
122、私に寄せられた批判的な感想についてお答えしましょう(インド株について)③
「新型コロナウィルスについて」より再掲。「人間は単一の機械のような生命体ではないのです」――文中にもありますが人種・地域・文化・医療体制等、様々な要因によって大きく異なるのです。ここはよく押さえておいた方が良いポイントだと思います。2021年4月の作品。
【本文】
さぁ、最後に以下の事を指摘して私の反論を終わらせる事としましょう。
③インド型と呼ばれる変異株が、はるばる海を越えて日本にやって来ているのだと考えている事。
以前にも何度か指摘していますが、新型コロナウイルスのようなRNA型のウイルスというのはしょっちゅう変異します。全世界で変異していきますし、感染者の身体の中でも毎日、何回も変異しているのだそうです。
つまり、イギリス型・アフリカ型・インド型などと言われている変異種は、ある特定の地域において、同じような個所に変異が起こったウイルスが複数発見されたから、「便宜上」地域名や国名を冠して分類しているだけです。全世界を調査すれば同じような変異株が別の地域で見つかる事もあるでしょう。
ですから、インド型と言われる変異株が日本で発見されたからといって、インド型のウイルスが海を越えてはるばるやって来たとは限りません。
インド型と呼ばれるコロナさんが、ビシッとしたスーツを着込んでデリー辺りから飛行機に乗り込み、機内食に舌鼓を打ったりビールを飲んで昼寝をしたり、度々客室乗務員のイカしたお尻を眺めては、あらぬ妄想をしたりとしながら何時間も機上での時間を過ごし、ようやっと成田に到着したならば、ビートルズのように笑顔で手を振ったり、マッカーサー元帥のようにパイプを咥えたりして
「みなさんコロナちわ~!」
なんて冗談言いながらタラップを下りてきたワケではないのです。
日本国内でもインド型と同じような変異が起こっている可能性は高いです。
もちろん、インドから渡航した人が、いわゆるインド型を持ち込む場合もあるでしょうが、完全に渡航を制限したとしても、日本国内でもいずれ勝手にインド型と呼ばれる変異種が勝手に発生してくる筈です。
ウイルスとはそうやって世界同時多発的に変異していくものなのです。
――以上、①②③という勘違いを指摘しながら、質問者様の批判的な感想について反論させていただきました。
いずれにしましても、質問者様は変異株が恐ろしいとするマスコミの報道にかなり洗脳されてしまっている感が否めません。また、新型コロナウイルスは恐ろしいとする相変わらずのイメージに縛られてしまっているようにも思えます。
繰り返しになるかもしれませんが、新型コロナウイルスは、全ての人間に対して平等に影響するわけではないのです。住んでいる国の文化や国民性、医療体制や衛生面、免疫力といった遺伝子レベルの違い……等々、様々な要因でもって変わってくるのです。
人間は単一の機械のような生命体ではないのです。
小池百合子が「人流」と言う時に、私は彼女の人間に対する単純な見方に違和感を覚えるのですが、質問者様の人間観にも同様のものを感じてしまいます。
……少し話しが脱線しましたね。
欧米やインド、ブラジル等では感染者・死者がたくさん発生していますが、だからといって日本人も同じように感染者が増えたり死者が増えたりするとは限らないのです。
日本人が初めてコロナで亡くなったのは昨年の1月15日だとされています。それから丸一年経った際の死者数は約4200人です。インフルエンザでは例年1万人が亡くなっています。日本人にとっては、どう考えてもインフルよりもコロナは弱毒です。きっちり数字に表れているので、弱毒じゃないと言われても困るばかりです。
――どうでしょう、質問者様は私に対して「抜けている」とおっしゃっていましたが、「抜けている」のは一体どちらなのでしょうか? このエッセイをご覧になった皆様に判断していただくことにしましょう。