218、なぜ42歳女性のワクチン死だけは因果関係を認めるのだ?超党派議員連公開討論より(文字起こし)
3月10日、厚労省はワクチンの副反応によって死亡した42歳の女性について、「ワクチン接種と死亡との因果関係は否定できない」としてワクチンと死亡との因果関係を初めて認めた。
【速報】新型コロナワクチン接種後の死亡例、初めて「因果関係は否定できない」との専門家評価を了承(日テレNEWS) - Yahoo!ニュース
上記がワクチンの副反応によって亡くなった42歳女性についての詳細だが、右端の「専門家によるコメント」を以下に紹介しておく。
「専門家によるコメント」
ワクチン接種直後から本事例は顔面蒼白と呼吸苦を訴え、血痰を呈し、心肺停止となり、蘇生措置を行ったにもかかわらず死亡に至ったことから、何らかの心肺の障害が生じた可能性が推定された。死亡後にCT検査が実施され、高度肺うっ血(急性肺水腫)の存在が指摘されていた。また、本事例はスギ、ヒノキ、黄砂などに対するアレルギー体質を有しており、ワクチン接種によるアナフィラキシーの疑い(確認できた所見は呼吸困難のみ)についても報告されていたが、ブライトン分類に照らし基準に合致するのは呼吸器症状しか認められないことから、アナフィラキシーであったと言えず、ワクチンとアナフィラキシーとの因果関係評価については評価できない。一方、患者は高度肥満、 睡眠時無呼吸症候群(夜間に持続的気道陽圧療法を実施)、高血圧、2型糖尿病を有していた。これらのことから、ワクチン接種以外の死亡に繋がりうる除外すべき急性疾患として、肺血栓塞栓症の有無について綿密な画像評価が必要と考えられた。その評価結果は以下の通りであった。 本事例について行われた死後画像検査は非造影で あり、血栓症等の評価に限界はあるものの、胸部の大血管内の血栓や肺梗塞を示唆する所見がない等、 典型的な肺血栓塞栓症を示唆する所見は得られておらず、その他の疾患も含め、死因となりうる具体的な異常所見は同定されなかった。死亡に至る原因疾患の特定のために剖検所見が得られることが望ましいが、実施されていなかった。本事例から得られた画像所見等の情報の範囲内においては、ワクチン以外の原因として死因となる具体的な異常所見は同定されなかった。 以上を総合的に判断すると、ワクチン接種と死亡との 直接的因果関係は否定できないものと考える。
―――と、まぁ専門家のコメントはこんな感じなのだが、このような事例はこの42歳女性だけではなく、他にもたくさん存在しているんじゃないだろうか? なぜ、この事例だけはワクチンと死亡との因果関係を認めたのだろうか?
さて、このような疑問を抱くのは私だけではなく専門家の方も同様らしい。
3月15日に超党派議員連盟が開催した公開討論会において、名古屋大学の小島勢二名誉教授が厚労省の役人に対して詰め寄る場面があるのだが、それはまさに「なぜ、42歳女性の死亡例だけはワクチンとの因果関係を認めたのだ?」――といったものであった。
以下、上記動画の内容を文字に起こして紹介する。
――――――
●小島名誉教授
今回、初めてα判定をした、まぁ、女性の方が出たと。今まで初めてなんですね。そういうような形で厚労省の例の報告書を見ると、診断に関しては、まぁ少なくともアナフィラキシーだと主治医が言ったんだけど、ブライトン分類で少なくとも当てはまらないから○○(※聞き取れず)もないし、どうこうでこれは違うだろうと。そして、あのぉどうも臨床経過やったら肺静脈血栓じゃないかと。そこのがCT出たとか画像でも、それは違うと。そういう意味では診断がついてないんですね? 診断がついてないけど、言うと、どうも他には考えることができない。総合的に考えて今回はα判定にしたということなんですが、じゃあ、振り返ってみたら、何回も言うんですが、今まで病理医が解――剖検の結果ハッキリしたと。それで、例えばアナフィラキシーに関しても喉頭浮腫がある。それ以上のものがなくても、これは情報不足だからγ判定にしてたんですね? 今回のケースは診断もついてない、何もなくてα判定にしたということは、今までと何処が違うのか? それをハッキリ説明していただきたいんですが?
●厚労省の役人
すいません、ご質問ありがとうございます。あのぉ、医薬〇〇(※聞き取れず)でございます。え~と、まず今回の事例に関してなんですけれども、小島先生におっしゃっていただいた通りでして、あのワクチン接種の直後に発症して急激な進行の後に死亡に至ったということで、総合的に判断してワクチン接種と死亡との因果関係が、あのぉ否定できないということでαという形にしたと……
●小島名誉教授
それで、あのぉ〇〇さんに聞きたいんですが、質問なんですが、そういうことでしたら2,000例のうち、まぁ当日ですね、当日亡くなったケースは何例あるんでしょうかね? 今の話しで、当日すぐ亡くなったからこれはもう そうだと、というような形で言われてるんですが、ところが今までもなんか見ると、接種会場で亡くなったとか当日亡くなったとか、結構報告がありますね。どうなんでしょうか?
●厚労省の役人
あのぉ、具体的な数字ちょっと今、持ち合わせてないので大変申し訳ないんですけれども、あの、そのほかの症例の評価というのはですね、もちろん今回の事例は、あのぉ、直後に発症したというところを踏まえてなんですけれども、時間的な関係――ワクチン接種との時間的な関係ですとか、原疾患との関係、そういったものを、こう総合的に判断しながら、え~、評価をしておりますので、え~と、まぁすべてこう、様々なことを考えたうえでの評価になっているということでご理解いただければと思います。
●小島名誉教授
私は数えました、106例です。当日、〇〇(※聞き取れず)。106例が、そういう形で今までは関係ないと言われてたの。今回は認めたと。そうして総合的なっていう、総合的なっていう言葉なにを意味しているのか? それを説明して頂きたいんです。
●厚労省の役人
あのぉ、おそらくですね、そのぉ、報告されたなかでは、えぇと、ワクチン接種との時間……あのぉ、副反応が起こった時間が非常に短いから、ワクチンとの疑いが、関係があるんじゃないか? ということで、報告をされるケースですとか、様々あると思うんですけど、我々の眼でもう一度、あの見たときに、あのぉ、別のお薬を使ってらっしゃるので、そのお薬の影響かもしれないとかですね、あの、様々な事でやっぱりちょっと考えて、その症例を評価するということを行っておりますので、あのぉ、どうしてもそれ――
●小島名誉教授
――いや、今の話しだと今までのケースもそれに当てはまるケースは随分たくさんあると思うんですね? それなのに今回は認めたと、α判定。その理由を皆さん知りたがっていると思うんですね、国民の方は。
●厚労省の役人
ありがとうございます。あのぉ、いち、一症例ですね、丁寧に評価をするなかで、現状そうなっているということでご理解いただければという風に思っております。
●小島名誉教授
それで、誰がこれをそのように、じゃあ判定したんですか? これはもう前回でも言ったんですが、〇〇さんが言うには、まぁ少数の者がやってるから、それで医師の免許証が分かったら分かっちゃうから出せないと、個人情報だからって言われたんですが、ある方から聞くと確かにPMDAが、専門家が100……あ、1,130人いると。その人たちに頼んでやってるということなんですが、私、今回見て分かったんですが、まぁ、ひょう、あのぉ、それこそ〇〇さんだった、皆さん言っているのは、PMDAの専門家がこれは判断したと。普通、私たちの同僚ですので、同じ同僚……あのぉ、1,130人私の同僚も何人か入ってますわ。そういう人たちにPMDAの専門家とは普通は言わないですよね? そういう表現を。それに1,130人もいたら統一はできないと思うんですね? 意思統一が。それを皆さん今回は99%、あるいは100%同じような、あのぉ回答をしてる。そのあたりが、どうも、あ、本当にそんなことが可能かどうか、っていうようなことが気になるんですが、何回も言うんですが、どなたがこれを判定してるかと。それに関しては前回11月25日、遺族の方がそれこそ誰がこれをしたんだとか、あすこまで色々そのことに関して、あのぉ、〇〇さんに質問したんですが、結局答えてないですね? 個人情報だからってことで。どうなんでしょうか? ――いやいや、ある方が言ったのは厚労省の役人に聞いたら、その1,130人がやってるよ、という話しだったんですが? そうなんですか?
●厚労省の役人
あのぉ、ちょっとですね、私もそのときに、あのぉ誤解をしたままお答えをしてしまったのかもしれないんですけども、PMDAで評価をするなかでですね、あの、外部の専門家の先生にお願いをして、えぇと、ご意見を伺って、えっと、やると。評価を、あの、ご自由に頂きながら、あの最終的な評価は特に……
●小島名誉教授
――あの、今のなかでやりましたのは、基本的には内部がやって、場合によっては外部にそれは、あのぉ答えを求めてるという、〇〇さんの今の説明はそういうことですよね?
●厚労省の役人
あのぉ、合同部会で出してます、あのぉ因果関係評価の、あのぉ分類に関してはすべて、あの、外部の専門家の先生にお伺いをして、あのぉ、出してると。で、その外部の専門家の先生が、1,000……数名いらっしゃるなかで、えぇとぉ、あの一個一個ですね、お願いするときに、適当な先生にお願いをさせて頂くという形で……
●小島名誉教授
じゃあ、これは確認なんですが、1,130人、そのリストの中から、例えば血液疾患だったら血液疾患が当てはまる人に全部それをお願いして、それで判定してると? ただ、そうした場合、そんな二人が同じような意見になるとは、なかなか普通は考えられないんですが? 実際、今回二人の意見が割れて、三人目を、あの、お願いしたとかそのあたりのデ――あ、どうなんでしょうかね? なかなかちょっと今の話しは、あのぉ~、一般的な常識から言うと考えづらいんですが?
●厚労省の役人
ありがとうございます。あのぉ、え~と、ちょっとつまびらかにですね、今ご質問頂いたことをお答えすることは難しいんですけれども、あのぉ、最終的にそのぉ意見として集約したものを、あのぉ、調査会の資料としてお出しさせて頂いていると、いうところになります。
●小島名誉教授
ひとつだけ言うと、私、臨床家でご存じだと思うんですが、あのぉ、いわゆる回答を見ると、なかなか臨床をよく分かっている、あるいはそこまでの人がやってるとはちょっと思えないんですね? 読んでるのを見て、うん。私の今までのキャリアを先生――あの〇〇さんご存じだから、うん。そういう意味ではなかかなそれが信用できない。そのあたりは本当に、もうここで撤退――あのぉ、1,130人の外部の人に、そこは、あのぉ~依頼して、その結果がこういう結果だったということを断言できるわけですね?
●厚労省の役人
あのぉ~、外部の専門家の先生、あの、すべてのその、1,300人の方に毎回お願いするわけじゃないですけども、あの、外部の先生のお話しをお伺いして、えぇと評価を頂いているというところがございます。
●大阪市立大学 井上正康名誉教授
ありがとうございます。まぁ今、小島先生ね、指摘されたように今回のα判定になった、あの〇〇(聞き取れず)ずっと見ていると、従来に全部γにされてきたものと整合性が取れないですね? まぁ、そういう意味ではね、今回まぁ早い時期に、まぁその日に亡くなっちゃったということで否定できない、という風に前向きに捉えて頂いたんだと思うんですけど、じゃあ今までの、全部γだったものを同じ視点で接種日、あるいは2日目、3日目という風に、あの時系列で何人亡くなったと、いうことを一度グラフでもって数字に出して頂きたいと思います。これはもう非常に大事なことでね、もう厚労省の信用に関わることですので、そしてそのときに、今回の、あのぉα判定になった方と同じような、あのぉ、排除できないという方がたくさんおられると思うんで、まぁ、そういう人たちをもう一回再評価すると。
――――――
以上だ。
いかがだったろうか? 普通に考えて、「どうして42歳女性の死亡例だけを認めたんだ? 今までも同様の事例があったはずだろう? 専門家の見立てって、本当に正しいの?」――このように思うのは当然だ。
厚労省、どんどん立場がまずくなってきているね。