16、こびナビの「Q&A みんなの疑問に一問一答!」が信用ならない②
今回も「こびナビ」のホームページに掲載されている「Q&A みんなの疑問に一問一答!」にツッコミを入れてやりたいと思う。
このQ&Aに記されている内容の多くはデタラメなものばかりで笑ってしまうのだが、しかしそれは私が色々とワクチンとかmRNAとか、そういったキナ臭くて面白くも何ともない事柄について勉強したから笑えるのであって、一般の人達は笑うどころか
「なるほど、そいつぁ素敵なワクチンに違いねぇ」
――きっと、そう思ってしまうに違いないのだ。これは非常に恐ろしい事だ。
来月から3回目のワクチン接種が、来年3月からは職域接種が開始される。今後さらにワクチン圧は高まる事となり、何もしなければ多くの子供達もその影響を受け、命の危険に晒される事となるだろう。色々な手段を講じてワクチンの危険性を訴えていかなくてはならない。
前置きが長くなってしまい申し訳ない。以下、ひとつずつツッコミを入れておこう。
Q 2-1 どうしてワクチンがたった1年間でできたのか教えて下さい
A これまでは通常、数年~十数年以上かかっていたワクチンの開発が、今回は1年以内で行われたことに不安を覚える方も多くいると思いますが、今回のワクチンが開発から承認がこれほど速く進んだ理由はいくつもあります1-3)
。
理由1)2002-2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)や2012年頃から地域的に流行する中東呼吸器症候群(MERS)の原因であるコロナウイルスのスパイクタンパク質は、今回の新型コロナウイルスにとてもよく似ています。このウイルスに関する研究が続けられていたため、今回のウイルスでも、どこをワクチンの標的にすれば良いのかすぐに判明しています。
理由2)遺伝子を調べる技術革新や、mRNAワクチンに関する長年の研究により、遺伝子配列がわかればすぐにワクチンを設計できる技術がありました。
理由3)いくつかの段階の動物実験や臨床試験を同時並行で行い、効率よく研究を進めることができたこと。
理由4)世界中で大きな流行(パンデミック)になったことにより大規模な臨床試験の対象となる人がたくさん確保できたこと。
理由5)米国政府などから、ワクチン開発のために大量の資金が投入されたこと。
理由6)最終的な臨床試験を終える前から審査を始め、結果がでればすぐに承認する準備をしていました。
このように、様々な工夫がされていたことが、短期間で開発がされた理由です。
これだけ早く承認されたので、安全性の評価が甘いのではないかと思われる方もいるかもしれません。
しかし、mRNAワクチンの効果と安全性を評価する大規模な臨床試験(ファイザー・ビオンテック社は43,448人、モデルナ社は30,420人)は、従来のワクチンと比べても、規模が大きいものでした
4,5)
。
また、FDAの承認審査はYouTubeで生配信されるなど、有効性や安全性の検証は透明性の高い方法で行われました。
Nature.
2021;589:16-18
N Engl J Med.
2020;382:1969-73
Moderna. Moderna Announces Progress in Prophylactic Vaccines Modality with CMV Vaccine Phase 2 Study Data Now Expected in Third Quarter 2020 and Expands Investment in This Core Modality with Three New Development Candidates
N Engl J Med.
2020;383:2603-15
N Engl J Med.
2021;384:403-16
――以上だ。
さて、理由1によればSARSやMERSの研究が進んでいた為に、新型コロナウイルスに関するmRNAワクチンの開発がスムーズに進んだという事だが、しかし、SARSやMERSに関する研究が進んでいたのだとしたら、ひとつオカシな事実がある。
それは、どの製薬会社も結局、SARSやMERSに関するワクチンを製造する事が出来なかったという事実だ。
SARSやMERSはそれぞれSARSコロナウイルス、MERSコロナウイルスといった新型コロナウイルスと同様、RNA型ウイルスが原因となる疾患だが、RNA型ウイルスのワクチンの開発は非常に難しく、実際にSARSのワクチン開発は「抗体依存性感染増強(ADE)」が頻発した事で凍結されている。
SARSやMERSの研究が本当に進んでいたならば、既に安全なワクチンが開発されていても良い筈だ。しかし、この世界の何処にもSARSやMERSのワクチンなんて存在していない。
エボラ・エイズ・C型肝炎もRNA型ウイルスが原因となる疾患だが、これらに関しても未だ安全なワクチンは存在していない。
それにも関わらず、なぜ新型コロナウイルスのmRNAワクチンだけが僅か一年足らずで開発できるのだろうか?
安全性にも有効性にも全く問題ない(と謳っている)新型コロナウイルスのmRNAワクチンを僅か一年で開発できる能力があるのならば、なぜエボラやエイズやC型肝炎や、そしてSARSやMERSのきちんとしたワクチンを未だ開発できていないのだろうか?
結局、新型コロナウイルスのワクチンというものは、新型コロナウイルスの世界的流行に乗じ、安全性や有効性に関して極めて問題があるという事実を全くもって無視して火事場泥棒的に世界中にバラまいてしまった代物なのではないか?
――このように疑ってしまう事が当然だろう。
また、新型コロナウイルスのワクチン開発に関しては、上記理由1に対するツッコミと重複する部分があるが、大阪市立大学名誉教授井上正康氏の「マスク依存症と自粛強要社会の不条理」というコラムが参考になるので紹介したい。
少し長くなるが以下に転載する。
遺伝子ワクチンの開発は米国の9.11同時多発テロ後に起こった炭疽菌テロ事件に端を発している。これに危機感を強めたペンタゴンが軍事物資として開発を始め、米国、中国、ロシア、フランスなどで密かに進められてきた。
遺伝子ワクチンはどの様な病原体に対しても短期間に低コストで大量生産可能であるが、何故か20年以上も陽の目を見ることはなかった。何億人もの健常者に接種するワクチンには極めて高い安全性が要求され、何年もの開発期間が必要である。
しかし、今回はパンデミックで世界中がパニックに陥り、安全試験が無視されて一気に表舞台に躍り出た。この為に安全性が不明の遺伝子ワクチンをいきなり無数の健常人に接種する非常識な人体実験が世界中で進められている。
昨年秋にEUで新型コロナがミンクに感染し、強毒株の誕生を心配したベルギーなどで全頭が殺処分された。動物のコロナワクチンは古くから研究されてきたが、特に猫コロナでの研究が進んでいる。猫コロナでは腹膜炎が起こるが、ワクチンを接種された全例が2年以内に死亡する事が判明している。
18年前のSARSでもコロナワクチンが注目されたが、変異しやすいRNAウイルスでは抗体依存性感染増強(ADE)と呼ばれる致死的副反応が起こり、サイトカインストームで死亡する事からワクチン開発が凍結された。同様の理由からエボラ、エイズ、C型肝炎などのRNAウイルスでも安全なワクチンは未だに開発されていない。遺伝子ワクチン開発の製薬
企業はその情報を熟知しており、これが動物実験を省略(或は既知情報非公開で)してイキナリ接種を強行した理由かも知れない。
現在、短期間での副反応が少ないとして接種が継続されているが、血栓症の症例や死者が出て北欧では接種を中断する国が増えている。これが修羅場的副反応への序曲でない事を祈りたい。
――以上だ。
こびナビは、これまでの知見の積み重ねがあったから、僅か一年足らずで新型コロナウイルスのワクチンが開発されたのだという理屈を述べているのだがそうではない。
コロナウイルスの開発者たちは知見を積み重ねた結果――
「ダメだ。コロナウイルスのワクチンはADEの問題もあるし実用化する事なんて出来やしねぇぜ!」
このような判断を下した筈なのだから、知見を積み重ねたという結果があるから超絶素早く新型コロナウイルスのワクチンが世に出回ったとするのは誤りだろう。
結局こびナビは、新型コロナウイルスのワクチンは上記のような問題のある代物であるにも関わらず、僅か一年足らずの開発期間でもって世界中にバラ撒いてしまったというこの真実を、詭弁を弄して覆い隠そうとしているだけなのだと思わざるを得ないのだ。
この「こびナビの『Q&A みんなの疑問に一問一答!』が信用ならない」というシリーズは、今後も適時発表していきたいと思う。