その踏み出す一歩は優しさにあふれてた
少し前のことだけど、動くガンダムを見に行った。
「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」
横浜で等身大ガンダムが動くイベント。
これを見に行って、予想の10倍くらい感動したんですが、
何に感動したのかってことを書いてみます。
結論を先に書きますが、
「ありえないこと」を「ありえる」形にする─
その不完全さを全力で支える優しさに感動したのです。
まーまずは、普通に感動するわけですよ。
何せガンダムがそこにあるんだから。
ありえない大きさのものがそこにあるんですよ!
初代ガンダムの洗礼を小学生の時に受けた直撃世代なので、
ガンダムがそこにいるってだけで感動しますよ、まずは。
2009年にお台場に等身大ガンダムができたときも
駆けつけて大興奮したものです。
↑これが2009年のお台場のガンダムです。
この時は目が光るだけでした。
それだけでも「すげーー!?」ってなった。
夢か!?って思った。
それから10年ちょっと。
今度はこのガンダムが動くという。
これはもう夢を超えているわけです。
そんな夢みたいなことが…
実際にあるんですね!
動いてるんですよ、こんなバカデカイ人型の物体が!!
ガンダムが動く!!
いや、まじですごいんですけど!!!
夢みたい!!!そう思いますよ、単純に。
ただ、このガンダム、動いてはいるんだけど、
ほんとはちゃんと動いているわけじゃないんです。
歩いているように見える。
けど、実際には歩いてはいない。
重量の問題、動力の問題、いろいろあるんだと思うけど、
実際にこれだけの大きさのものを自発的に動かす、
歩かせるってのは現在の技術ではまだ不可能なんですね。
つまりこの企画は「ありえないこと」なんです。
ただ、このガンダムのすごいところは、
「ありえない」んだけど、実際に「ありえてる」ってことなんです。
自立して歩けないならどうするか?
支えてやればいい。
後で支えてやる。
歩かせるんじゃなくて押し出すして、前進しているように見せる。
その上で動かせるところを動かす。
歩かせるんじゃなくて、歩くように見せている。
動いているように見せている。
できないから、あきらめるじゃなくて、
どうしたら実現できるかを考えて、
「できないこと」を「できること」に変えて、
今できる形で実現させてる。
完全じゃない!
でも実現している。
夢を実現させるって、不可能を可能にするって、
まさにこういうことじゃないか!?
ガンダムがするアクションは、ほんとに一歩、ゆっくり前に踏み出すだけ。
歩くというよりも、ふわっと浮いてゆっくり着地するような、のんびりした不格好な動きだ。
たったそれだけのことなんだけど、ものすごくたくさんの人の知恵と情熱がそこにつぎ込まれている。
自分一人じゃ歩けないけど、たくさんの人や技術の支えによって、その一歩は踏み出されている。
ガンダムの総監督・富野由悠季さんが動くガンダムを見て「ガンダムは優しかった」と言っていた。
「動いても優しい。これは実際に作ってもらわなければ分かりませんでした」
不完全でいびつなものだけど、不完全だからこそ多くの人に支えられて、存在している。
動くガンダムの存在自体が「優しさ」の結晶のようなものだ。
改めて、どんな思いが込められているのか、どれだけの優しさに支えられているのか、どんな希望が託されているのか、そんなことを考えて、このゆるやかな一歩を見ると、じーんと胸うつものが広がってこないか!?
この一歩の先にきっとまたすごい可能性が広がっていくのだろうな。
++
この動くガンダム
2022年3月31日(木)までなので動いているうちに是非!!!
「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」
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横浜のガンダム、本当に細部までよくできてました!!!
パイロットも乗ってるんです!!
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