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「また会いたくなる人がいる」みなfunワーケーションでふれた南伊豆町の人の魅力

はじめまして!取材ライターをしている、のだけいと申します。おもな仕事は、経営者さんに話を聞いて取材記事にすることです。

突然ですが、ぼくが取材記事を書く理由はたった一つ。人を動かすのは、物ではなく「人」だと思うからです。

余るほどの選択肢がある時代。手に取ってもらうためには、関わる人の思いを届けるべきなのです。

たとえば、スーパーに生産者がちがう100円のトマトが2種類あるとします。Aのトマトには100円の値札が付いているだけ。

一方、Bのトマトには生産者のこだわりや思いが書かれたポップ付きだったらどうでしょう?きっとBのトマトを選びますよね。

このように、選ばれるためには携わる人のこだわりや思いを伝えることが大切だと考えています。

そんなぼくが取材したのが、静岡県の南伊豆町で開催された「みなfunワーケーション」です。

主催者のれいなさんがイベントに込めた思いに、深く共感しました。

南伊豆町のファンを増やしたい。

自然豊かでご飯が美味しい町はいくらでもある。南伊豆町にも、大海原の絶景が見れる石廊崎オーシャンパークや、伊勢海老を中心とした海産物など、見どころはたくさんあります。

でも、みなfunワーケーションで知ってほしい魅力はそこだけじゃないんです。

みなfunが伝えたいのは、南伊豆町の「人」の魅力です。南伊豆町の人たちと交流し、また会いたいと思ってもらう。人を通じて、南伊豆町にまた来るファンになってほしいんです。

れいなさんの言葉は、熱を帯びていました。れいなさん自身が、南伊豆町の「人」に魅力を感じて移住したからだと思います。

ただ移住しただけではありません。南伊豆町を盛り上げるために、みなfunプロジェクトを開始。

南伊豆町の関係人口を増やすため、ファンを増やすために、さまざまな施策やイベントを行っています。

前置きが長くなりました。いよいよ、みなfunワーケーション当日のお話です。

なおこの記事では、南伊豆町の自然やグルメの紹介を最小限にしています。

冒頭からお伝えしている通り、届けたいのは「人」の魅力だからです。南伊豆町の方々との交流で感じたリアルだけを記します。

田植え体験

みなfunワーケーションの朝は、田植え体験からスタート。朝から泥にまみれるなんて、大人になってはじめてでした。

田植えを教えてくれるのは、「南伊豆米店」代表の中村さんです。中村さんは、 2009年に南伊豆町に移住。主催者のれいなさんと同じく、南伊豆町を盛り上げる立役者の一人です。

まず、中村さんが生産するお米「愛國(あいこく)」について教えてくれます。

愛國は、130年前に南伊豆町で作られていた古代米です。1度は途絶えた愛國の生産を、現代技術を駆使して復活させたとのことでした。

愛國は、南伊豆町限定の地酒「身上起(しんしょうおこし)」の原料になります。南伊豆町の数店でしか取り扱われていない貴重な地酒です。

愛國の説明を終えると、ヤギのフェタくんがいる自宅と庭を案内してくれました。6歳のフェタくんは、人間でいう40〜50歳。食べ盛りなのか、玄関に飾ってあった菊をむしゃむしゃ食べてしまう姿が、なんとも愛らしかったです。

大自然の中で、お米を作りながらヤギと暮らす。そこにはたしかに、都会で暮らすぼくらにはない豊かさがありました。

中村さんは今後、自然の中にワークスペースやサウナを設置し、訪れた人と交流できる場を作りたいと語ってくれました。

いよいよ、田植え本番です。みんなで横一列になり、同じ方向に進みます。足で泥の感触をたしかめながら、等間隔に稲を植えていく。

泥のついた手でほっぺたの汗をぬぐえば、どこか懐かしい土の香りがします。まさに頭ではなく体で自然と向き合えた瞬間です。

田植えを終えたら、近くの川で手足を洗い、中村さんとフェタくんに別れを告げます。南伊豆町の朝は、エスプレッソのように学びと体験が凝縮された時間でした。

下賀茂熱帯植物園

ランチは石廊崎オーシャンパークで。伊豆半島最南端の大海原を眺めながら食後の散歩も楽しみました。

次に向かったのは、下賀茂熱帯植物園です。

なぜ南伊豆町で熱帯植物なのか。じつは南伊豆町の温泉熱を利用して熱帯植物を育てているのです。ちなみに入園料は無料!

下賀茂熱帯植物園を案内してくれるのは、支配人の安藤さん。安藤さんは、地元で知らない人がいないほど気さくな方です。軽快な熱帯植物トークで、ぼくらを楽しませてくれます。

ぼくらが訪れた4月の旬は「幻の青い花・ヒスイカズラ」でした。まさに神秘としか表現できない鮮やかなブルー。個性的な熱帯植物の中でも、一際目を奪う存在でした。

安藤さんは「散ったヒスイカズラをハート型に並べて来園者を楽しませています。」と、ユーモアたっぷりに植物園ツアーを盛り上げてくれました。

植物園ツアーを楽しんだあとは、マンゴージュースでのどを潤しながら安藤さんとトークタイムです。

安藤さんは、南伊豆町を訪れた人が、気軽に地域とふれ合える場を作りたいと語ります。

植物園のラウンジを開放し、音楽ライブや講演会などのイベントを開催。商工会活動の一環で、移住を検討している人に古民家を貸し、「チャレンジショップ」としてお試し出店をサポートするなどしています。

下加茂熱帯植物園で感じたことは、安藤さんが南伊豆町を訪れた人に対して、とてもウェルカムに寄り添ってくれるということです。

南伊豆町の魅力が物ではなく「人」であることを体現していたと思います。

海鮮BBQで交流会

みなfunワーケーションのトリは、参加者と南伊豆町の方々が交流する海鮮BBQ。

南伊豆町の新鮮な海の幸を振る舞ってくれたのは、(株)南崎漁師倶楽部の平山さんです。

獲れたての魚を漁師さんが自ら焼き、交流できる機会なんてめったにありませんよね?

BBQには他にも南伊豆町の有名人が。NPO伊豆未来塾のあべさんは、南伊豆町への移住者です。移住経験を活かし、移住希望者への案内や、移住事業の運営・企画に携わっています。

みなfunワーケーションの参加者アンケートには、あべさんとの会話で感じたことが、以下のように書かれていました。

あべさんのように、移住の楽しさもリスクもフラットに話してくれる人の存在は、すごく大きいと感じました。行政主導の作られた感のある受け皿じゃなく、移住した人や遊びに来た人を温かく迎える、温度感のある受け皿があると遊びに行きやすいと思います。」

BBQには、米農家の中村さんや熱帯植物園の安藤さんも参加。昼間にお会いした方々と、お酒を飲みながら話すことで、より深く人間味が感じられたと思います。

中村さんは、愛國から作った限定地酒の「身上起」を振る舞ってくれました。

ここまで南伊豆町の特産品には最小限だけふれつつ筆を進めてきました。それは、南伊豆町の「人」にフォーカスして魅力を届けたかったからです。

しかし、ひとつだけ言わせてください。身上起、マジでうまいんです。

ぼくはお酒に弱く、居酒屋で日本酒を注文することはありません。そんなぼくでも「うまい...!」と思いました。

身上起は、愛國100%で作られているため、お米の甘みと口当たりの優しさが格別なんだそうです。先述した通り、身上起は南伊豆町の数店でしか購入できないレアな地酒です。

そんな地酒を生産に携わる中村さんに注いでもらえるBBQなんて、そう体験できるものではありません。

南伊豆町の方々が、訪れた人たちをどれだけ歓迎しているか。その空気感こそが「また会いたい」と思わせてくれる理由なんだと思います。

まとめ

いかがでしたか?

この記事では、みなfunワーケーションで感じた南伊豆町の魅力を紹介しました。

改めて魅力を言えば、間違いなく南伊豆町の「人」です。南伊豆町に訪れる人を、惜しみないウェルカム精神で歓迎してくれます。

南伊豆町には、絶景、温泉、グルメなどの魅力があります。しかし、主催者のれいなさんが、みなfunワーケーションに込めたのは他のメッセージです。

れいなさんの思いは「また会いたくなる人」を通じ、南伊豆町のファンになってほしいということです。

次回のみなfunワーケーションは、7月3日(日)〜7月5日(火)の日程で開催されます。

お申し込みはこちら:https://minafun-workation2.peatix.com/

少しでも南伊豆町に興味を持った方は、みなfunのInstagramをチェックしてみてください。

みなfun公式Instagram:minafun_pj

「人」の魅力はお取り寄せできません。また会いたくなる人がいる南伊豆町に、ぜひ足を運んでみてください。

文・アイキャッチ写真:のだけい(Twitter:nodakeiw
記事内写真:NATSUMI YOKOMIZO(Instagram:_coco_natsu_


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