「データ解析のための数理統計入門」例題
「データ解析のための数理統計入門」例題について幾つか解いたので備忘がてら証明過程を示す。
p43
0<c<1を満たす実数cに対して連続確率変数の同時確率密度関数が
f(x, y) = 1 -c +4cxy, 0 < x<1, 0< y<1
で与えられるとすると、
・分布関数F(x, y)
F(x,y) = P(X<x, Y<y)= ∮0-y∮0-x f(u, v)dudv
となり、ここに以下の式を用いると、
$${ f(x, y) = 1 - c + 4cxy}$$
この式になる。
F(x,y) = P(X<x, Y<y)= ∮0-y∮0-x ( 1 - c + 4cuv)dudv
次に、内側のuの積分を行う。
①∮0-x(1-c)du = (1-c)・x
②∮0-x4cuv du = 4cu ∮0-x udu
→∮0-x udu は不定積分を計算すると、∮0-x udu = u^2/2となる
→∮0-x u^2/2 =[u^2/2]0-x =x^2/2 -0=x^2/2
そして4cu・x^2/2は2cux^2
上記を踏まえて、積分を整理すると。
∮0-y((1-c)・x + 2cvx^2)dv
そして積分すると、
①∮0-y((1-c)・x=(1-c)x・y
②∮0-y(2cvx^2)dv=2cx^2・y^2/2=cx^2y^2となる
結果まとめると、
分布関数F(x, y)=(1-c)x・y+cx^2y^2
となる。
これを前提にp46の条件付き確率密度関数を、
fx|y(x|y) = f(x, y)/ fY(y)とした時、
fx|y(x|y) = 1-c+4cxy / 1-c + 2cy
と書くと、
∮0-1fX|Y(x|y)dx = 1となる。分母はxを含まないので、積分計算としては定数として扱えるので、
以下のように整理できる、1-c + 2cyをaとして、
fx|y(x|y)
=1/a( 1-c+4cxy)
=1-c/a∮0-1dx + 4cy/a∮0-1xdx
(∮0-1dx=1-0=1で、∮0-1xdx=[x^2/2]0-1=1/2 - 0 = 1/2
=1-c/a・1 + 4cy・1/2
=(1-c) + 2cy /a
(aを展開すると)
=(1-c) + 2cy /(1-c) + 2cy
=1となる。