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ポートアイランドの小さな大湿地。
皆さん、おはこんばんにちは。先月にオープンしたとある新展示に関することについて少し話そうと思います。お時間があれば、最後までご覧ください。
1.インサイドパークとアウトサイドパーク。
神戸港に浮かぶ人工島、ポートアイランド。その南端あたりに神戸どうぶつ王国はあります。
屋内展示がメインのインサイドパーク、屋外展示がメインのアウトサイドパークの2つのエリアに大きく分かれ、多種の珍しい動物たちをすぐ間近で観察したり、触れ合ったりすることができます。
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ハシビロコウやコツメカワウソの専用展示場に代表されるように、展示方法にはかなり力を入れていて、生き生きと暮らす姿を堪能できるのが醍醐味のひとつです。
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2.アウトサイドパークの新展示場。
アウトサイドパークの北の方に、先月オープンしたばかりの、カピバラたちの湿地という新展示場があります。北側ではカンガルー展示場と隣接していて、カピバラ→カンガルーの順番に巡ります。
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ゲートを入ると、湿地周辺の森をイメージした空間が広がります。少し歩いていくと視界が開け、池が見えてきます。
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どこにカピバラたちがいるのかはその時次第。木々が生い茂る空間で、お休み中の光景を見ることだってあります。
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運が良ければ、池に入っている様子を観察することができるかも。ちなみに、初訪問した日はその光景を見ることは叶いませんでした。またいつか見られたら良いな…。
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今の展示場の前は、インサイドパークの熱帯の森エリアにいました。今の展示場よりは狭めで、マーラやゾウガメとの同居でした。身体が大きく、群れを成すカピバラたちにとっては窮屈じゃないのか…?、と思うことがあったので、専用展示場ができたのは良いことだと思います。
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3.まだまだいる、パンタナールの生き物たち。
カピバラ以外にも、神戸どうぶつ王国にはパンタナールに生息する生き物たちが複数種いるので、何種類か紹介していきます。
カピバラの天敵となりうる存在は、ジャガーやカイマン等湿地帯に数多く存在しています。神戸どうぶつ王国では、その1種であるヤブイヌを見ることができます。
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数多くの捕食者から狙われうる存在もまた多数が存在しています。
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哺乳類のみならず、鳥等も数多くの種がいます。
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これらの生き物たちは、園内の何処かで展示されているので、散策しながら探し、そして観察してみては如何でしょうか。
4.最後に。
国内では数多くの動物園で見られるカピバラですが、彼等本来の生息域に着目した展示はそう多くはありません。どれだけメジャーな、あるいは動物園でよく見かける動物といえども、決して手を抜かずに本来の姿を見せられるようにする。その姿勢には恐れ入ります。
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そして、パンタナールを取り巻く現実は決して安泰とは言い難いです。開発が進んで自然の領域が狭まったり、地球温暖化に起因するといわれる旱魃や火災が頻発したりしているからです。この問題は、同地域内で完結するようなものでもありません。
ゆるりと暮らすカピバラたちの姿を見ながら、彼等の故郷に思いを馳せてみることも良い経験になるかもしれません。そこから得られる何かも、きっとあるはずです。
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神戸を訪問する機会があれば、神戸どうぶつ王国に新しく完成した湿地に足を踏み入れてみるのも面白いでしょう。あなたしか目にしなかったであろう光景に出会えるかも…、多分。
今回は以上とさせていただきます。最後までご覧いただき、ありがとうございました。