「地地」の話

前回からしばらく空きましたが、今読み返すと前回のnoteがまあ恥ずかしい。

事務所ライブの攻略法見つけた的な話してるのに見事にそこから成績はうなぎ下がり。

とうとう降格。

芸歴20年の全力を尽くしても半年しかランキング残留できず。

情けない。

毎月、東京で石巻PRを兼ねたお笑いライブをやっています。

東京まで行ってネタ鍛えてるのに成績は伴わず、悔しい限り。

そんな日々ですが、仙台の若手から「東京のライブに出たいです」と言われました。

僕自身は地域おこし協力隊の活動費を交通費に充てることができますが仙台の若手は自腹。

それでも行きたいと言うのです。

こうして東京での武者修行に仙台の若手たちが来ました。

地方から芸人さんが来た場合、大概ツテがないのでエントリー制のライブに出ます。

いわゆるお金を払えば誰でも出られるお笑いライブ。

空気は重いことが多く、言い方悪いですがお金をドブに捨ててるような気分になることもしばしば。

一方、仙台はとても暖かい。

ただし、お客様を入れて定期開催しているライブは一つだけ。

先ほど、降格したと書いた事務所ライブのみ。

見知ったお客様の前でしかネタをやれない。

確かに暖かく笑ってもらえるけど、知らないお客様にもウケるネタなのか。

そんな疑問が生まれても仕方ない。

僕にできることは一つ。

主催ライブに出てもらい、いわゆるエントリーライブ以外の東京のお笑いライブの空気を知ってもらうこと。

こうして仙台の若手たちが僕の主催ライブに出ました。

ウケた。

ちゃんとウケました。

土地は変われど、お笑いは変わらない。

東京で知らないお客様にもちゃんと通じた。

ライブ後に山脇セブンティーン君と話しました。

山脇君は出身が秋田で大学は仙台。

東北にいた頃はお笑いをやってはいません。

なので仙台のお笑いライブの状況は知らないわけですが、

「仙台の人たちは地方だからもっとベタかと思ったら発想ぶっ飛んでましたね」

東京でも指折りのぶっ飛んだネタをしている山脇君に言われると嬉しい。

僕は答えました。

「そういう(ぶっ飛んだ発想の)若手を連れて来ました」

すると山脇君は

「間違ってないことを伝えたかったんですね」

と。

そうか、間違ってないことを伝えたかったんだ、僕は。

なんだかその言葉に気づかされ、そして救われました。

僕は地域おこし協力隊。

石巻では高齢者の皆さんのお茶会で一時間ライブしたり。

主催ライブに来て下さる方も年配の方が多め。

創作落語が一番ウケが良いです。

もちろん、創作落語も好きですが仙台で発想ぶっ飛んでる若手とお笑いお笑いしたお笑いをやるのも好きです。

地方移住するとそこでウケるネタに偏りがちですが、仙台には地下お笑いがあって、僕を地下芸人の感覚のままで居させてくれる環境があります。

心はずっと地下芸人。

地域おこし協力隊史上初の地下芸人。


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