撮影会を立ち上げた理由と存在意義
ここ最近('20.7-9月)撮影界隈において色々と起きているのをTwitterで見ている中で、色々と呟いていますしこれまでも言及してきたことをまとめてみようと思います。
撮影会を立ち上げるにあたって
元々、私自身はプロカメラマンとして活動しており、撮影会を立ち上げるつもりは一切なく撮影会を立ち上げるまでは、撮影会に行ったこともたった1度だけという人間です。
2016年あたりからインスタでポートレート写真を投稿して被写体さん募集しようかなぁと試しに募集してみたら、次から次に依頼が来ていたこともあり、撮影会の必要性もあまり感じていなかった身です。
(決して自慢でも煽りでもないのでご理解のほどよろしくお願いします)
そんな中で、いつも女の子撮っているので「撮影会立ち上げたりしないんですかー?」とはよく言われていましたが、当時は「いやぁ・・撮影会は変な人たくさん来るし、女の子のマネジメントも絶対無理だから・・」と流していました。
そんな中、2018年までたくさんポートレートを撮って来て、いい感じの被写体の女の子や夢持った女の子と接して、撮影会という場を作って夢や目標をより近づけるための場にするのはありだな・・と思ったのがきっかけです。
アイドルになりたい、女優になりたい、インフルエンサーになりたい、ミュージックビデオに出てみたい等々、そんな子たちが撮影会で活躍することで夢に近づくことができたら素敵だなって思ったんです。
撮影会が乱立する中で立ち上げる意味
ただ、2017年から2018年にかけては撮影会が乱立した時期でもあります。
もともとは、アイドルやレースクイーン、グラビアモデルが際どい水着やら露出を多めにして撮られる撮影会が主流だった時代から、私服やファッションモデル要素に寄せたポートレートが流行り始めた時代で、そういった撮影会がどんどんできてた時代。
いまさら自分が立ち上げる意味はあるのかなぁ?と考えてました。
そこで、色々なモデルから聞く、あまりいいとは言えないカメラマン。
デートカメラマン・・・撮影ではなく女の子とおしゃべりしたり散歩だったりカフェに入ったりを楽しむカメラマン
セクハラカメラマン・・・身体に触れたり、際どいポーズを撮らせたり、言葉通りセクハラしたりするカメラマン
ガチ恋カメラマン・・・モデルにガチ恋しストーカーまがいのことをするカメラマン
こういうカメラマンさんの話をたくさん聞いていたので、どうしたものか・・・と考えました。
撮影会によっては、どんな人でもお金を落としてもらえれば・・と考えるところもあるので、モデルに我慢させたりという話もちらほらと耳に入り・・
写真を撮らずにずっと話しをされてモデルが泣き出してしまった話とかも聞きました・・・
そこで、立ち上げるときに絶対にブラさないものとして「会員制」を導入しました。
会員制撮影会
私の運営する撮影会に参加するには基本的に会員になることが必須です。
そして、会員登録の際には必ずtwitterかinstagramのアカウントをチェックさせていただきます。
それなりに時間かけて遡り、どんな人なのか、どんな写真を撮っているのか等を見させていただき会員登録を受理するか否かを決定しています。
過去に、twitterのプロフ画像なしプロフなし、アイドルのRTのみという人がいましたが断っていますし、卑猥なリプをモデルに飛ばしている人も断っています。
また、会員登録後も何かあった際には躊躇なく会員除名する方針です。
立ち上げ当初、会員制撮影会は、「会員登録費なんて何で払わなくちゃいけないの?」「カメラマン選ぶの?」という雰囲気でしたが、モデルの女の子たちからは「会員制だから安心」という声をもらっていました。
一時、会員制でハードルが高いから予約が入りにくい・・という壁もありましたが、そこも乗り越え、もうすぐ2年ですが、ようやく会員制撮影会というのが受け入れはじめられたのと、入りたい!という女の子が増えてきたこともあり、衣装や遠征できるくらいに成長しました。
撮影会の存在意義
さて、いつも私が運営で考えているのは撮影会の存在意義です。
私自身は撮影会を通さず撮ってみたい人を撮影していましたし、撮影依頼もたくさん来ていたので、みんなもわざわざ高いお金払ってまで撮影会にいかなくていいのに〜なんて思っていました。
逆に、どんな撮影会だったらお金を払ってまで参加したくなるだろう。とも考えました。
そこで、twitterでアンケートを取った撮影会モデルに求めること。
その結果は「モデルクオリティ」がダントツでした。
そして金銭面はそこまで重要視されませんでした。
ビジュアルに加え、撮影されるというところでのポージングや表情、コミュニケーションかなと思いながらモデルにも色々とアドバイスしつつ立ち上げてみました。
そして、モデルが嫌がる迷惑カメラマンだけではなく、カメラマンさんの中でもフリーモデルにドタキャンされた、急に連絡付かなくなった、撮影したデータをup許可してもらえない等々、不平不満も聞くことも・・・
こういうことから、撮影会の存在意義は「安全安心に第三者が仲介に入りモデルとカメラマンを繋げる」というところと、「一人ではコスパ等考えたときに不可能に近いものを撮影会でなら可能になる企画」というところに置いて運営しようと決めました。
大人気だった流しそうめん撮影会も、大好評だったロックハート城遠征撮影会も、なかなか個人だと難しい企画だったと思いますし、時間単価もそこそこで最低利用時間4時間〜のようなスタジオ撮影も撮影会を利用することで個人が利用できるかなと思っています。
▶︎モデルもカメラマンさんも安全安心にポートレート撮影ができること
▶︎個人では難しい企画も撮影会を利用することで可能となること
これが私が運営する撮影会の存在意義です。
撮影料金の設定
さぁ、私の撮影会は60分にすると高い方ですし、一般的にも撮影会は高額!と言われ、運営は儲かる!とも言われますが・・・
私の撮影会では基本8割バックでモデルに還元していることに加え、交通費は全額支給、お昼をまたぐ際の昼食費もこちらで持っています。
ですので、ほぼ利益なしです。
そして、高めに料金を設定しているのですが、それは「変なカメラマンを遠ざけるため」という目的があります。
決して儲けるためではありません。
お金のためなら、いい具合の料金設定にして、どんな女の子でも採用して、マージンを高めに抜いて運営した方が100%儲かります。
スタジオ撮影会などもせず基本野外で行えば諸経費かからないので、絶対野外の方が儲かります。
私が、ディズニーによく行く人間なのですが、ディズニーの度重なる値上げは客層を絞ってるというのを聞いたことがあります。
実際、たしかに色々とマナー違反や変な人もいますが、それでもその割合は誰でもいけるところとは比べ物にならないくらいに治安はいいです。
ドンキを否定しているわけでもなく、僕自身も利用するという大前提での表現ですが、
ドンキには、上下スウェットなヤンキーはよくいるけれども、
成城石井には、上品なお客さんしかいない。
というイメージです。
あくまで割合の話とリスクヘッジの話なので、安くて会員制でない撮影会を否定したいわけではなく、モデルの女の子に対して変なことをしてしまうカメラマンを限りなくゼロに近づけたい私の意向です。
そして先日ゲストで来ていただいたモデルさんからは、「本当に写真が好きで撮影をちゃんとしてくれるカメラマンさんばっかりで楽しい!!!」と言っていただきました。
なぜ8割もモデルに渡すのか
おそらく、撮影料の8割をモデルの女の子に渡すところはなかなかないと思います。
撮影会によっては撮影料の4割も渡さずに運営が6割持っていくところもあります。交通費も上限があったりします。
私としては、「モデルとして撮られる」というところの価値を確立させたいということや、一つの職として成り立ってそれで食べていけるのであれば、素敵な職業にしたい。という考えがあります。
アルバイトとしてではなく、一つの価値ある職とできたらいいですよね。
そして、それなりに金銭的余裕が生まれればモデルはモデルというものに集中して時間を使えますよね。
美容だったりボディメイクだったり、衣装だったり。
私自身「働く」という点に置いて、「価値」の対価としてお金をもらうという意識です。
いまの撮影会運営において、私自身は私にそこまで大きな「価値」を感じていません。
そんなに大変でもないですし自分自身もたくさん楽しんでいるので、マージンをたくさん抜いて利益を得てやろうという意識はゼロです。
いまだに達成できていませんが、私自身の一つの運営としての「価値」は、「全員満枠」です。
全員満枠にできるプロモーション、運営ができたら1つ価値になるかな・・と考えています。
それまでは、価値を生み出すための修行ですね。
・・ですので、ぜひ撮影会来てください(笑
そして、モデルはかなり選んでいるので、お金目当てで「高待遇が目的」な子がいないのも特徴です。
これは過去に私自身いろんな女の子をみてきたので、そういう子がこないようにフィルターをかけています。
そして、今回これを書くきかっけになったデートカメコ問題ですが、私としては「時間」の対価としてお金をいただいているわけではなく、「モデル」の対価として設定しています。
ですので、お金払っているんだから時間の使い方は予約した人間の自由という話は通じません。話すだけのため、デートしたいがために来るのであれば会員登録費も撮影料も5倍の料金にします。
モデルをしようと考えている女の子に向けて
さて、ポートレート撮影会もだんだんと日の目をあびてきて、高校生でも撮影会モデルをする子や、フリーで仕事として有償でやっている子、相互無償でまずはモデルをしている子と増えてきています。
そんな中、これは最近本当に強く思うことですが、女の子のモデル活動の最初のスタンスは非常に重要です。
撮影会モデルをするのであれば、撮影会の選び方。
フリーで活動するのであれば、どのような条件で撮影を受けるのか。
ここを間違うと色々なトラブルに巻き込まれたり、それこそセクハラカメラマンにあったり金銭面のトラブルに巻き込まれたりします。
撮影会によっては、契約書をよく読むと辞めたあと3ヶ月は被写体活動ができなかったり、どんなに撮影して欲しいカメラマンがいても自由に撮影にいけなかったりと縛りがきつい撮影会もあるので、本当に撮影会選びは大切です。
私の撮影会では一切の縛りはないです。
自由に撮影に行ってもいいですし、会員のカメラマンさんでさえも個人契約OKにしています。
それでも、きちんと撮影会通してくれるカメラマンさんばかりで本当に感謝しかないです。
撮影会の存在意義が上記の2つであり、利益を自分がとってないので撮りたい撮られたいが個人間で成り立っているところに運営の出る幕はないかなと思っています。
無償で撮影してもらってもいいカメラマンさんなら全然無償で撮られても問題ないです。
本当に撮影会についてもよく調べることをおすすめします。
自身の撮影会の未成年モデルにお酒を飲ませた上で酔わせて性的行為を行った運営が普通に撮影会を行っていたりするので要注意です。
撮影会という名目なデートクラブのような、JKリフレのような撮影会もあります。枠が埋まりにくくなると、水着やランジェリー等を提案されたりする撮影会もあります。
モデル引き抜き問題も色々と抱えているところもあるので、そういった情報もあるところにはあるので詳しいカメラマンさんに確認することをおすすめします。
フリーのモデルさんも、有償に切り替えるタイミングや、撮影会に所属するタイミング、所属の仕方等も大事です。
私は撮影会難民と呼んでいるのですが、予約が入らないからと、いろんな撮影会に所属しては抜け、所属しては抜けを繰り返したり、ゲストで渡り歩いたり・・・と、しているとカメラマンさんからの信頼が落ちたりします。
やるんだったら、きちんと撮影会を見極めて、しっかり腰を据えて頑張って欲しいなと思っています。
なかなか、新しいモデルさんにはこの記事も読まれないと思うので、もしこれを読んだカメラマンさんやモデルさんいて、近くに被写体はじめよう!って人がいたらぜひ紹介して欲しいです。
最後に
私は、撮影が好きで好きで写真を撮っているし、それが身を結び仕事になり、撮影会もポートレートが楽しくて写真を介してカメラマンさんと関わるのが楽しくて運営しています。
そんな自分に取っては、本当に撮影界隈で起こる色々な問題は悲しく感じます。
2年間会員制撮影会でモデルの女の子ともカメラマンさんとも接してきて、完璧ではないですが防げる仕組みは作れます。
せっかく楽しい写真、問題なく平和に楽しめるよう願っています。
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