なんでキースがジンビーム?
パリのアシスタント時代(1977~1983)
パリの貸しスタジオはそんなに多くなくリンドバーグ、トスカーニ、と言ったメジャーなファッション誌の仕事をするカメラマンのほとんどがPin Up Studioを使っていた。アシスタント仲間からリンドバーグが L'UOMO VOGUEでキース・リチャードを撮るという情報は伝わりキースを見にPin Up Studioに行った。ボスがよく使っているのでスタジオは顔パス。アシスタント特権というものだ。
スタジオ入りの時間が近づくとみんな仕事をやめてカメラマンもモデルもアシスタントもリンドバーグが使うスタジオの前で彼を待ち受けていた。キースがスタジオに入った後しばらくしてリンドバーグのアシスタントをしていたZIGENが出てきて「五味さん、ジャックダニエル売っている酒屋知らない?」と聞かれた。ジョニウォーカーも普通の酒屋では滅多に見ないのにバーボンウィスキーのジャックダニエルなんて見た事がない。1時間ほどして彼は戻ってきたがジャックダニエルは見つからず買ってきたのはジンビームだった。リンドバーグはボトルの正面を見せずに左隅に置いて撮影。しかし、キースファンは細部まで見るのでな誰でも「なんでキースがジンビーム?」って思いますよね、、、。
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