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阪神二軍レポート【3・4月編】

普段あまり二軍戦までチェックできてないというファンの方も多いと思うので、ここでは二軍がどんな状況なのか少しでもお伝えできればと思っています。また、これを毎月投稿することで、後から振り返ったときに起用法や成績の変化が見られればと思います。

1.スタメン(打順)

基本的に小幡は上位で固定されており、近いうちの一軍レギュラーというところを視野に入れて育成していることが窺える。当初は6番だった小野寺は結果を残し続けたことで徐々に打順が上がり、一時は3番に。新外国人のロハスが出場してからは5番での起用となったが、クリーンナップを任されている。4番は当初はケガで出遅れた井上に代わって中谷が務めていたが、井上の復帰以後は昨年と同様に井上の4番での英才教育が続いている。髙山は当初は早く調子を上げてもらって一軍にという意味合いも込めてか打席の多く回る1番で起用されていたが、あまりにも調子が上がってこないため、下位打線で起用されるようになった。高卒ルーキーの高寺は最初は1年目の時の小幡や遠藤と同様に9番での起用が続いていたが、高寺が結果を出していたことと遠藤の調子が上がってこないことで、8番と9番が入れ替わった。

2.スタメン(守備位置)

注目はショート。ほとんど小幡がスタメンを任されている。ここでも球団は小幡を次世代のレギュラーショートと考えていることが窺える。これに加えてファースト小野寺・セカンド遠藤・サード高寺の内野陣が基本形となっている。外野は主にセンターに島田(江越)、ライトに井上を起用し、レフトとDHで中谷と髙山を起用する形が多かった。ロハスは守備はレフトでの起用のみとなっている。キャッチャーは榮枝と片山が故障離脱したこともあって長坂の起用が多かった。片山の復帰後は昨年と同様に藤田も加えた3人で長坂中心の使い分けがなされている。例年阪神二軍に多かったUT選手は、板山と熊谷が一軍定着したこと、荒木がここまで一塁と二塁しか守っていないことで影が薄い。その中でも小野寺は一塁を中心に外野や三塁も守るなど様々なポジションをこなしている。

3.打席数

打席数とはすなわち選手に対する投資である。一軍昇格や故障などが絡むため一概には言い切れないが、打席数の多い選手はそれだけ期待値も大きいと見ることができる。月別にこの変化を見ることで、期待値の変化を感じ取れる可能性もあるので今後も注目したい。

主な二軍選手の打席数
小幡 101
中谷 88
小野寺 87
井上 73
髙山 71
遠藤 68
島田 61
高寺 53
長坂 53
荒木 34
片山 15
江越 15
俊介 12
藤田 12
奥山 7
藤谷 2

4.投手起用

数字はイニング数。一軍での活躍が期待されるチェンは毎回6イニング以上の長いイニングを投げているが、そのほかの先発投手は5イニング前後での降板が多い。調子が良ければ西純もなるべく長いイニングを投げさせる傾向にある。ローテとして起用されているのはチェン、西純、及川、斎藤の4人で、途中からケガから復帰した中田も加わっている。例年二軍でローテを守っていた岩田稔はここまでは先発での登板はない。

リリーフとしては、谷川、馬場、エドワーズ、守屋あたりが主に接戦や勝ち試合を任されていたが、谷川はトレード移籍、その他も一軍昇格したことで、途中からは代わりに降格してきた石井大加治屋らに変わっている。ビハインドでは主に牧や望月、伊藤和、佐藤蓮らが起用された。石井将は実質唯一のリリーフ左腕であり、サイドスローへと転向したこともあってワンポイントでの起用が多い。

5.練習試合

ウエスタンリーグは5球団と奇数であり、それ故に定期的に公式戦の組まれていない期間が発生する。その間に組まれるのが独立リーグや社会人、大学生のチームと対戦する練習試合である。この練習試合では、普段公式戦ではやりにくいお試しのような起用をしたり、なかなか出番の与えられていない若手選手を積極的に起用したりすることがあるため、選手起用を見るうえでは欠かせないものとなっている。

3/24 vs徳島IS
1(中)島田2(遊)中野3(二)北條4(右)板山5(一)小野寺6(捕)坂本7(三)高寺8(左)奥山9(投)西勇
西勇3→伊藤将5→牧1
3/25 vs三菱West
1(遊)熊谷2(二)小幡3(中)俊介4(左)中谷5(右)髙山6(一)荒木7(捕)長坂8(三)遠藤9(投)秋山
秋山5→エドワーズ1→望月2→村上1
4/10 vs大阪ガス
1(中)髙山2(右)島田3(一)小野寺4(左)井上5(指)俊介6(捕)片山7(三)小幡8(遊)高寺9(二)遠藤
小川5→エドワーズ1→望月2→牧1
4/11 vs大和高田クラブ
1(三)小幡2(指)島田3(左)小野寺4(中)井上5(一)片山6(遊)高寺7(右)奥山8(二)遠藤9(捕)藤田
中田3→馬場1→守屋1→佐藤蓮2→石井将1→牧1
4/24 vsHonda鈴鹿
1(二)小幡2(中)島田3(左)ロハス4(右)井上5(一)中谷6(指)髙山7(三)遠藤8(捕)片山9(遊)高寺
村上5→アルカンタラ1→石井将1→牧1→石井大1
4/25 vsカナフレックス
1(二)小幡2(遊)遠藤3(三)高寺4(右)井上5(左)島田6(指)片山7(一)藤谷8(捕)藤田9(中)奥山
小川2→望月2→浜地1→石井将2→佐藤蓮1→牧1

実際に練習試合での選手起用を見てみると、普段の公式戦と違った起用がいくつか見受けられる。例えば、公式戦ではほぼショートで固定されている小幡は練習試合ではほかのポジションで先発していることが多い。これは、遠藤や高寺にもショートの練習をさせるためであろう。ほかにも、公式戦ではなかなか打席に立つことのない奥山ら育成選手がスタメンで起用されていたり、下位打線を打つ遠藤や高寺が上位を任されている試合もある。投手起用においても、公式戦ではあまり結果の残せていない小川や望月、佐藤蓮らが積極的に起用されていたりする。育成選手である牧の登板も多い。

6.故障者情報

ここでは、日頃ニュースをチェックする中で得られた故障者の情報を記載する。また、故障かどうか定かではないが、長期間試合出場のない選手についてもここに記載する。なお、見落としがある場合や最新情報でない可能性がある点はご留意を。

【投手】
・中田:左ふくらはぎ痛、4/1復帰
・村上:右前腕肉離れ、3/25復帰
・高橋:右脇腹筋挫傷、復帰メド立たず
・鈴木:左脇腹筋挫傷、復帰間近
・湯浅:右ハムストリング肉離れ、復帰間近
・岩田将:TJ手術、立ち投げ再開
・才木:TJ手術
・島本:TJ手術
・尾仲:立ち投げ再開、3/13以降登板なし
・川原:今年実戦登板なし

【野手】
・江越:3/27左足負傷、4/30復帰
・植田:3/25左脇腹筋挫傷、4/27復帰
・片山:右手有鉤骨骨折、4/7復帰
・榮枝:肋骨疲労骨折
・藤谷:右内転筋痛、4/22復帰
・北條:4/24左足首痛

7.月別成績

最後に、簡易的ながら主な野手の月別成績を。今後月が進むにつれて、投手版や今回載せきれなかった野手のものも追加予定。


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