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東山の自然動物館。

 みなさん、おはこんばんにちは。今回は、自然動物館という展示施設について軽く語ってみたいと思います。お時間ございましたら、是非ご覧ください。

1.自然動物館とは。

 名古屋市は千種区にある東山動植物園。動物園のエリアは大きく本園と北園に分かれていますが、自然動物館があるのは北園です。

自然動物館の外観。手前左側にはゾウガメの、その右側にはオオサンショウウオの展示スペースが見えます。

 1階は主に夜行性の哺乳類たちの、2階は主に爬虫類・両生類たちの展示場になっていて、1階と2階を繋ぐスロープには大型の爬虫類たちがいます。

 また、出入口の近くにはゾウガメとオオサンショウウオの展示場が存在しています。

アルダブラゾウガメ。ガラパゴスと並ぶ、最大級のリクガメです。
オオサンショウウオ。屋外での飼育展示はレアな方かも。

2.1階、夜行性動物たち。

 入ってすぐの所に、スターライトハウスという掲示が見えます。

スターライトハウスの入り口。

 そのすぐ下を入ると、そこに広がるのは夜行性の哺乳類たちの世界。開園からおよそ1時間ほどは明るくなっていますが、それ以降は暗くなります。

開園から少し経ったスターライトハウスの内部。1時間後には暗くなります。

 動物のラインナップとしては、国内の動物園、或いは野生下では珍しい種が多く、見応えがあります。以下にその内の何種類かを紹介していきます。

南アフリカに棲息するジャコウネコの仲間、ケープジェネット。国内では東山でしか見られません。
熱帯アジアが原産のコジャコウネコ。こちらも国内では東山のみの存在です。
フィリピン固有種の大型のネズミ、ウスイロホソオクモネズミ。蜘蛛鼠ではなく、雲鼠です。
卵を産む哺乳類の1つ、ハリモグラ。休む際は砂の中に顔を埋めます。
管歯目に属する唯一の現生哺乳類、ツチブタ。アリが主たる餌で、アフリカのサバンナやブッシュに棲みます。

3.1階から2階へ。

 1階から2階へ行く際は、エキゾチックプロムナードという展示場を通ります。中は大きな温室といった感じで、常に高温多湿に保たれています。真夏に長時間いるのはキツい所かも…。人によりますが。

エキゾチックプロムナードの出入り口に続く通路への出入り口。
エキゾチックプロムナードの光景。

 飼育展示されている生物としては、ワニの仲間やリクガメの仲間がいて、スロープから見下ろす形で観察できます。

マダガスカル固有種のホウシャガメ。絶滅の危険度が極めて高い種のひとつです。
大型のリクガメ、エミスムツアシガメ。東南アジアの森に棲みます。
アフリカの湿地の強者、ナイルワニ。デスロールが必殺技です。

 あと、見逃してはいけないのが、かつて飼育されていたワニの内臓の中に溜まっていた金銭の展示。個人的には、いつも足を止めてまで見る所のひとつで、マナーを守ることの大切さを常に再確認しています。

異物を投げ入れる等動物たちにとって良くないであろう行為は慎しむ。それは動物園を訪れし者の礼儀です。

4.2階、爬虫類と両生類たち。

 2階に入ると、そこは様々な爬虫類や両生類を見ることができる空間。ヘビの仲間やサンショウウオの仲間といったように、分類ごとにいくつかの小部屋状の展示スペースに分かれているというような感じです(分かりにくければごめんなさい…)。

カエルの仲間が並べられているスペース。

 爬虫類・両生類の飼育展示種数の多さは全国の動物園の中でも有数で、全てまともに見ようとすると時間がいくらでも過ぎていくほどです。以下に、何種類か紹介していきます。

その名の如く、黄色く小さい斑点が特徴的な、キボシイシガメ。原産地は北米東部です。
東南アジア北部に暮らすトカゲ、インドシナウォータードラゴン。写真は子供です。
ヘビのようだけどトカゲの仲間、バルカンヘビガタトカゲ。耳孔と瞼があるのがトカゲの仲間たる所以となっています。
奄美や沖縄に棲んでいるヘビ、アカマタ。気性が荒く、あのハブまで捕食対象にするそうです。
南米の湿地に潜む大蛇、オオアナコンダ。目は頭の上の方についています。
山陽地方から東海地方にかけて分布する、ナゴヤダルマガエル。環境省RLでは絶滅危惧ⅠB類=ENに指定されています。
新種と認定されてからまだ2年程度しか経っていない、オワリサンショウウオ。旧尾張国=愛知県西部にしかいません。
北米東部の森を棲家とする、トラフサンショウウオ。意外と大きめで迫力があります。


 以下の記事でも2階及びエキゾチックプロムナードにいる種類を一部紹介しているので、参照していただければ幸いです。

5.最後に。

 数多くの夜行性の動物と、爬虫類・両生類たちが集められた空間、自然動物館。スター性には多少欠けるであろう種が多いながらも、強烈な個性を有する種ばかりなので、個人的には必見の場所です。

かつてエキゾチックプロムナードにいた大型のワニ、インドガビアル。ワニの中でも極めて貴重な種のひとつです。

 個人的に見るのにオススメの時間帯は、開園直後。先述したように、開園から大体1時間までは夜行性動物のスペースは明るいので、暗い時には見にくい、姿形や模様等をより観察しやすくなるからです。

明るい時間は、スナネコの顔や身体の模様をもじっくり見てみるチャンスです。

 ただし、本園門や北園門からはかなり歩かなければならない場所にあるので、注意が必要です。一方で、北園のスカイタワー門という出入口からは目と鼻の先なので、開園前を目掛けて行くと良いでしょう。地下鉄の星ヶ丘駅から歩いて15分ほどなので、試してみるのはどうでしょうか。

スカイタワー門。

 今回は以上とさせていただきます。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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