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無料で貴重なシマウマたちを見よう!?in神奈川。後編。


 この投稿は後編になります。前編をまず見ていただけたらより楽しめる…、かもしれません。前編のリンクは下記から。

1.野毛山動物園とは。

 横浜市のど真ん中のすぐ近く、小高い丘の上に野毛山公園という都市公園がありますが、その一角に野毛山動物園があります。横浜市にある3つの動物園の中では、最も歴史が古く、今年で開園から73年を迎えます。

野毛山公園の案内図。

 入園は無料ですが、絶滅が心配されているアカエリマキキツネザルやカグー等珍しい種が結構いる他、爬虫類館がかなり充実しています。爬虫類館については、いつか語りたいと思います。

アカエリマキキツネザル。国内では野毛山を含めた2ヶ所でのみ見られます。
天国に一番近い島と呼ばれしニューカレドニアの固有種、カグー。かつてはツルに近い仲間とされていました。
爬虫類館にいる、リュウキュウヤマガメ。沖縄県の固有種です。

2.グレビーシマウマとは。

 家畜のウマを除くウマ科の中では最も大きく、アフリカ大陸はケニア北部及びエチオピア南部の乾燥したサバンナに生息する。それがグレビーシマウマです。
 細くて多数の縞々が全身を覆っていることが一番の特徴ですが、腹に縞はありません。

アフリカの大地が育んだ美獣。個人的に、とても好きな動物の一つです。

 その美しさのために、かつては毛皮目当ての密猟が横行していました。現在は、家畜との水場・食料の奪い合いや、生息地の開発等も脅威となっていて、IUCNのRLでも、近い将来絶滅の危険度が高い種とされています。

3.野毛山のグレビーシマウマたち。

 現在、雌雄のペアと、2頭の間に生まれたオスの子供の合計3頭のグレビーシマウマたちがいて、キリンたちと同じスペースを日にちや時間帯によって使い分けています。

野毛山のキリン・シマウマ展示場。この写真を撮った時は、シマウマは奥の小展示場を出入り自由になっていました。ちなみに、オスのラッキーはタイミングが合わず、結局見られず仕舞いでした…、すみません。
シマウマたちと展示場を共有している、キリンのモミジ(メス)。オスのそらと一緒に暮らしています。

 令和4年=2022年10月31日に、オスの子・リアンがラッキー(オス)とココロ(メス)の間に誕生。野毛山では29年ぶりの誕生だったそうです。

ココロ(右)とリアン(左)の母子。

 ココロは石川県にあるいしかわ動物園出身なのですが、実は幼い頃のココロに会ったことがあります。子供のグレビーシマウマに会ったのは初めてだったので、貴重な種であることも相まってかテンションが高まったのを、今でも微かに覚えています。

母親のホタルと。2017年8月撮影。

 子供の頃を見たことがある個体が、親となる光景。個人的に、何とも感慨深いです。

4.まとめ。

 国内のグレビーシマウマは、現在17頭いますが、その内オスは11頭とメスの倍近くいて、ペアを組んでいる個体も限られています。そのために、姫路セントラルパークのように、オスをストックしている園が存在しているほどです。

姫路セントラルパークのグレビーシマウマたち。写真を撮った時は、2頭が出ていました。車を運転しながらグレビーを見られるのは、国内では現在のところ姫センだけです。

 しかしながら、グレビーシマウマは国際的な取引が厳重に規制されている種なので、導入も決して楽ではありません。無論、国内の動物園でも繁殖計画が進められていますが、この先は安泰とは言い難いです。

 そんな中でも、新たな命の誕生はやはり喜ばしいこと。今後の活躍にも期待が高まります。

母子のスキンシップ。心が安らぐ光景です。

5.前後編通じての簡単なまとめ。


 正直なところ、多数の動物たちの命を抱える中で、入園料無料で現金収入や施設の維持費用等大丈夫なのか…?、とは思うところです(大丈夫な理由が何かあるんだろうとも思っているけど)。

 しかしながら、散歩感覚で気軽に本物の動物たちを観察したり知ったりできる機会があるということに対しては、そのありがたみを思い切り噛み締めるべきだとも同時に思っています。

最大の野生馬の誕生は、大いなる奇跡の1つ…、多分。

 今回ご紹介した、絶滅が心配される2種のシマウマを無料で見られる場所があるのは、川崎市と横浜市。市町村単位では互いに隣接しているので、何気に凄いことではないでしょうか。

4頭のうちの1頭、夢見ヶ崎のアース。

 もしも神奈川県に行く機会があれば、野毛山や夢見ヶ崎に訪れてみて、貴重なシマウマたちの魅力や素晴らしさを存分に味わってみるのも楽しいかもしれませんよ。

 今回は以上とさせていただきます。最後までご覧いただき、ありがとうございました。


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