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キューバ旅行記Chapter#6


20040317 @アトランタ空港 9:43

昨日の夕方、アトランタ空港に到着。
税関のチェックを受ける。

僕とトモくんはキューバに行ったことを言わなかったが、何故か山は「キューバに行ってきた」と自信満々に言った。

緊急事態発生。

「キューバ」と口にした瞬間、税関の顔色が変わり、山は厳しいチェックを受けることに。
結局、山は葉巻の「モンテ・クリスト」を没収される。※

※山くんは、キョウスケさんに税関をうまくくぐる方法を教えてもらったんではなかったのか…??なんでそんな高らかに「キューバに行ってきた」と言うたのか…

以後、山はその発言がほぼ投げやりになる。

確かにアメリカは大雑把な国という印象は否めない。

もうアトランタには行きたくない。
そしてキューバとアメリカには想像以上に深い溝があるようだ。
葉巻に限らず、酒やその他キューバ製品をアメリカに持ち込んではいけないようだ。

僕はアメリカよりキューバの方がいい国だと思う。

あと1時間程度で飛行機が離陸する。
12日ぶりの日本。
12日、長いような、あっという間のような旅だった。
14時間近くのフライト。
頑張ろう。


ともくんと僕 ホテル「ハバナ・リブレ」のロビーにて


20040317 @成田行きの飛行機

ちょうど今、日本から持ってきた唯一の暇つぶし用の本「爆笑問題とウルトラ7」を読み終えた。
少し感動する内容だったので、一気に読み切ってしまった。
もう暇をつぶすものが何もない。
それならば、文章でも書いてやろうと思って今に至る。

トモくんは横で寝ている。山は楽しそうに映画を観ている。

そもそも、僕が何故キューバ旅行に行きたいと思ったのか?

イマイチ自分でもよくわからないが、人に尋ねられた時は、一貫して「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブを観て」だとか「ラテン音楽が聴きたくて」といった理由を使うようにしている。

嘘ではないのだが、完全に本当でもないような気がする。
別にキューバについて多くを知っているわけでもない。
ただなんとなく、本当になんとなく、海外旅行に行くならキューバしかないなと以前から思っていた。

この「なんとなく」を説明できないなら、わざわざ文章化するなって感じかもしれないが、「なんとなく」僕に旅行しようという意思を与えたキューバという国は、やっぱり不思議な魅力を持った国であるのだろう。

実際、色々な人々との色んな形でのコミュニケーションは刺激的であり、苦しくもあり、楽しくもあるものだった。

日本人ということを深く意識する12日間だったと思う。

旅行がこんないい形で実現するとは思わなかった。
僕がなんとなしに言い出したキューバ旅行に付き合ってくれた山さんに心から感謝します。

旅行の相棒であり、その後も20年ドラム&ベースのコンビを続けている山くん。不思議な縁である。


あとは無事伊丹に着くことを祈りつつ、この旅行記を終了したいと思う。


読んでくれた皆さん、極々個人的な旅行記にお付き合いいただきありがとう!

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