【ひつじが週報】191029-191104
●191029(火)
開店後、某テレビ番組の取材が入った。映像媒体への出演にはずっと後ろ向きだったが、「読書週間」に関連する取材で、且つ90秒ほどしか放送しないので大丈夫とのことで了承。何が大丈夫なんだろう。普段開店直後はお客さんも少ないのでなるべく迷惑をかけないよう早めの時間にお願いしたところ、予想に反してこの日は早い時間から続々とご来店。事前に案内していなかったことを謝罪し、ロケに協力いただいた。カウンター席にいるほぼ全員にインタビューをしていた。90秒、どこが使われるのか。大学生が就職活動に関する良い話をしていた。結局取材は1時間以上に及んだ。翌朝放送とのこと。
●191030(水)
情報番組への出演は恥ずかしいので誰にも言ってなかったが、朝テレビを見てたらいきなり知った顔が出てきてびっくりしたとの連絡を数名からいただいた。意外と皆テレビを見ている。昨日インタビューを受けていた大学生のコメントは全カットされていたらしい。「コメントが番組の趣旨と反していた」という殊勝な連絡をくれた。番組の趣旨とは反していても店の趣旨には合致しているのでどうか安心してほしい。取材では「新しい読書の形を提示したい」だなんだむにゃむにゃ答えたが、その番組が放送された日に限って店内ではハロウィンイベントが催された。取材が決まる前に催しが決まっていたので仕方はないとはいえ、新しすぎて誰もついていけないのではとヒヤヒヤした。結果テレビの影響は皆無で粛々とハロウィンを遂行した。写真を見ると異様だが、一定のタイミングで指示に従って皆が仮面をかぶって写真を撮り、それが終わると仮面を置いてそれぞれの日常を過ごしていた。とても静かなハロウィン。文章にしても異様は異様。
●191031(木)
昨晩でハロウィン堪能したので、当日はほとんど案内もせず、地味ハロウィンは地味すぎて開催に至らなかった。本来「地味」とはそういうものではないのか。最近の派手すぎる地味ハロウィンに対抗する形になってしまったが、本意ではない。前職時代の後輩が福岡出張のついでに立ち寄ってくれた。懐かしい話に花が咲いたが、辞めてからもう2年も経つことに驚く。ひつじが文学賞の投票期間は最終日。滑り込みで読みにこられる方が数名いらっしゃった。募集期間3ヶ月、投票期間1ヶ月と長い取り組みだったが、思いの外反響があって驚いた。文章をよく書いている人だけでなく、絵描きや飲食店の方、学生から先生まで、幅広い層が関わってくれた今回の文学賞。二度目の開催も前向きに検討したい。
●191101(金)
11月1日は「本の日」で「本格焼酎の日」である。前々から知っていたし、どちらも取り扱っている店として本来この日に何か催さなければならないはずだったが、その何かを思いつく前に当日を迎えてしまい、泣く泣く通常営業。せめてもの思いでいつになく焼酎を勧めた。焼酎といえば壱岐のむぎ焼酎ちんぐの夏上々がはちゃめちゃに好みの味。美味しさは知っていたがなかなか酒屋で出会うことができず、見つけた時には夏が終わってしまっていた。季節外れだと揶揄されたくないので、大々的に紹介しなかったものの、お店に来られた方にはおすすめしている。評判も上々。最近ひつじがでも焼酎党が増えてきた。人それぞれで好みはあるものの、大和桜(芋)や青鹿毛(麦)が比較的人気がある模様。草の根からじわじわと焼酎好きを増やして行きたい。あと来年の11月1日は何かしらやりたい。
●191102(土)
若い作家さんが作品のポートフォリオを持ってご来店。ひつじがによく来られる別の作家さんから話を聞いて来られたらしく、作品を拝見させてもらう。絵でも文章でも何でもそうだけど、見せに来て貰えるのは有難い。良くも悪くもお世辞は言わずに思った感想をちゃんと伝えなければと襟元を正す。まだアナログで描き始めて間もないとは思えない作品で今後が楽しみ。この方だけでなく、周りには今後を楽しみにしている若い作家さんたちが本当に沢山いる。沢山は言いすぎたかもしれないけど、思ったよりいる。彼ら彼女らの役に少しでも立てれば幸いである。そのために今の(今後の)自身の立ち位置で何をしたら良いのかは常に考えている。作家さんに限らず、若い人たちのために何ができるかはずっと考えている。
●191103(日)
三連休のど真中。紹介で来られた方や知り合いを連れて来られた方の来店が目立った。最近は口コミで来てくださる方がじわじわと増えてきて、改めてその後ろにいるお勧めしてくれた方々への感謝が募るばかり。本のあるところajiroさんで来月イベントをされる方が来店されたので、ajiroさん愛を語り合った。その方と近々往復書簡的なものを始めるかもしれない。これで書簡相手は3人目。できれば様々な層の7人ぐらいと同時にやり取りがしたい。終盤はご近所さんの来店が目立った。こちらもじわじわと増えてきていて、「こんなお店あったの知らなかった」とよく言われる。隠れ家といえば聞こえは良いが、軒先の主張が足りてないだけ。見つけて貰えて有難い。
●191104(月)
就職活動を始めたばかりという大学生が何も知らずに偶然来店。まだ最近取り組み始めたばかりとのことで、ちょろちょろと話を聞く。彼の他にもすでに数名の就活生が来てくれてるけど、そろそろ本格的に動き出したい。キックオフ的なものをやっても良いのかもしれない。20卒の学生に対しては就活の時期とひつじがオープンの時期が絶妙に重なったので、性急な助言しかできなかったことを反省している。それでも数名の子が就活が終わった今でも話をしに来てくれるのは有難い。彼ら彼女らから学んだことも活かしつつ21卒はもっと面白がって貰えるように時間をかけて向き合いたい。
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