他人の墓を参ろうとする若者たち
生徒が「シモダ先生の家の墓参りに行きたいです」とトチ狂った提案をしてきた。
意味がわからなすぎて逆に面白いかなと思い ついOKを出してしまったのだが、はたして神聖なる墓参りを「面白いかな」の動機でやっていいものなのか。最近、脳が大学生のノリになってきているので自分が率先して墓の上にしゃがみガーゴイルのモノマネに勤しんでしまいそうで怖い。
ノリで親族とは無関係な人間を連れ、線香の代わりにコンビニでもらったけど使わなかったストローを刺し、廃棄寸前で購入したドロドロのおでんをお備えしてからのガーゴイル。
もし先祖が半透明の姿で墓のうしろに立ってたなら、一族の恥として僕の鼻が異常にでかくなる猿田彦の呪いをかけてきたとしても文句は言えないだろう。そうして輪廻の中で何度生まれ変わっても僕の鼻はラグビーボールのように膨らみ、伏見工業高校のラグビー部の選手によって蹴られ運ばれトライされ続けるはずだ。
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