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なぜ小説を書くようになったか #作家になった流れ

以前、Xにて「#作家になった流れ」を超ざっくりつぶやきましたが、僕は本を読む人でもなかったし、文芸部などで書いていたわけでもないし、そんな僕がなぜ小説を書くようになったのか。
振り返ってみましたので、本日はそんな話をしようと思います。

中学高校と、ゲーム・映画・漫画にはハマっていましたが、小説を読むことは少なかったです。唯一、ハリーポッターだけ読んでいました(なぜ)。

なぜか中学校の卒業アルバムにて「小説家になってそうな人ランキング」の第2位に選ばれたりしたのですが、その理由はわかりません。小説を学校で読んでるそぶりすらなかった僕がなぜ。

大学生でも筆を執ることはなく、ビジネス本とか読んじゃって、社会に出たら偉くなるぞ~って、それがモラトリアムから大人になるってことなんだろうって思っていました……たぶん大二病だったと思います。


で、社会人になってすぐ事件は起こります。
同じ部署に配属された同期が仕事のつらさに泣いたのです。仕事中、リーダーに向かって「私だってがんばっています」と。その場に居合わせた僕は、とても冷めていました。
(僕自身、ハードな育ち方をしたのでどんな出来事でもそこまで辛そうに見えなったんですよね……ごめん。同期……)

そこでふと思います。あまりにも共感力が低いんじゃないかと。自覚はありました。もともと人の悲しみや傷に鈍い人間でした。感動作品で泣くこともなかったし、相談ごとも相手のつらさが理解できないこともありました。
こんな自分の冷たいところを、なんとかしたいなって思いました。


そこで手に取ったのが、ラノベでした(なぜ)。
いや、小説でも読んで……人の心を理解しよう的な感じで……まずは読みやすそうな小説をと思い、ラノベを買いました。

手に取ったのは、「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」(なぜ)。
なぜこのチョイス? と今なら思います。
ただこのときは目的も忘れて、ただただ「おもしれ~」って読みました。なんだよ小説って面白いじゃんって知ることができました。その後は、いろんな物語を読みました。とあるシリーズ、化物語シリーズ、森見登美彦、湊かなえ、安部公房、カフカなどなど……

そうしてラノベやエンタメ小説にハマります。

そうして少しして、仕事では大きなプロジェクトがひと段落したときでした。 当時の僕は、社会人1年目ながら、そこそこうまく立ち回って、先輩にも可愛がられていました。

そこでふと思ってしまったんです。
何がしたいんだろうって。

このまままっすぐ進めば、大学生のときに目標にした「偉くなる」ことは(とても生意気にも)叶うと思いました。

偉くなって、たくさんのお金をもらって、夜遅くまで飲んで、タクシーで帰って、二日酔いで出社して、また飲みに行って、誰かに奢る。

もちろん、こういう生き方もいろんな人との輪ができて素敵な人生だと思います。ただ、僕はこういう大人になりたかったのかなと、すごく悩みました。


ただ、人生を賭けてやりたいことはありました。

気持ちのいい話ではないので濁しますが、なかなかハードな家庭環境で育ちました。

お父さんとお母さんがいて、平日でもたまには家族で夕食を囲んで、土日は家族で遊びに行くような「一般的な家庭」。

自分が得られなかったものを実現することに強い想いがありました。
それは過去に対する復讐だと思っていました。
その復讐のためには、金がいる。
だから仕事を辞める選択肢はない。

じゃあどうしようかな〜、と悶々と考えました。
このとき、僕はどう生きたいのか、真剣に考えたと思います。

きっと僕は、世の中から自分が負った悲しい出来事を少しでも減らしたくて、そのために誰かの心が前を向くようなものを残して、ちょっとは人の役に立ったと、生まれたことに意味はあったんだと、そう思い込んで死にたいと、思いました。

じゃあ何をしよう。

悩みに悩んだ末、よし小説を書こうと思い立ったのです(なぜ)。


仕事を続けながらできることで、人の心に残せるものってなんだろうって、絵でも壺でも書でもよかったんですけど、初期投資ゼロでできる小説を選びました。

小説を書くなら極力若い人に向けた小説がいいなとライトノベルを選びました。なぜならなるべく長い時間、心に留めてほしいから。

書こうって思って数ヶ月で長編を書き上げて、投稿生活のスタートです。

それからのことは、以下の記事のとおりです。たくさん小説を書きました。


ざっと、僕が小説を書き始めたきっかけはこんな感じです。

余談ですが、小説を書くようになって人のことをずっと考えるためか、すごく涙もろくなりました(笑)

感動作品ですぐ泣きますし、相談ごとも「そりゃつらいよな〜」と言ってあげることもできるようになりました。副次的なものだと思いますけど、僕にとってとてもうれしいことで、小説と出会えてよかったなあ、と思います。

志馬なにがし

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