健康に良くないです。
毎日ストレスがたまります。
何日もコンタクトレンズを外さずに付けっぱなしにだけはしないで下さいね(^^;)
1.つけ心地 ★★★☆☆(3点)
旧素材のハイドロゲルなので、含水率(水分を含んでいる量)が高く柔らかいです。
アキュビューよりも少しだけ厚みがあるので、つけ心地はモイストのほうが良い印象です。
逆に厚みがあると軽度の乱視であれば少しブレを抑えることができます。
乱視用は値段も高いし厚みが気になって合わない方であれば、近視用の厚みがあるタイプを選んでみて下さい。
CT(中心厚)が 0.09mmなのでめちゃくちゃ分厚いわけではありません。
乱視用はほとんどが0.1mm以上厚みがありますので、見え方が良くなってもつけ心地が合わない方もいます。
2.見え方 ★★★☆☆(3点)
見え方の評価は普通です。
先ほど軽度の乱視は抑えることができるメリットをお伝えしましたが、特段見え方が他のレンズよりも優れているとは思いません。
決して悪いわけではありません。
3.安定性 ★★★☆☆(3点)
ベースカーブが1種類ではありますが、合わない人が多いわけではありません。
レンズも柔らかい旧ハイドロゲル素材なので、フィット感は悪くないです。
レンズが不安定で目からズレて合わないという方の方が珍しいです。
4.取扱のしやすさ ★★★★☆(4点)
パッケージ自体はたまに開けるのにかたい時がありますが、困るレベルではありません。
実はパッケージに工夫がしてあります。ピッタリと重ねることができるようになっています。
このデザインが私は好きでした。
意味もなく重ねてみたりしました(^^)
ちなみにメダリストⅡやバイオトゥルー1dayにも採用されています。
裏表の判別は刻印が入っていないので、形で見分ける必要がありますが、ある程度裏表に差がありますので判別できます。
5.乾燥感 ★★☆☆☆(2点)
旧ハイドロゲル素材で高含水を考えると乾燥感には少し弱いスペックです。
しかし水分量が多いことでフィット感は良くなります。
実際に装着してみると、1dayアキュビューモイストに近い乾燥の出方でした。
まあ、コンタクトレンズをつけると乾燥は避けられません。
つけ心地がしっくりくる場合は、目薬で乾燥を予防しながら使えば良いです。
まとめ
今回はボシュロムのメダリスト1dayプラスについて解説しました。
改めて点数を以下に示します。
評価点総合点 ★★★☆☆(3点)
1.つけ心地 ★★★☆☆(3点)
2.見え方 ★★★☆☆(3点)
3.安定性 ★★★☆☆(3点)
4.取扱のしやすさ ★★★★☆(4点)
5.乾燥感 ★★☆☆☆(2点)
柔らかいレンズなのでファンも多いですが、次世代素材のシリコンハイドロゲルが登場して目立たなくなった印象です。
ボシュロムはその後バイオトゥルー1dayやアクアロックス1dayなど、次々と新しい製品を市場に投入しています。
それらの評価がなかなか高いので、影が薄くなってきています。
その分インターネットで安価に変えるようになっています。
最後にここでの評価は実務経験から感じた内容なので、個人に完全に当てはまりません。
ほとんどの方がご経験されていると思いますが、コンタクトレンズの合う合わないは個人差があります。
合わない場合はすぐに付けるのをやめてください。
そして違和感が消えないようでしたら、お近くの眼科で診察を受けてください。
よろしくお願いいたします!
いただいたサポートは今後もより一層有益な情報を提供できるようにします! どうぞよろしくお願いいたします!