【朗読】林不忘著『釘抜藤吉捕物覚書』全十三話朗読まとめ 〜 ナレーター七味春五郎  発行元丸竹書房

◆登場人物紹介
釘抜き藤吉……海老床をねぐらに難事件を解決している、八丁堀の目明かし
勘弁勘次……勘弁ならねえがくちぐせ。
影法師の三吉……勘次とは、合点長屋で、同じ釜の飯を食っていた。
葬式彦兵衛……とむらい彦兵衛。紙屑ひろいが生き甲斐。

一、のの字の刀痕
伊勢源……質屋。伊勢屋源兵衛
杵屋助三郎……長唄の師匠。
お銀……助三郎の女房。
栄太……助三郎の兄。密室で死んでいる。
歌右衛門……一文字の花魁
桜井某……幇間

◆用語集
酸鼻……サンビ・むごたらしくいたましいこと
炭団……タドン・粉炭にのりをくわえてねり、丸くして乾かした燃料
金子……キンス・通貨
姦婦……カンプ
姦夫……カンプ

◆目次
0:00 のの字の刀痕 一
10:25 のの字の刀痕 二
18:30 のの字の刀痕 三
31:01 のの字の刀痕 四

二、梅雨に咲く花
亥之吉……提灯屋。目明かし
お新……茶屋女。笠森稲荷の境内に店を出す。
納所……随全寺の所化
佐平……寺男

◆用語集
破れ奴傘……ヤブレヤッコ・破れた和傘
ふりみふらずみ……雨がふったり、降らなかったり
背戸口……家の裏口、背戸
願筋……ガンスジ
折助……オリスケ・下男
容貌……ソツボウ
卯の刻の六つ半……午前六時の前後②時間
報知……ホウチ
仕事師……キオイ・とび職
日和……ヒヨリ・日和下駄の略
八半……ヤツハン・三時
精進場……精進潔斎の場
喬木……キョウボク・高木
旅所……タビショ・御旅所。神輿の巡行で、休憩、宿泊するところ
重立……オモダチ・集団の中の主要人物
所化……ショケ・修行中の僧
看経……カンキン・声を出して経文を読むこと
こはぜ……手甲、脚絆のあわせめにつけた爪
女犯……ニョボン・僧が、女性と関係をもつこと。不淫戒を破っている
快楽……ケラク


◆この動画の目次
35:18 梅雨に咲く花 一
44:10 梅雨に咲く花 二
53:45 梅雨に咲く花 三
1:02:45 梅雨に咲く花 四
1:16:45 梅雨に咲く花 五

三、三つの足跡
駒蔵……桜馬場の目明かし
味噌松……駒蔵の手先
お定……八州屋の女隠居。もっか、行方不明中
孫右衛門……八州屋。味噌蔵の前で死んでいるのが見つかる
おみつ……孫右衛門の嫁
幸七……裏通りの風呂屋の三助

◆用語集
旅所……タビショ・御旅所、神輿などが、巡行の途中で休憩または宿泊する場所
還御……カンギョ・出かけた先から帰ること。天皇や、将軍公卿などに使われる
朝まだき……夜の明けきらない頃
徹宵……テッショウ・夜通し起きていること
荷足……ニタリ・荷足舟
弥造……ヤゾウ・弥次郎兵衛の転語。懐手して、着物の中で握りこぶしをつくり、着物の肩のあたりを突き上げるようした格好。無頼漢や、下品な職人がよくする風体。
咿唖……イア・咿はつくりわらいのことだったり、擬態語・擬声語のことだったり。
訴人……ソニン・告訴人
感冒……カンボウ・かぜ
猖獗……ショウケツ・猛威を振るうこと
蟄伏……チップク・表に出ずにこもっていること
勘考……カンコウ・よく考えること


◆この動画の目次
1:21:19 三つの足跡 一
1:35:14 三つの足跡 二
1:47:21 三つの足跡 三
2:00:17 三つの足跡 四


四、槍祭夏の夜話
三吉……浅草馬道の目明かし
卍の富五郎……荒事の稼ぎ人
後藤達馬……吟味与力
小太郎……小物師
与惣次……次郎兵衛店にすむ小物師
お若……富五郎の妻

◆用語集
家尻切……ヤジリキリ・盗賊
差状……サシジョウ・通知状
隠亡……オンボウ・火葬や墓所の番人を生業とした人
つくねん……ひとりでぼんやりとしているさま
別懇……ベッコン・特に懇意なこと
薬事……ヤクジ・医薬品、薬剤師、調剤などに関する事柄
漸次……しだいに
六道銭……ロクドウセン・死者を葬るときに、棺の中に入れる六文の銭
巍峨……ギガ・山や建造物などが高くそびえ立つ様
妖薬……ヨウヤク
傀儡……ケエレイ
空拳……クウケン

◆この動画の目次
2:09:51 槍祭夏の夜話 一
2:24:12 槍祭夏の夜話 二
2:41:08 槍祭夏の夜話 三


五、お茶漬け音頭
甚八……髪床の親方
お艶……近江屋に恨み持つ狂女
久兵衛……神田代地にねぐらする因業大家
元七……近江屋の大番頭
唐箕嘉十郎……浪人者
お高……嘉十郎の妻


◆用語集
涼意……リョウイ
三助奴……銭湯の下男
びいどろ……ガラス
人体……ニンタイ・人に化けて
行人……コウジン・道行く人
さらぬだに……そうでなくてさえ、ただでさえ
茲元……ココモト・話し手の身近な所。 このあたり
朱総……シュブサ・十手
通名……ツウメイ・通り名
お妾さん……おてかけさん
狭霧……サギリ
無韻……ムイン・韻を踏まないこと
約言……ヤクゲン・約束した言葉
爾今……ジコン・今から後、今後
家作……カサク・貸し屋
熟睡……ウマイ

◆この動画の目次
2:50:39 お茶漬け音頭 一
3:07:32 お茶漬け音頭 二
3:15:36 お茶漬け音頭 三


六、巷説蒲鉾供養
おりん……磯屋の新造
お滝……大工の娘
お鈴……さらわれた赤児
磯谷平兵衛……蒲鉾屋主
おりん……平兵衛の妻


◆用語集
野路……ノジ・野中の路
禁裡……キンリ・天皇の住まい
てこ変……へんてこ
耳朶……ジダ・みみたぶ
当歳……トウサイ・生まれたその年
小半時……コハントキ・三十分
衣桁……エコウ・イコウ・衣類などを掛けていく道具
冥官……ミョウカン・閻魔庁の役人
土公神……ドクジン・陰陽道の土をつかさどる神
嫖客……ヒョウカク・遊客
櫛比……シッピ・隙間なく並んでいること
端物……ハシタモノ・はんぱもの
借銭……シャクセン・借金
涼味……リョウミ・涼しい感じ
背戸口……セドグチ・裏口
瞽女……盲目の女性芸人

◆この動画の目次
3:30:18 巷説蒲鉾供養 一
3:42:18 巷説蒲鉾供養 二
3:51:10 巷説蒲鉾供養 三
3:59:35 巷説蒲鉾供養 四
4:07:25 巷説蒲鉾供養 五


七、怪談抜地獄
伝次郎……人形問屋の入り婿
お辰……伝次郎の嫁
大須賀源内……寺島村の寮にすむ浪人
お露……叶屋の生き残り?
喜三郎……盗人で逃げ回っている。

◆用語集
焙烙……ホウロク・かまどなどにのせ、火であぶって、豆・米などを炒る
大供……オオドモ・大人。
ものかは……ものともしない。
やにわに……その場ですぐ、また、いきなり。突然。
素町人……身分の低い町人。もしくは、町人をいやしめて言う。
あらたか……神仏の利益、いやちこ
探梅……タンバイ・梅の花を求めて訪ね歩くこと
しがない……とるにたらない。貧しい。みすぼらしい。
過去……こしかた

◆この動画の目次
4:26:56 怪談抜地獄 一
4:35:47 怪談抜地獄 二
5:17:59 怪談抜地獄 三


八、無明の夜
佐平治……鋳掛け屋。甚右衛門の飼い主。
甚右衛門……名犬。伊兵衛の死体をみつける。
伊兵衛……草加屋。高息の金貸しで、貧乏人泣かせ。ついに殺される。
御家新……逸見流の弓名人

◆用語集
大奴……オオヤッコ・傘
苧殻……オガラ・皮を剥いだ麻の茎
桐油合羽……トウユガッパ
雁行……ガンコウ・斜めに並んで進むこと
雨声……ウセイ
晩霞……バンカ・夕方に立つ霞。夕焼け
小丘……ショウキュウ
いなせ……江戸時代の美意識。男気があり粋であり、心意気のあること
見得……ケントク・会得すること
小谷間……コタニアイ
素町人……スチョウニン・身分の低い町人
高息……タカイキ・高くとまるさま。高言豪語すること
髱……タボ・若い女性を指すことも。
紋日……モンビ・物日。日常と違った晴れの日のこと
異志……イシ・ムホンの心。
右手……メテ
供奴……トモヤッコ・歌舞伎の舞踊
無筆……ムヒツ・文字の読み書きが出来ないこと
顔……ソッポ
辰巳上がり……一羽や動作が荒々しいこと

◆この動画の目次
5:29:00 無明の夜 一
5:40:03 無明の夜 二
5:52:14 無明の夜 三
6:05:05 無明の夜 四
6:09:41 無明の夜 五

九、怨霊首人形
八郎兵衛……桔梗屋の主
お糸……桔梗屋の一人娘
弥吉……八郎兵衛の妻の甥
おりき……お糸の乳母
嵐翫之丞……上方から流れてきた役者

◆用語集
雪意……セツイ・雪模様
暁天…ギョウテン・明け方の空
襁褓……ムツキ・おむつ
茶利……チャリ・おどけたこっけいな文句や動作
顔つき……ソッポ
界隈……ケエウエ
見得……ケントク・会得、理解
八里半……ハチリハン・味が栗(九里)に近いというしゃれで、焼き芋のこと
緩怠……カンタイ・いいかげんに考えてなまけること
中天……チュウテン・天の中心
立て場……宿場と宿場の間にあって、旅人や人足を休息させる場所
本縄……罪人に縄をかけるときの正式な方法

◆この動画の目次
6:19:45 怨霊首人形 一
6:31:49 怨霊首人形 二
6:48:19 怨霊首人形 三
6:56:54 怨霊首人形 四

十、宇治の茶箱
仙太郎……徳撰の荷方
撰十……徳撰の主
喜兵衛……徳撰の番頭
徳松……撰十のせがれ
おさえ……女房、体が弱い
お冬……徳撰の小間使い。徳松を生む
清二郎……上布屋。徳松親子を探していた

◆用語集
言質……ことぐさ
大家内……オオガナイ
よすが……身や心のよりどころ
今様……イマヨウ・当世風
左袒……サタン・味方すること
白河夜船……熟睡して気づかないこと。

◆この動画の目次
7:11:09 宇治の茶箱 一
7:24:30 宇治の茶箱 二
7:34:35 宇治の茶箱 三
7:45:53 宇治の茶箱 四


十一、影人形
浮世亭円枝……はなし家
大石武右衛門……怪力の芸人
幸七……三十軒堀の色物席、「柳江亭」席主
竹久紋之介……人形使いの名人
おこよ……竹久の相方
八兵衛……楽屋番
銀兵衛……下足番
伯朝……講釈師

◆用語集
万筋……二本ずつの色の違った縦糸で織り出した、細い縦縞
高座……コウザ・寄席などの舞台
勘考……カンコウ・よく考えること
称誉……ショウヨ・ほめたたえること

◆この動画の目次
7:54:19 影人形 一
8:01:54 影人形 二
8:10:17 影人形 三
8:16:42 影人形 四
8:23:04 影人形 五
8:30:44 影人形 六
8:38:08 影人形 七
8:44:46 影人形 八
8:52:14 影人形 九

十二、悲願百両
惣平次……番小屋の親父
おこう……その妻
庄太郎……息子
久住希十郎……中川藩のサムライで、惣平次に、龍の手をわたす
長五郎……瓦屋

◆用語集
竜手……リンジュ
遠浪……エンロウ・遠方のなみ

◆この動画の目次
9:02:49 悲願百両 一
9:11:06 悲願百両 二
9:20:16 悲願百両 三
9:28:04 悲願百両 四
9:40:06 悲願百両 五
9:51:23 悲願百両 六


十三、宙に浮く屍骸
お美野……旅籠、大鍋の女主人
初太郎……武州小金井の穀屋の番頭
文字若……常磐津の名取り
宇之吉……堺屋の小頭

◆用語集
雲形……ウンケイ
朝ぼらけ……夜明け方
熟睡……ウマイ
左義長……サギチョウ・小正月の火祭り行事
毬杖……ギッチョウ・正月に、木の鞠を打って遊ぶための、長い柄の槌
七世……シチセイ・親子孫と七代続くこと
与太者……うすのろ、おろかもの
半鐘泥棒……背の非常に高い者を嘲って言う語
矮躯……背の低いこと
小夜嵐……夜の嵐
丹前……防寒のための部屋着

◆この動画の目次
10:03:10 宙に浮く屍骸 一
10:09:07 宙に浮く屍骸 二
10:17:12 宙に浮く屍骸 三
10:24:38 宙に浮く屍骸 四
10:26:55 宙に浮く屍骸 五
10:39:08 宙に浮く屍骸 六
10:46:11 宙に浮く屍骸 七
10:54:06 宙に浮く屍骸 八
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