「駅ホームなど、危険な場所では使わないでください」というアプリ
「駅ホームなど、危険な場所では使わないでください」と言っているアプリやサービスがあります。
視覚障害者がこの文言を読んでどう感じるか。書いて鋳る晴眼者には思い及ばないでしょうね。
たとえば、登山用のピッケルに
「凍った急斜面など危険な場所では使わないでください」
という注意書きがあり得ますか? 滑る場所だからこそピッケルを使うわけだし、滑落した人は、自分のピッケルの使い方が下手だった、と反省するでしょう。
ピッケルそのものに瑕疵がない限り裁判にはなり得ません。
視覚障害者の腕を引いて、ガイドしてくれる同行援護というサービスがあります。そのガイドの人が、「ここから先はホームで危険です。なので、お一人で歩いてください」 というだろうか。「あなたが落ちて死んでも私のせいではないですよ」と言っているわけです。
そんなこと、人と人との間ではありえない関係です。
冒頭の行き違いは、ナビやサービスの信頼度の問題ではなく、提供者の視覚障害者に対する認識の問題です。
さまざまな理由で不本意なガイダンスが起きるかもしれません。介在する技術や情報伝達の未達も原因しています。
下記の米国のサービスの利用規約は、そのあたりの記述がとてもすぐれています。つまり、困難な状況にある人をすこしでも助けてあげたい、という、その気持ちが読み取れます。
https://aira.io/our-terms-of-service/
今後、このような文脈での投稿を続けるつもりです。