自分を笑えば、人から笑われない
自分を笑える人は、人から笑われないという教えがある。
自分を笑えるということは、自身を客観視できていて「滑稽(こっけい)さ」に気付けているという事。
その滑稽さを笑いに変えようと、心に余裕があるという事だからだ。
笑う余裕を持つ事は、賢い生き方なのだ。
私は転職して半年が経った頃、視野が狭くなり人生のどん底にいるような気分だった。
仕事で結果が出ず、家族との関係も悪化。
余裕もなく、常に胃がキリキリとしていた。
始発で会社に行き、終電で都心から郊外の賃貸アパートに帰る自分。
財布は空っぽ。終電で寝過ごし、知らない駅で起き、タクシーで帰る金もない。
夜中の田舎道をフラフラと徒歩で帰り、2〜3時間の睡眠でまた会社へ。深夜の闇の中、このまま消えてしまいたいと思った瞬間もあった。
ある日、ふと電車の窓に映った自分の悲壮感たっぷりの顔に「ダサっ」と笑えてきた…。
とても滑稽に見えたのだ。
昔、1番なりたくなかったサラリーマンの顔がそこにはあった。
「こんな顔する為に、転職したんじゃないよね?」と、窓に映る自分に問いかけた。
とにかく笑ってみると、なかなかいい男だった。
(自分で言うな…)
どん底の中にも必ず「笑い」はあるのだ。
映画「Life is beautiful」で父が子に魅せた背中を、思い出した。
どんな状況に置かれてもユーモアを忘れてはいけないという、命懸けの教えだった。
心理学に「カラーバス効果」というものがある。見たいものを意識すれば、景色が変わるという効果。
例えば「誰かに花を贈りたいな」と考えてる日には、通い慣れた道で花屋を発見してしまう。
そんな経験、少なからず誰もがあるはずだ。
潜在意識が「お花屋さん」を発見させるのだ。
これは人生においても生きるヒントになるのではないか?
人生の中に、絶望を探せば
たくさん目につくだろう。
ただ、人生の美しさに意識を向けると、普段より多くの事に気付けたりする。
他人に笑われる人は余裕のない人。
どんな状況にも必ず笑いはある。
自分を笑おう。
どんな状況でもユーモアを持って楽しもう。
人生はあなたが「見たいもの」を映し出しているのだから。