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『東京国際映画祭』に行ってきました。
今年も東京国際映画祭が開幕した。
東京国際映画祭とは毎年10月に東京都で開催される世界中の映画を一堂に集めたイベントだ。
2年前までは自分も参加していたが、愛知に帰省してからはそんな機会や余裕もなく、去年は参加を見送った。
気軽に行けなくなったことで「もう自分には縁のないイベントかな…」と思っていたが、こちらの生活も落ち着いてきたので、思い切って仕事が休みの土日に参加してきました。
この記事では東京国際映画祭の体験を掛かった費用(移動費、宿泊費等)を含めて挙げています。
地方在住の人間が東京国際映画祭へ参加するにはどうしたら良いか?いくらくらい掛かったのか?ということを中心に書いています。
1人でも多くの人に、こういった映画祭に足を運んでもらいたいと思っています。参加を検討している人、興味ある人は是非参考にしてみてください。
【出発前の準備】
【東京国際映画祭に参加する訳】
映画祭の一番の醍醐味は「作品との一期一会の出会い」だと思っている。
ハリウッド映画のようなメジャー大作に心を掴まれる一方、たまに頭の中に一瞬だけ強烈な映像が浮かぶ瞬間がある。それが映画祭で観た作品の一場面だったりする。
ここでしか観れない映画がある。
その体験がしたくて自分は映画祭に参加する。日本には数多くの映画祭があるが、自分が初めて体験した映画祭が東京国際映画祭ということもあり、最も思い入れのある映画祭となっている。
【まずは作品選び】
行くと決めたらまずは作品選びから。
映画祭で観る映画のスケジュールを組んでいる瞬間はワクワクする。旅行は準備段階が一番楽しいと言われるのと同じでこの瞬間が1番楽しいといっても過言ではない。
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今回は土日にしか行けないので、観れる作品も限られてくる。
さらに自分の場合はせっかく東京へ行くので「東京在住の友人に会いたい&遠距離恋愛中の彼女とデートをしたい」というプライベート予定も取り入れたい。なので時間がより区切られている。
そんな中で悩みぬいた末選んだのは以下の5作品。
10月28日(土曜日)
・野獣のゴスペル
・開拓者たち
・エア
計:3本
10月29日(日曜日)
・ロングショット
・ゴンドラ
計:2本
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自分の今回の映画祭のテーマは「コンペティション部門」。
ここでしか観れなさそうな作品に焦点を当てた。
一番迷った作品は『ゴンドラ』。
というのもこの作品、終了時刻が23:00なのだ。帰りの新幹線の時間には確実に間に合わない。しかも次の日は仕事。
どうしようか迷ったが、夜行バスで帰ることにして『ゴンドラ』を観ることに決めた。
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ただし、ここで作品選びをしたからといってこれで観れるわけではない。肝心なのはその後。
【移動&宿泊の計画】
観る作品が決まったら、次は移動と宿泊の計画を立てる。
まず行きの交通手段は新幹線。10時には始まるので9時20分には東京駅に着く便で行くことに。
1日目は夜から友達と会う。ほぼ眠るだけということもあり宿はカプセルホテルにする。
帰りは前述の作品の時間の関係で夜行バスにすることに決定。早く予約すると早割など安くなるので予約はできるだけ早めにしたい。
【いざチケット取得へ】
準備の中で一番肝心なのはここ。
せっかく観たい作品でスケジュールを組んでもチケットが取れなければ意味がない。
チケットの入手方法は大きく分けて4つ。
人が集中することが予想される作品は抽選、その後にオンラインでの一般席の販売と車椅子席の販売がある。その後にチケットセンターでも販売する。
会場によって購入方法が違うのでサイトで事前にチェックしておこう。
注目度が高い作品の場合、チケットが即完してしまう場合もある。そのためチケット取得前に自分がやることを挙げておく。
・販売開始時間は事前に必ずチェックする
混雑を避けるため全作品、一斉販売ではなく時間帯によって分けられている。勘違いを避けるため自分の観たい作品が何時から販売されるのかは事前に必ずチェックしておこう。
・手段は多い方が良い。
とにかくサイトに繋がりづらいので手数は少しでも多いにこしたことはない。自分は例年だとパソコンとスマホの2台から購入を試みている。
・購入時間を確保する。
チケット購入は1枚買うのにもかなり時間がかかる。なので余裕を持ったスケジュールと立てておきたい。
・チケット購入の優先順位も決めておく。
絶対に観たい作品がある場合など、どこから購入するか流れを計画しておこう。
そんなこんなで準備をしてたら販売開始時間に。
結果はどうなったかというと…
【チケット購入結果の内容】
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チケットは5枚全部無事入手。
全部入手するのに掛かった時間は16:00~16:52の約1時間。30分超えても1枚しか取れてなかったのでやはり購入の時間は確保しておいた方が良い。「
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パソコンとスマートフォンの2通り試した結果、自分はパソコンで4枚、スマートフォンで1枚となった。パソコンの方が有利なのかもしれない。
【チケット代:1700円×5枚=8,500円】
チケットが取れた後は当日まで体調に気をつけて待つことに。
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【いざ出発!1日目】
1日目は朝5時に起床。
期待で胸が膨らむという訳ではなく、眠気と疲れが残った体では「面倒くさい」という気持ちが湧きあがる。
「こんな予定組まなければ良かった…」という思いすら頭をよぎるが、出発が近づくにつれ、徐々にそんな気分も消えていく。
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7時30過ぎの新幹線で出発。土日ということもあって新幹線の中もそれなりに混雑していた。
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移動費:11,500円(新幹線代)
東京駅に着いたら、映画祭会場の一つである丸の内TOEIのある銀座へ。
今回、自分が観る作品の会場は丸の内TOEIとヒューマントラストシネマ有楽町の2つだけ。この2会場は歩いて5分くらいの距離にあるので移動が大変便利。
ということで、今回の映画祭の1本目『野獣のゴスペル』へ。
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現代のフィリピンを舞台にあることをキッカケに裏社会に呑まれていく少年の物語。作品の感想はまた個別の記事に挙げていくが、抑えきれない暴力衝動を抱えた主人公のキャラクターが良かった。凄惨な暴力描写で眠気も吹き飛ぶ。
映画終了後は監督によるQ&A。
Q&Aは製作側の意図や演出について知ることができる機会なので、自分はできる限り参加するようにしている。
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Q&Aが終わって映画館を出るとお昼にちょうど良い時間。
せっかくなので銀座付近の美味しいラーメン屋でも行こうかと考えていたが、予想以上に人が多い。
しかも土曜日ということもあって行列ができている飲食店も多い。時間に余裕があるとはいえ、わざわざ並んでまで食べると時間に間に合うかという不安がよぎる。
そんな時、思い出したのが東京に住んでいた時によく行っていたお店。
そこは『よもだそば』という立ち食いソバのお店。
有楽町付近で映画を観た後は帰りによく立ち寄っていたお店だ。
ということで久しぶりに『よもだそば』へ。
店内は満席だが回転率が良いので、注文してすぐに着席することができた。
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食べ終わるとまだまだ時間に余裕がある。
そこで予定を変更してこの空き時間にお土産を購入することに。無事、お土産を購入することはできたがここで一つ大きなやらかしをしてしまった。
上映時間に少し遅れてしまったのだ。
真っ暗になった場内に着席するだけでも居心地が悪いのに、ましてや一期一会の映画祭。周囲のお客さんには申し訳ないことをした。
今後は本当気をつけねば。
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そんな訳で2本目に観た作品は『開拓者たち』。会場は今回も丸の内TOEI。
これは大好きな作品だった。今回の映画祭で観た作品のなかで一番好きかも…
チリの語られなかった歴史を題材にした本作。色使いや音楽が自分好み。ジャンル映画を逆手に取った手法も面白いし、予想のつかない展開にも楽しませてもらった。
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映画が終わると次の作品まではかなり余裕がある。
その間に東京国際映画祭のポスターを見るために有楽町駅前へ。このポスターの一覧はこれまでの映画祭で見てきた光景の1つ。
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当初は「ゆっくりお茶でも…」と考えていたのだが、帰りの夜行バスの場所の確認や荷物の移動などしていたら何だかんだ時間がなくなっており、気づけば次の映画の開始時刻へと。
今回は丸の内TOEIではなくヒューマントラストシネマ有楽町へ。
丸の内TOEIの時も思ったが、どちらも外見からは映画祭っぽさが全くないのが少し寂しい。看板や装飾など少しぐらい施しても良いのに…と思うが予算や人手など色んな関係もあるのだろう。
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3本目はロシア映画の『エア』。
これまで知らなかった女性パイロットや女性技師などに焦点をあてている点は興味深かったが、演出やストーリーは今いちハマれず。ただ映像は美しいし軍服はファッショとして可愛い。これで1日目の映画は終了。
映画が終わると友人と会うために移動する。
ありがたいことに友人が車を出してくれるとのことで、渋谷駅周辺を待ち合わせにすることにした。
渋谷に到着してから気付いたが今日はハロウィン前の土曜日。
渋谷は大混雑。普段通れる道もバリケードを張られ警察官が大声で誘導をしている。この混雑もあって待ち合わせ時間には大幅に遅れてしまう。
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友人たちと別れると、今夜止まるカプセルホテルへ移動する。
今回泊まる場所は「ファーストキャビン市ヶ谷」。
ファーストキャビン自体は過去に一度利用したことがある。その時もスターウォーズの世界最速上映という映画繋がりだったな。
宿へ向かうまでにスマートフォンの充電を見たらもう残り数%。
今日はこの後、宿に泊まるだけだが、明日はこのまま持つのだろうか…一抹の不安が残る。
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宿に着くと、大浴場に浸かりようやく一休み。
時間がそこまで遅くなかったので、夜の街でも散策しようかと思ったが、せっかくなので明日少し早起きして街を散策することにしよう。
ということで、今日はおやすみなさい。
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宿泊費:11,000円
【1日目の費用】
移動費+宿泊費
計:22,500円
【2日目】
2日目、予定より少し早起きして朝風呂へ。
出発の準備をしていると、どうも外は雨らしいことが分かる(カプセルホテル内では外の様子が分からず)。
天気予報では2日間晴れだったので傘は持ってきていない。どうしようかと思ったが、雨も弱くすぐに止むとのことだったのでそのまま出発する。
まず電車で雨の有楽町駅へ
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有楽町駅前の広場のポスター、昨日は人通りが多くて落ち着いて写真を撮れなかったので、この機会に撮っておくことにする。
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朝食は目星をつけていたカフェがやっておらず。
「さて、どうしようか」と考えながら歩いているとと国際フォーラムの辺りに気になる『Ya Kun Kaya Toast』という気になるカフェを発見。
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ここはシンガポールのソウルフード「カヤ・トースト」のお店とのこと。
初めて食べたがとても美味しい。特にカヤジャムが甘くてうまい。
カフェテラスで朝食をとっていると、海外の方に話し掛けられる。
どうも国際フォーラムを東京駅だと思っていたらしく、違うと言ったら東京駅の場所を尋ねられたので案内する。
この日は駅で電車を待っている時もお年寄りに声を掛けられたりするなど、やたら声を掛けられる機会のある日だった。
朝食を食べ終えたら、ヒューマントラストシネマ有楽町へ。
4本目に鑑賞したのは中国映画の『ロングショット』。
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これは痺れた!
男臭い作品が好きな人ならまず気に入いりそう。舞台は90年代の中国。かつては国際的な射撃の選手だったが障害によって夢を絶たれた男が主人公。工場の警備課につとめる彼はある夜、工場の部品を盗みにきた少年をつかまえるのだが…というあらすじ。
ストーリーは王道だがキャラクターの作り込みがしっかりしており飽きさせない。ラストも何回も思い返すほど格好良かった。
これは日本でも一般公開されるのではなかろうか。それくらい多くの人に受け入れられそうな作品だった。
映画の後は六本木に移動し彼女と合流する。
15時から『手塚治虫 ブラック・ジャック展』の予約を入れてるためその前にお昼をすることに。
彼女の希望でハンバーガー屋を探すと六本木ヒルズ内の『RIGOLETTO BAR AND GRILL』というお店と見つけたのでここにする。雰囲気抜群のお店だった。。
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ハンバーガーを食べゆったりした後は森タワーに移動し、いざ『ブラック・ジャック展』へ入場。
こちらもまた改めてレポート記事を挙げる予定だが、とにかくボリュームが凄かった。じっくり見ようと思ったら何時間も掛かるくらい。
後に予定を入れているのと、人が多すぎて人疲れしたため1時間くらいで退場。
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その後は、スカイツリーに登るために押上駅に移動。
東京にいる時も1度も行くことのなかった場所。というか東京にいる間、東京の観光はほとんどしてこなかったなぁ…
現在、スカイツリーはちいかわとコラボした『ちいかわ☆星ふるスカイツリー®』というイベントを開催中。
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彼女も自分もちいかわ好きだし、どちらもスカイツリーに行ったことがなかったということでこの機会に行くことにする。
スカイツリーは日本の観光スポットの1つだけあって世界中の観光客が集まっていて面白い。そしてとにかく混んでいた!
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地上450mだけあって光景は美しいだが、とにかく人が多い。正直、並んでる時間の方が多かったかも…一気に疲れてしまう。
有楽町へ戻った後は、彼女が帰るのを見送ってから今回最後の映画を観にヒューマントラスト有楽町へ。
5本目に観たのはジョージアの山岳地帯が舞台の『ゴンドラ』。
『ツバル』、『ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を』のファイト・ヘルマー監督の最新作。
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まさに現代のおとぎ話。牧歌的な世界観が疲れた身体に染み入る。これが最後の作品で良かった。という訳で自分のTIFFはこれにて終了!
これで全ての作品を観終わった訳だが、余韻に浸る暇もなく東京駅へ向かう。
というのも夜行バスが出発するまでの時間が30分しかないから。
もし電車が遅延したり乗車場所を間違えたら確実にアウト。
事前に場所の下見をしていたこともあり、無事、乗車場所についてバスに乗りこむ。後は愛知へ帰るだけ。
こうして自分の2日間の旅は終わったのである。
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【2日目の費用】
移動費:6,600円
計:6,600円
【旅のまとめと反省点、旅費】
自分にしてはスケジュールを詰め込んだこともあって疲れたが、不思議とやり切った感もある。
今後のためにも反省点を箇条書きに挙げておく。
・時間に余裕を持って行動する。
開場時間に間に合わなかったこともそうだけど、けっこう時間ぎりぎりだったり遅れてしまうことがあったから、計画を立てる時は時間に余裕を持つ。
・席を取るならなるべく右側の方
これは失念していたが、東京国際映画祭は通常の字幕の部分に英語の字幕がある。日本語字幕は右側(縦)。なので左側の前の方に席をとると、体ごと傾ける必要がある。
・モバイルバッテリーは必需品
スマートフォンにもよるかもしれないが、朝早くから使い続けていると充電がかなり少なくなってしまう。今回の旅でも結局、モバイルバッテリーを購入してしまった。次からは常備しておきたい。
・用心には用心を
突如、雨が降ったりしたので折りたたみ傘など事前に準備できるものはしておく。
最後に今回の旅に掛かった旅費を(食事や交際費などは抜く)。
移動費:18,100円
宿泊費:11,000円
チケット代:8,500円
合計:37,600円
やはり映画祭の醍醐味は一期一会の出会い。今回は5本観たがこの中の何本が一般公開されるか分からない(『ゴンドラ』、『ロングショット』は公開される気もするけど…)。そう考えるとやはりこうした作品を観れる機会は貴重だと思う。
東京国際映画祭でもなくても興味を持った人は是非とも映画祭に参加してみて欲しい。そこでしか観れない作品との出会いがあるかも…
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