ここまでの道は平坦ではなかった
オリンピック期間中、メダリストの特集を組むと、
必ずと言っていいほど、このフレーズを耳にする。
「ここまでの道は平坦ではなかった」
たぶん、それは今回に限らず、何年も前から使われ、
彼ら彼女らも、みんなが思っているほど順風満帆ではなく、
山あり谷ありの人生を経験した後に、この栄光が待っていた。
そんなことを伝えたくて利用されるのだと思うが、
メダリストになるまでのプレッシャーや不安だけでなく、
試合中・練習中のアクシデント、それに伴う怪我などから、
不屈の精神で立ち上がり、辛いトレーニングを積み重ね、
今、こうして表彰台の上に立っている。
しかし。そんなストーリーは、1人か2人でいい。
メダリストの全員が全員、その筋書きで仕立てられると、
にわか「オリンピック・ファン」の私たちにとっては、
ちょっと荷が重たくなってくるのも現実。
へそ曲がりの私は、私たち小市民だって、
平坦な道ばかりを歩いてきたわけではない、と愚痴りたくなる。
オリンピックを、意識的に「感動」させようとしなくても、
伝わるものは伝わる・・と私は感じているから。
これが「パラリンピック」になったら、もっと増幅され、
(勝っても負けても)ここまでの道は平坦ではなかった、と
繰り返され続けるに違いない。
本当にそれでいいのかなぁ・・と思ってしまう私。(汗)
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