星と君とモルヒネと。

夕陽色した紅葉が
もう戻れない夏を告げる
色褪せない日々の記憶は
どうすれば思い出に変わる?

「罪と罰」も「愛と誠」も
「ヘンゼルとグレーテル」も
何それ、美味しいの?って
残ったピアスの跡を気にしながら
笑った彼女が昨日死んだ

生きる痛み止めがほしいだけなんだよ
今も僕は何も出来ず這いつくばったまま

キラキラ落ちてくる夏の星に 
刹那、光が見えたから
あの時乗れなかったロケットは
僕を置き去りに飛び立って行った
彼女が好きだったぬいぐるみと
季節外れの蚊取り線香
蒼くて大きな地球に生まれた
僕らは本当に幸せなのかな?

生きる痛み止めがほしいだけなんだよ
永遠を誓わないなら
だらしがない愛なのかな

かわいい子は甘やかせだとか
恋とは死に至る病だとか
百日紅の花言葉のように
全てを愛で包み込んでくれ

努力は報われないときもあるけど
決して無駄にはならないって
見上げた空が青すぎて
秒針すら止まれば良い

生きる痛み止めがほしいだけなんだよ
今も僕は何も出来ず這いつくばったまま

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