やまない雨の話④
【雨と傘とわたしの話】...④
そんな時
あなたに出会った
僕にもあった
この小さな傘を
さしてあげたいと思えた
今度は僕が傘を差す番だと
優しくて
穏やかで
なんだか暖かい
そんなことをイメージしながら
あなたに傘をさしにいった
雨が降っていたから
あなたに傘をさそうと思った
雨がずっとずっと止まないから
あなたがぬれないようにと
傘をさした
この雨はけして
私を苦しめようとはしてこない
それでも雨は降り続ける
何もなかったことかのように
ずっとずっと
私を苦しめてたのは
きっとわたしだったのかも
誰も生まれた時に
傘は持ってない
でも生まれた時から
傘の下にいたから
雨は降ってない
そこは
優しくて
穏やかで
なんだか暖かい場所だった
いつかあなたが
ここからいなくなったら
きっと土砂降りの雨が
またわたしに
降り続けるだろう
その時に備えて
わたしも傘を持とう
大きすぎても
小さすぎても
ダメで
私にあった傘をさそう
小さすぎたらぬれてしまう
大きすぎたら沢山の人を
すべて覆えるのかも
でも1人になったら
1人でその大きな傘を支えきれない
傘はたおれてしまうだろう
そして
あなたは激しい雨にうたれ
そのまま言葉も失って
身動きが取れなくなって
そのまま眠ってしまうのだろう
心に傘を
僕の傘は今どのくらいの
大きさなのだろうか
そんなことおかまいなしに
この雨は
今日もずっとずっと
降り続けてる