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明治の唱歌を合唱ソフトに唄って貰う15
明治十四年(1881)小学唱歌集 初編
第十五 春のやよひ
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春のやよひ
一,
春(はる)のやよひの。あけぼのに。
四方(よも)のやまべを。見(み)わたせば。
はなざかりかも。しらくもの。
かゝらぬみねこそ。なかりけれ。
二,
はなたちばなも。にほふなり。
軒(のき)のあやめも。かをるなり。
ゆふぐれさまの。さみだれに。
やまほとゝぎす。なのるなり。
三,
秋(あき)のはじめに。なりぬれば。
ことしもなかばは。すぎにけり。
わがよふけゆく。月(つき)かげの。
かたぶく見(み)るこそ。あはれなれ。
四,
冬(ふゆ)の夜(よ)さむの。あさぼらけ。
ちぎりし山路(やまぢ)は。ゆきふかし。
こゝろのあとは。つかねども。
おもひやるこそ。あはれなれ。