【朗読時代小説】「三河万歳」 半七捕物帳/岡本綺堂作

■第十七話は、師走の寒い一夜からはじまります。半七の下に持ち込まれたのは、鬼っ子をかかえて行き倒れていた凍死体の話。男が才蔵であったことから、節季師走につきものの、万歳才蔵に手をのばして捜索をはじめるが――

■登場人物
菅谷弥兵衛……八丁堀同心
亀吉……半七の手先。
善八……半七の手先。
富蔵……下谷稲荷町に住んでいる男。
お津賀……富蔵の隣にすむ。旦那とりをしている。
市丸太夫……万歳の男。お津賀の叔父を名乗る。

■用語集
屠蘇(とそ)……一年間の邪気を払い、長寿をねがって正月にのむ縁起物の酒。
・万歳(まんざい)……千秋万歳をことほぐ意。新年を祝う歌舞。関東へ来るものは、三河国から出るので、三河万歳。京都は大和万歳といった。
・才蔵(さいぞう)……万歳で、太夫の相手をつとめ、鼓をうち、滑稽な仕草で人を笑わせる役。
・回礼(かいれい)……新年の挨拶回り。
・軒別(けんべつ)……一軒ごと。家ごと。
・嬰児(みずこ)……生まれたばかりの赤ん坊。
・香具師(やし)……祭礼や縁日における参道、境内や門前町、露天で出店や、街頭で見世物などの芸を披露する商売人のこと。
・平仄(ひょうそく)があう……順序やつじつまをあわせること。
・宵の五つ……午後八時
・天神髷(てんじんまげ)……髷の中央を紙で巻き、簪で止めたもの。幕末から明治にかけて、芸妓や若い夫人がゆった。

■この動画の目次
0:00 一
12:00 二
22:41 三
34:53 四
#半七捕物帳 #オーディオブック

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