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書けて良かった、ありがとう

終わりに

ずっと書きたかった、0からプラスを目指すほうの育児論。

「ここまでやれなくても別に毒親じゃないけど、そこまでやれてる親なんてほぼいないけど、でも、もしもここまでやれたらそれは超めでたいし、最高すぎる神親だよね」っていうクオリティの育児を目指して私自身がずっと大切にしてきていることを、改めて言語化することに、今回初挑戦しました。

いわゆる「毒親」になってしまうこと避けるタイプの育児論、「マイナスから0を目指すための育児論」と比べると、差し迫って世の中に必要なものではないし、書いたところで需要がない気がしていたから、思いついてから数年間、後回しにし続けて、もうほとんどお蔵にも入れていたけど、根強く望んでくれる数人の読者様のリクエストに応える形で今回書いてみて、「ああ、書くことにして、本当によかった…!」と心底思いました。

ニッチすぎる企画だと思いながら書き始めたけど、いや、むしろ、この育児論こそ、もっと世の中に広めるべきなのかもしれない、と連載を進める中で思うようになりました。「神親」という概念を、いつか、「毒親」くらいに巷で浸透したものにできたらいいなぁ、なんて今は思っています。

私は今までもこれからも、子どもたちにとっての「この世で一番優しいラスボス」を目指して、子どもたちの育児および教育に取り組んでいきます。

私は、人が人を育てること、つまり成長をサポートすることにおいて、恐怖による支配は一切いらなくて、信頼関係が全てだと思っています。信頼している大人の言葉を、子どもは真剣に聴く。心を開いた状態で耳を傾けてもらえる関係性を築いていくこと、それを絶対に損なわないようにすることが、保護者・教育者として何よりも大切で、指導力の土台になっていくものだと思っています。

恐怖は、いらない。無しでイケる。というか、恐怖でコントロールをしてしまうと、そこには理解が生まれていないから、成長に繋がっていなくて、本当にその場凌ぎにしかなっていなくて、それって指導として機能していないんですよね。

親が、我が子の教育係でいられる期間は長くありません。親として、子どもの人生に介入できるうちに、その限られた時間の中で、どれだけ成長をサポートできるか…

必要な成長を遂げられないままで大人になってしまい、人生に苦戦し、苦悩している人が沢山います。

私にとって「子育てのゴール」は、子どもたちが、幸せに生きていくための考え方を十分に身につけて、人生にやたらと苦戦したり苦悩しない大人になることです。

私にとって「子育ての成功」は、子どもたちの子ども時代が"親子の青春時代"となることで、いつか大人になった子どもたちが「楽しい子ども時代だったな〜」と思えるような幼少期にできていたらいいなと願いながら取り組んでいますし、その上で、「でも大人になると、人生ってさらに楽しいね!」と言ってもらえたら、大・大・大成功です。

そう言えるような心境にさえなってもらえれば、肩書きとか職業のようなものは何者であっても、私の子育ては大成功です。絶対に。

大人になった先の人生を、丈夫な価値観を持って生きていってもらえるように、子ども時代の成長をサポートしながら、同時に、最高に青春な子ども時代を過ごしてもらえるようにやりちぎること、それが神親の子育てだと思っています。

神親になることは、子育てを最高に楽しむことで、子育ての醍醐味を逃さないことで、子育て時代を「親としての義務を果たす時間」なんかではなく、自分の人生における最高の青春時代にすることで、せっかく子育てをするならば、神親になったほうが断然楽しい。楽じゃないけど、必死に目指す感じになるけど、とてつもなく楽しい。

そんな子育ての形があることを、「神親の育児論」という切り口を通して、世の中に広めていけたらいいなって思ってる。そう思い始めた連載でした。読みたがってくれたあなた、そして購読してくれたみんな、本当にありがとう。

作家として、やれるだけのことをしてみるよ。

2024年9月20日 下田美咲

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