デジタルビデオと行くシルクロード『12』 初めての西域の町
初めての西域の町
初めての西域の印象は強烈だった。
イスラムの音楽をがなり立てている写真屋。
ポプラ並木を歩くウイグル衣装の人たちの姿は、写真で見た旧ソ連の中央アジアにも似ている。
博物館 に行こう。これは、図書館の2階だそうだ。薄暗いホールへ入って2階へ。
子供を連れたウイグルの母親2人が番をしていて、集金している。
説明が漢字とウイグル語なので、今ひとつ興がわかない。どうやら、見栄えのする宝物は中央や海外に持っていかれたのだろうか。
しかし、ミイラはちがう。はじめて見るミイラはすばらしい。
ミイラは決して恐くも気持ち悪くもない。本当にそこに人間がいるみたいだ。きれいな靴もはいているし。
たしかに、愛する人がなくなったら、いつまでもそのままで、とミイラにしておくのは納得できる。でも、これは乾燥している場所だけでの特権か。
さて 、このあたりで「用足し」をしておいたほうが安全だ。
おばさんに「厠」の文字を見せるが、通じない。漢字が読めないのかも。
おしっこのしぐさをしたら、やっとわかってもらえた。屋外にあるらしい。
下に降りると、きれいな英語を話す男性(多分、学芸員)がきて、分かりやすく案内してくれる。
まわってそのトイレ小屋へ入ったとき、初めて本物の「恐怖の中国のトイレ」を経験したのだ! もちろん手を洗う所はない。外へ出てやっと息をする。
これが、公共施設のトイレか。 以後、ホテルのトイレ以外のトイレは、極力使わないようにコンディション調整をすることにした。