「理想と現実とのギャップ」~あなたは何のために働いているのです
長く会社務めをしていると、「今の会社で働くこと」と「何のために働いているのか?」という本来の目的が分からなくなってきます。
ましてや、自分には「この仕事が合わない」ということになると相当深刻です。というか、そういう状態になっている人がほとんどではないかと思います。
今回は、本来の目的を考え直し、もし今まさにつらい状況に置かれているならば、その状況を解決すべく進めて行こうと思います。
① 自分の状態を分析する
まず「今の会社で働くこと」と「何のために働いているのか?」という本来の目的をハッキリするために、様々な視点から、あなたの状態を分析する必要があります。
何を置いても、自分の状況を認識しなければ解決法は見えてきませんので。
そのためには自分の状態を外から他人事のように眺めてみるという思考作業が有効な手段になります。人間、辛い状況にいると極端に視野が狭くなります。まるで、この辛い状況が世界のすべてだと感じてしまうものです。だから、その狭い視野から飛び出して、まるで他人事のように自分の状態を眺めてみるのです。
やってみると分かりますが、ちょっと視点をずらすだけで結構見える景色が違ってくるものです。更に、少しでも気持ちが和らげば、新しい考え方も出てくるものです。
その一環として、この文章を読むだけでも、今、あなたがどっぷりとはまり込んでいるつらい状況に気づき客観的になれるので、読み進めてみて下さい。
②「理想と現実とのギャップ」を眺める
まず、あなたが社会人になり「こんなはずじゃなかった」 と感じるギャップを深堀りしてみましょう。色々つらいことも思い出してしまうかもしれませんが、そのつらい状況を他人事のように、客観的に眺めてみましょう。
そこで、結構前になりますが入社前のあなたに遡ってみましょう。
今、あなたは卒業を控え、就職の準備をしています。
その頃の気持ちを、思い出して見てください。
あなたはどのような就職活動をしましたか?
つまりどういう考えで、あなたは会社を選んで、今いるこの会社に入社したのでしょうか?
あなたの友人の中には、こういう方もいるでしょう。
・とにかく有名な会社に入りたい
・とにかく大企業でなければ意味がない
・人気ランキングに入っている会社に入りたい
これはある意味間違った考えではありません。
大企業や人気の会社には、様々な魅力があるのは間違いないでしょう。
但し、そういう会社に入社するということと、実際にそこで働くということは、ある意味別次元のことだと今のあなたなら理解出来るはずです。
その「理想と現実とのギャップ」を眺めてみましょう。
③現実の想いを把握する
実際、このような有名企業に入社したのは良いけれど、現実、働く中で 、「こんなはずではなかった」というギャップを感じ、苦しい職業生活を送っている方が沢山います。
あなたもその一人かもしれませんね。
誰もが知っている花形の一流企業にあなたは入社しました。
憧れの企業に入ったあなたは有頂天です。
ところが入社して半年もすると全く自分自身の時間がないことに気づきます。
しかも「自分ではないあなた」を演じているかもません。
とにかく忙しい。
とにかくプレッシャーがかかる。
外から見ていた憧れの企業。
実は「中に入ると全く違う状況」だということがわかったのは、実際に入社した後。
それでもようやく憧れの企業に入ったあなたは 、どんなに苦しくてもこの状況を抜け出そうとは思いません。
会社の先輩たちはこう言います。
「社会人になったんだから、学生の時のような甘えは許さんぞ!」
そんな言葉を全身に浴びながら、あなたの脳は委縮します。
それでも、あなたは、辞めようなんてことは、 絶対に考えなかったはずです。
だって、ずっと目指してきた憧れの会社に頑張って入ったのですから。
だから、どんなに苦しくてもあなたは会社に食らいつきます。
毎日帰りが深夜になろうと、
上司から怒鳴られようと、
どんなに辛かろうと
あなたは、この会社を辞めようなんて絶対考えません。
くじけそうになっても「ここで辞めるなんて負け犬だ」と自分に言い聞かせます。
だって、憧れて、憧れて、そして憧れてようやく入った会社ですから。
先輩たちだってこういうのを乗り超えてきたんだから・・・。
どうでしょう?
実際に、ギリギリのつらい現状ではあるけれど、今自分はあの「誇らしい憧れの会社にいる」わけです。
「どんなことがあったって、手放すことはできないよ」と自分に喝をいれます。
④ ギャップを読み解く
さて、ここまでの話を読んでみて、 気付いた方もいると思いますが どうでしょう?
「今の会社で働くこと」と「何のために働いているのか?」が分からなくなっているはずです。試しに答えてみて下さい。
あなたも高確率でこんな状況に陥っているのではないでしょうか。
特に、第一希望の憧れの企業に入り、夢のような気分だと思って入社していたとしたら・・・
現実はどうですか?
今あなたがいる場所はあなたが憧れて入った場所です 。
で、どうですか?
実際は、思い描いていた憧れの仕事は、 一切できていない。
上司を見ても、とても尊敬できるような人たちではありません。
ある意味、自分の未来の姿を見ているようなものです。
10年後や20年後、自分もあの人たちの様になっているのだろうか?
そんな先輩たちの姿を見て、 そこに映し出された。 未来の自分が 幸せそうには見えない。
まだ、このように考えられるあなたは、いいかもしれません。
中には毎日の仕事に追われまくって、 自分のことを考える時間さえ全くないかもしれません。
それでも、 せっかく手に入れた憧れ会社の ポジション どんなことしたって手放すことはできません。
だって、これが自分の夢であり 両親の夢だったんだから。
友達にだって自慢できる。
こんなすごい会社に入って働いているんだって・・・。
さて、客観的に見て、 このような状況をどう思いますか?
有名な会社に入って凄いなって思います?
あんな有名な企業で、 頑張ってるなんて、 羨ましいと思います?
⑤何のために働くのか?
人間の考え方は人それぞれだと思います。
ただ、重要なのはこういうことではないでしょうか。
本当に今あなたは幸せなのか?
あなたの 職業生活は 充実しているのか?
10年後20年後を想像して、幸せだと感じることができるのか?
想像してみて下さい。
幸せだと想像できますか?
それより何より今本当に幸せですか?
自分のキャパを遥かに超えて、身を削ってその会社の仕事をする事が、あなたにとって重要なことなのでしょうか?
ネット社会が整備され、今まで聞こえてこなかったような情報を手に入れることが出来るようになりました。
そして、予想以上に多くの方が 、無理をして働くことで体を壊したり、 最悪は、 命を落としているのをあなたは知っています。
最近特に感じるのは「何のために働くのか?」という当たり前の問いに答えられない人が多いということです。
あなたは何のために働いているのですか?
あなたは、働いて何を成し遂げたいのですか?
そして、成し遂げた後にそこにあるものは何ですか?
今回お話をした「理想と現実のギャップ」からくる「仕事の辛さ」。
自分に思いあたるような事が少しでもあれば、一度、その辛い状況から離れて「この仕事は自分にとって意味のあることなのか?」考えてみてはいかがでしょうか?
人生100年と言われています。
あなたの人生は残り何年でしょう?
もしかしたら、5年先には会社なんて概念もなくなっているかもしれません。
その時、健康な体で、健康な頭脳を用いて、あなたが思い描く素敵な未来を思い描いて欲しいと思います。
そのためにも「理想と現実とのギャップ」を正面から受け止めて「自分は何のために働いているのか?」と考えてみてはいかがでしょう?
あなたには必ず「こう在りたい!」という理想があるはずです。
まだまだ時間はあります。
今すべきことは「理想と現実とのギャップ」、それを埋める事です。
そしてその第一歩として、理想=目的をこの時点ではっきりさせましょう。
目的地の曖昧な旅はとんでもない所に行き着いてしまいます。
今からがあなたの本当の旅の始まりです。
⑥ 今日の名言
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