【3】視覚障害者はタイムラインの上で生活している その1
視覚障害者用音声ナビで無音は許されない、という話しです。
ミミから得る情報は時間軸の上に配置されています。オシロスコープで音声波形がゆっくり右から左にながれているアレです。
たとえば
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という文字列をいちいちミル人はいないでしょう。
ですが、画面が見えないと、すべて音読されるのを待つよりほかないのです。飛ばし身ができないのです。
晴眼者が3時限空間で生活しているように、われわれは時間軸の上で生活しているのです
器用な視覚障害者は、スクリーンリーダーの速度を超高速、ドナルドダックのようにしているのはこのためです。
逆に言うと 無音字応対であることは「情報が提供されない」 ということになります。
「変化がないときはだまっているんだ。だって、うるさいじゃん」 というのは見える人の言葉です。
話しをナビに写しましょう
カーナビは「この先5キロほど道なりです」と言って無音になることがあります。だからと言って、目をつぶって運転する人はいません。
カーナビが無音になった高速道路を走るときもつねに前方を見て情報をえています。
では、前方が見えない人はどうするの? 周辺情報は音声で得るしかないのです。
つまり、運転者が目をつぶらないのと同様、つねに進路に関する情報を音声で与え続けて、安心させることが必用なのです。
私は、8年ほどかけてのべ6000キロを歩いていますが、3秒ごとにガイダンスを繰り返されないと不安でなりません。まちがった方向に進んでも、3秒後には修正できます。
まちがった方向をただちに修正できることの重要性は歩けば、納得できます。
くどいですが、ナビが無音になると、そもアプリがちゃんと動いているかどうかすら知れないのです。
「だから白杖使って自己責任歩け、と言っているじゃないですか」 とおっしゃいますか? 「じゃ、白杖だけで歩きます。さようなら」です。