彼の父親
堕胎が出来るのは妊娠5ヶ月まで。
私は誰に反対されても出産する気持ちでいた。
自分の気持ちを揺さぶられたくなくて
親しい友人にしか出産を告げなかった。
彼は自分の父親に私の妊娠を告げた。
何を考えているんだ。
母さんの顔に泥を塗って。
母さんに迷惑かけるな。
と言われたと。
私は唖然とした。
私への心配の言葉は何もなく、
自分達の体裁しか考えていなかった。
彼の父親には今までに何度も会った事があるが、
まさかそんな事を言われるとは思わなかった。
この家に嫁ぎたくない。と思った。
彼との心の距離はどんどん遠くなっていった。