How Google Works を読んで

まとめ

1.「ユーザ中心」など明確な理念が生む技術的アイデアが重要
2.意思決定は「データ」で行う
3.サービスは世に送り出してから改善する

「ユーザ中心」など明確な理念が生む技術的アイデアが重要

googleでは、情熱的かつ主体的に仕事に取り組む優秀なエンジニアをスマートクリエイティブと呼ぶ。ジョナサンは、彼らをとりまとめるべく、プロダクト戦略と開発ロードマップをまとめたがラリーペイジに「こんなものはばかげている」と一蹴された。

売上は使われるサービスを作ればついてくると考え「ユーザ中心」「邪悪になるな」などの明確な理念に基づき、エンジニアが自ら「必要」と判断すれば、数日で画期的なプロトタイプを生み出し、それがgmailなど膨大な利益を生むサービスへと成長する。「不要」と判断すれば経営陣の意見も無視される。

つまり、1.優秀なエンジニアをあつめる、2.理念に基づき技術的アイデアを探求、3.当たれば将来売上があがる という、シンプルな仕組み。だから、プロダクト戦略やロードマップは不要。また、マイクロマネジメントを行うようなマネージャーも不要。すべては「エンジニアに聞きにいけ」となる。

2.意思決定は「データ」で行う

どうやって優秀な人材を集めるか?サービスを継続するか、撤退するか?など、現場から経営まで、大小さまざまな意思決定があるが、googleではすべての意思決定をデータで行う。

たとえば、中国での検索サービスの撤退を決める際は、中国からの攻撃や取り組みをデータにより分析、「検索結果の操作を依頼される」「個人情報を狙った攻撃を受けている」など、詳細な情報を社内で公開したうえで理念に基づき撤退を発表。社内ではスタンディングオーベーションで迎えられた。

人材獲得では、「プレッシャーが少なく自由にはたらける雰囲気」が効果があることを見つけるとその環境づくりを徹底。また、個々のマネージャには「採用権限」はなく「不採用権限」だけを持たせる。5回以上の面接はしない、などのルールを導き出し、不毛な採用が実施されないようにしている。

3.サービスは世に送り出してから改善する

google xは、1.課題解決のインパクトは十分に大きいか?2.現在存在しない新しいアイデアか?3.それを実現する技術はすでにあるか?の3要件がそろうと、まずは、サービスを世に送り出す。

googleのブランドで自動的にある程度のユーザが獲得できてしまうが、圧倒的な成長がないものは、過剰投資になるまえに撤退する。また、リリースキャンペーンなどユーザの利用状況測定のノイズになるようなことはしない。

労働時間の20%は、自主プロジェクトにあて、自分が必要とおもったサービスは、仲間を集めて、さっさとリリースする。もちろん、上司が「ノー」といっても勝手にリリースするが、効果がなければすぐに撤退する。20%ルールで作ったサービスには、成功報酬はない。


リンク

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