56日目(夢中) 1 otto 2020年8月27日 18:56 久しぶりに実家の母と電話。こういうご時世なので(ということにしているが)まあまあ実家にも寄り付かず、想像ではあるけれど寂しかったりするのかな。それぞれ老いた夫婦二人きりの生活は、仲が良い、悪いなんて2択で語れるものではないし、そんな状況がこんなに続くと「飽きる」ことだってあるだろう。だからこそ「どうでもいい話」が大切になってくるわけで。とはいえ、本当に「どうでもいい話」だった。書くまでもないほどに。ただ、物置化している実家の部屋から、放置が続く漫画やカセットテープなどを処分していいか。なぜなら時間だけは有り余るほどあるから、ということ。その中に、ダビングしたブルーハーツの「ヤングアンドプリティ」もあったらしい。小学生のころ、初めて買ったCDがこのアルバムだ。消えかけた記憶を手繰ってみると、たぶん「人にやさしく」が聞きたかったんだと思う。(当時、レナウンのCMソングで聞いて衝撃を受けた気がする)https://www.youtube.com/watch?v=m8oSGs8hkcoで、CDを手に入れた喜びと、そのきっかけとなったラジカセを早く使ってみたかったこととで、早速ダビングをしたんだった。そうだ、カーステレオで聞きたかったんだ。何せこの1枚しかないので、とにかく聞き倒したわけだが、案の定、「ロクデナシⅡ」に夢中。反抗期にはまだ早かったが、ひょっとしたらこの曲のせいで反抗期に自力で突入したのかもしれない。破壊衝動があるわけでもないし、鬱屈するほどのストレスがあったわけでもないだろう。だが爆音でかき鳴らされるギター、唸るようなボーカルに心を奪われるのは、あっという間だった。なんだったら「音楽の快楽性」を最初に買ったCDで得られたというのは本当に幸せだ。あれから30年近くたって、久しぶりにアルバム全体を聞いてみると、ぐっと来たのは「ロマンチック」だった。あの頃と違う感情で、またこのアルバムが楽しめるというのはなんだかいいなと思う。その夜、なんとなくではあるが再度母に電話。「いやあ、最初に買ったCD、ブルーハーツを久しぶりに聞いたらすごくよかった」「は?あんたが最初に買ったの『堀内孝雄』やろうもん」ガキの頃の話でした。 いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #ブルーハーツ #初めて買ったCD #本日のヒットナンバー 1