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AppleのOpenCL放棄がNvidiaのAI支配を後押しした理由


技術的な選択がAI業界を変えた瞬間

AppleがOpenCLを捨て、独自のMetalフレームワークに移行した2014年の決定は、AI業界全体に大きな波紋を広げました。OpenCLは、さまざまなプラットフォームで動作するオープンな標準でしたが、MetalはAppleデバイスに特化した独自技術です。この選択は、NvidiaのCUDAがAIの主流プラットフォームとして台頭する道を開いたとも言われています。

Metal vs OpenCL パフォーマンスのジレンマ

MetalがOpenCLの後継として登場した際、そのパフォーマンスには賛否が分かれました。例えば、Neat Videoでは新しいGPUモデルにおいてMetalの方がOpenCLよりも40%速く動作するケースも報告されました。Adobe Premiere Proのようなソフトウェアでは、OpenCLがMetalよりも最大60%速く動作することもありました。

科学計算の分野では、MetalがOpenCLに比べて4倍も遅いとする開発者の声もあります。これらの事例から、Metalのパフォーマンスは一様ではなく、使用するアプリケーションやハードウェアによって大きく異なることが示されています。

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Nvidia CUDAの台頭とAI市場における支配力の強化

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