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どうしてDRMを入れないといけないのですか?

「Excel で十分やれてますから」
「どうしてDRM ( Donor Relationship Management )を入れないといけないのですか」

というご意見に対して、私はちゃんと回答ができていただろうかと振り返ってみる。

こういうご意見に対して「いや便利なんですよ」、「DRMがあるとこんなこともできましてね」、「膨大なデータをExcelでこの先どうやって管理するんですか」みたいな個別具体的な回答では回答にならないと感じています。

なぜなら、大変かもしれないし、不便かもしれないけど、実際にExcelでやれているから。人は変化することを本当に嫌う生き物ですから、変わるためにはかなり強い動機付けが必要です。

これって、git などのバージョン管理ツールを使ってない、手動バックアップで開発を頑張っている人達にそもそもバージョン管理がなぜ大切なのかというところから説明を始めることと同じぐらいの難しさがあります。

つまり、使っている人にとっては「必要だってことは当たり前過ぎて、あらためて何故必要なのかをじっくり考えたことすらないので、唐突に聞かれると返答に困る」領域のことなのです。

また、団体のミッションの達成のために働くという高次の意識がないスタッフにとっては、日々の業務を効率化してミッションにより寄与する仕事をするという発想自体がないことが多く、そのようなスタッフにとっては決められたExcelを決められた手順で処理し続けれていれば日々は過ぎていくのに、なんでよく分からない新しい仕組みを覚えなきゃいけないのか?ということになるわけです。

下手すれば効率化したら、Excelの作業がなくなって仕事がなくなってしまうかもしれないという恐怖すらトリガーしてしまう。こうなるとDRM(や新しい仕組み)の導入は頑迷な抵抗にあってしまい頓挫してしまう可能性が高くなります。

この不安や恐怖に応える回答ができていたか?というとできていなかったなぁというのが正直な所感です。

ここに応えるためには、まず前提の共有が必要なのだと思います。つまり、Excelを処理することが日々の業務の目的ではなく、団体のミッションに寄与することが目的であり、Excelの処理もその目的のために現時点で重要なタスクであるという認識を持つことです。団体にとって重要なスタッフであるというメッセージを団体も発信すべきですし、ベンダーもその認識を持つ必要があると思います。

「DRMを入れたら業務が効率化してスタッフが◯人減らせます」

じゃてんでダメってことです。アウトです。そのスタッフは団体にとって大切な仲間であり、団体のミッションにもっと寄与する仕事をしてもらう人材であることを肝に銘じる必要があります。そこを同意しないと何も進まないと感じています。

その同意があれば、仮にDRMで業務が効率化すれば空いたリソースで「こんなことができる」「あんなこともできる」という建設的な議論が可能になり、翻ってDRMの導入もスムーズにいくのだと思います。

明日以降に続く(笑)。

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