思い出 ヒースロー空港で
ニューヨーク、パリ、ミラノ、イスタンブール、アテネ、カイロ、トロント、ダブリン等、今まで10以上の空港を利用して来ましたが、一番ほのぼのとした思い出があるのが、ロンドン、ヒースロー空港です。
私は入国審査で1時間以上足止めを食らってました。帰りの日付けを後から決めれるオープンチケットを使ったのと、ロックが好きだから来たという言葉がまずかったみたいで、審査員はそのまま音楽活動して居着くんじゃないかと疑っていました。
なんとか、ちゃんと帰国するという旨を分かってもらい入国したのですが、ノドはカラカラ、旅疲れも重なり、精神、肉体共メチャへばりました。喉を潤そうとジュース販売機へ
しかし、疲れから手がぶれて、紙コップに注いだオレンジジュースを床一杯にこぼしてしまいました。
また買わなきゃいけない、もったいないなという思いが脳裏に走り、この溢したジュースどうしようという困惑もやって来ました。
ところが近くにいてそれを見ていた大柄の黒人のスタッフが紙コップにもう一杯注ぎ手渡してくれました。お金は? と尋ねると いらないと言います。日本だと絶対また買わなきゃいけない所ですが、わー有り難いなー と思いました。
そして床を汚した事を詫びたら、" It's OK . These things happen . " と言い、モップを出して嫌そうな顔一つせず、黙々と拭き始めました。
体と共に心も大きい人だなーとすごく印象深い思い出になりました。
日本の陰湿な心も人生も小さい、犬役人に囲まれていると、" 音楽、イラスト、好きな事が出来て幸せ、でもこの国では不幸な連中に妬まれる。Life is not perfect . 仕方ないッスね! " と納得しても、うるさいハエがチョイと うっとうしく思う時があります。
しかし、世界にはこういう人もいるんだからと、自分を元気付けてくれる良い思い出です。