【MDWチョイス】 ベン天門型
2022年6月12日、度に渡る延期の末に2019年度全国大会が開催されました。
本記事では、その全国大会のオリジナルフォーマットにて使用された【MDWチョイス】について解説を行っていきます。
なお、筆者自身には本大会の参加資格が無かったため、参加資格のある3名(ランディー・リョウマ・ぐってぃ)が使用することとなりました。
デッキ選択の経緯
大会当日時点で、環境に存在するデッキタイプは多種多様ですが、中でも【赤単我我我】や【Jo退化】は結果も多く残しており、プレイングが大きく反映されることからも、全国大会では大多数を締めてもおかしくないと思えるレベルのデッキタイプです。
公式のメタゲーム総括記事やその他プレイヤーの予想を見ても同様のことが書かれており、これらを使うか使わないかの2択から本当に悩ましいところでした。
結論から述べると、タイトルにもある通り【MDWチョイス】を使用することになりました。
理由は以下の通りです。
①【赤単我我我】や【JO退化】ミラーは、対面的には1番マッチングしやすい(予想)のにも関わらず、突き詰めると勝率50%しか出せない。
⇒他のデッキに対しての勝率が高く、Averageでは50%を超えるが、頻発するのがこの2種対面であると考えれば、60,70%の相性のデッキを使用したい。
②【赤単我我我】や【JO退化】が多い都合上、それに弱い(このデッキが苦手とする)コンボデッキの母数は少ないはず。
⇒この2種をメタった受けデッキを倒すために選択されうるが、外した時のリスクと外す可能性が高い。
③全国各地で入賞数が少なく、著名なプレイヤーがあまり使用していない(≒入賞していない)ことから、仮想敵として認識されづらい。
⇒相手の練度が低く、最適解を選べない可能性がある。一方、自身は仮想敵として認識できているので練度が高い。
〇デッキタイプを選択した理由
上記2種のデッキタイプの共通項として、どちらも最終的に打点を揃えて詰めることが挙げられるので、STからカウンターを狙えるデッキ及びカードを選択したいと考えました。
具体的には、《天門》と《ディスゲ》をフルで採用した【MDWチョイス】にたどり着きました。
《天門》からは《ベン》、《ディスゲ》からは《チョイス》や《ゾロスター》をプレイでき、1枚のSTから『耐えて詰める』を連続的に行うことができます。
少し噛み砕いて説明すると、以下の通りです。
・《ゾロスター》
マナを伸ばしながら盾をリカバリーし次のSTを狙えるので、中継ぎとして使用します。
・《ベン》
《ゾロスター》にブロッカーが付与されたイメージです。加えて、耐えた後の展開力が凄まじく、カウンター性能が高いです。
・《チョイス》
盤面にスレイヤーブロッカーを置きながら、2種のSTカードをはじめ、状況に応じたカードを選択しコントロールします。
一見地味ですが、ブロッカーが2種対面においては非常に大きな存在になっており、連鎖的にそれらを呼び出せるのはこの構築の大きなメリットです。
これらを軸に置き、最終的に持ち込んだ構築は以下の通りです。
以降は、これをもとに解説を進めます。
※順番の前後有り
デッキ単位の方針としては
①《天門》・《ディスゲ》からの耐久及び切り返し
②《ベン》・《MDW》・《チョイス》によるゲームコントロール
を見据えています。
①②により、
『アグロ』・『コンボ』・『コントロール』のうち、『コンボ』以外に対応することができます。
もちろん、①②に関しては相互に作用するので、動き・採用カードの無駄が少ないのが特徴です。
コンボデッキに関しては、前述の通り、環境的に居ないものとして考えています。
以下、カード単位の解説です。
《ゾロスター》
【赤単我我我】や【JO退化】を重く見ていることから、プレイの優先度は《デドダム》よりも圧倒的に上です。(手札よりも盾の方が重要であるため)
このことから、デッキに採用する色も青ではなく白を優先しています。
この2種対面に対しては、序盤に2枚以上引き込んだとしてもマナに置かずに手札もしくは墓地に置いておくことが大切です。
⇒どのゾーンにいても《ディスゲ》で引っ張ることになりますが、マナから出すとブースト分が帳消しになってしまい、とれる選択肢が狭まってしまいます。
《デドダム》
5枚目以降のブースト枠として採用しており、《ゾロスター》を引けていない時はもちろん、VSコントロールにおいては《ゾロスター》よりも優先してプレイします。使い分けの基準としては、『盾の質』と『手札の質』どちらが重要かです。
《ディスゲ》
出せる対象が限られるとはいえ、その効果範囲がとてつもなく広いため、封殺された時を除き、ほぼほぼ有効STとして機能してくれます。
出す先は、《ゾロスター》・《チョイス》・《ヒャクメ》の3種計10枚採用しており、いずれも次の展開へ繋げる役割を持っています。
また、能動的な動きの最大値である『4tベン』(3tブースト→4tディスゲチョイス天門ベン)の起動役にもなっています。
《天門》
今から15年以上に登場したにも関わらず、出す対象が年々強くなっていくので未だ現役で使用されている優秀なオトモカードです。今回は《ベン》のオトモとしての採用です。
《ディスゲ》同様、本来できない相手ターン中の展開及び切り返しが可能になり、メインの仮想敵が2種であることから、4枚フルフルで採用しています。
また、一番出したい《ベン》に関して言えば、このカードは《ギフト》に相当するため、盾からも手からも強いです。
今までは『デドダムカラー』では無いという理由で評価がsageられていましたが、《ゾロスター》がメインとなったことで遠慮なく採用することができるようになりました。
引いたこのカードは、『STディスゲチョイス』を想定して、可能な限り早い段階でマナに置くのが良いです。
《ベン》
今の環境、着地のタイミングが少し遅いような気もしますが、仮想敵が絞られた全国大会(2種がメイン)という背景や《天門》へのアクセスが増えたことから速度面・安定面ともに気にならなくなりました。
このカード自体、EXライフやブロッカーによる盾とマナ変換と無償召喚による矛を持ち合わせているため、1枚からゲームを作り上げることが可能です。
《チョイス》
《ベン》や《ディスゲ》からアクセスし、状況に応じて各種STを使い分けます。
特に、ディスタスを持つおかげで《ベン》から無償召喚が可能で、『ベンチョイス@1』の動きがこのデッキの主軸となります。
ビート対面で考えた時、《ディスゲ》から出せるとはいえ、《ゾロスター》と同様でなるべくマナに埋めないようにしましょう。とはいえ、貴重な青マナであるので、《ゾロスター》が見えず《デドダム》がプレイできそうであれば置かざるをえないこともあります。
《ヒャクメ》
自身でSTと大軽減を持ち切り返しを計れるカードでありつつ、《天門》から出せる5枚目以降のカードとしての意味合いも持ちます。
あまり知られていませんが、《MDW》展開時にササゲールを使用した際、ウルトラセイバーでこれを守ることができます。つまり、8マナあれば1体目の《ベン》を他のクリーチャーを生贄にしたササゲールで軽減して4マナで召喚。残り4マナで再度ササゲールを使用して召喚。と動くことが可能です。また、その際に《チョイス》を生贄にしておくと能動的に使いまわせます。
《MDW》
少し前までは【墓地退化】の母数が多かったため最大枚数採用していましたが、今回の全国大会においては、その母数は減少し、2種デッキに関しては即効性がないという理由で採用枚数を落としました。それでも残している理由は、VSコントロール対面において、@1でMDWをプレイすると《ベン》がほぼ確実に場に残りつつ整地を行えるほぼ勝ち確の挙動を狙えるところにあります。
2種デッキにおいても、STで設置し、ターンが返ってこれば、ほぼ全消しできるので採用する価値があります。
ウルトラセイバー周りの挙動がややこしいですが、正しく扱えると出力が格段に上昇します。詳しくは初回の記事の方をご確認ください。
《シャコガイル》
2種デッキをメインの仮想敵と考えた時、それらにはプレイせずに勝つので採用しないことも検討しましたが、時点で多い【5cザーディクリカ】等に対して必要不可欠であったため、続投しています。
《メヂカラ》
明確な役割は持ちませんが、
①STによる受け
②①で墓地に落としたこれを《ヴィオラ》で釣り上げられる
③《チョイス》から展開可能
④OTKの牽制
⑤2ドローによる対コントロール性能
と、その汎用性の高さから採用しています。
また、色についても3t目に《ヴィオラ》をセットすることを考えると《ゾロスター》・《デドダム》の両受けになり、色基盤としても優秀です。
《ヴィオラ》
《ポジトロン》
2種デッキをメインの仮想敵とした場合、STとして一番欲しいのは《天門》と《ディスゲ》です。それらの再現性を高めるべく9枚目としての採用です。《Iチョイス》も似た役割ではありますが、手札に抱えておくというのが、《チョイス》と逆で、プレイが歪んでしまうためこちらを採用しました。
〇枚目以降という性質上能動的に使用するケースは少ないですが、見えているカードだけでは解決できない時は強気に《天門》および《ディスゲ》にアクセスを狙って動けるのは及第点です。
また、今回の構築で言うと他には《アイドワイズ》が使用可能です。
《エモーショナル》
2種デッキに対して出した時のことを想定すると、
①《我我我》は攻撃中でもアンタップ効果が使えなくなる。
②《罰怒》のSA付与が無くなる。
③《JO》の上に《キャンベロ》以外乗れなくなる。(乗ってもアンタップできない)
④《モモキングダムX》による盤面リセットを無効化できる。
と、どのタイミングで出ても有効かつ選択可能な効果であり、裏目がほぼ存在しません。
そして、《天門》からプレイできるので、《天門》を4枚採用することのメリットが更に増えます。
また、《ゾロスター》がオラクルを持っているため、動きの中で自然に選択不可を持つことになるのも強力なシナジーです。
パワーラインが《我我我》や《罰怒》、《ザーディクリカ》の効果範囲を超える9500であるのも評価点です。
VS【5cザーディクリカ】に対しても《カツキング》を選択することで、相手の動きを大きく牽制することができます。
どうも、こんにちは。ウスラトンカチ(@biribirilevel5)です。
ということで、過半数の要望をいただいたので執筆することにしました✍️
とはいえ、既にスケ様が【MDWチョイス(クロックモデル)】に関する記事をあげていらっしゃるので、まずはそちらをご一読ください。
今回の記事ではベン天門型に重きを置いて解説していきます。
主な内容は、下にある目次をご参考ください。
ツイート後、沢山のご質問がありお答えさせて頂いていましたが、これ以降は記事の購入者様に限定させていただきます。申し訳ございません。
購入者様は、ウスラトンカチのTwitterのDMまで、どうぞお気軽にご質問ください。(購入証明を見せていただければ大丈夫です。)
以下、軽い自己紹介・諸注意・宣伝を挟み、本文へと参ります。
クロックモデルへの疑問
そもそも従来のMDWチョイスのメインとなるフィニッシュ方法は
という流れで、《クロック》を受け以外の要素で活用できており枠の無駄が少なく、綺麗だなと感じていました。
しかし、裏を返すと《MDW》を展開した上で、《シャコ》と《クロック》を墓地に落としている必要があるという点や引いた《シャコ》を上手く処理できない点(どちらも例外アリ)がどうしても引っかかり、《クロック》やその他の下準備なしで《MDW》を活かせる方法がないかを検討し始めました。
《モデル》に関しても、《クロック》不採用の場合、その役割が格段に落ちるので、同時に不採用の可能性が高まりました。
デッキ単位での《MDW》と《チョイス》の役割・強みと弱み
〇《MDW》
大きく分けると、以下の使い方をします。(詳細は後述)
自盤面のコントロール
盤面リセット
リソース稼ぎ
即死コンボ
強制効果によるLO
現代デュエルマスターズにおいて(発売当初でもそうでしたが…)、7コストを払って展開するには中々隙の多いカードです。その反面、《バルカ》+《ゲンム》や《ギョウ》といった詰み盤面すら一気に覆すことが可能かつそのままカウンター勝利を決めれるくらいには、上記の通り強力な効果を秘めています。
つまり、7コストと重いコストをとっぱらい、展開+αの動きをが行えるのであれば、強く使うことが出来るだろう!ということで、それを可能にしたのが次に紹介する《チョイス》です。
〇《チョイス》
登場時に、マナからST持ちのカードを使えるため、《MDW》を無料で展開することができます。
これにより、少なくともノーガードで動き隙を作ることは無くなったり、出たこのカードをUSで除去から守る(スレイヤーブロッカーを残す)といった挙動が可能で相互にシナジーがあります。
そもそも《チョイス》自体が6コストと元より軽く、《ディスゲ》や《ヴィオラ》を使用することで、さらにもっと早くかつ受けからも展開できるようになり、多才な反面隙も大きい《MDW》をコンセプトに設定することが可能になったと考えています。
ここで一つ重要なポイントとして、このカードは何も《MDW》展開のためだけのカードではなく、状況に応じて《ディスゲ》や《ヴィオラ》、採用していれば《メヂカラ》や《クロック》等を使い分けることができ、スレイヤーブロッカーも持つため、強力なシナジーを持ちつつも使い勝手の良いカードとして機能します。
《ベン》・《天門》採用の経緯
ここで一度、コンセプト的に必要だと思ったカードをサンプルリストから洗い出してみます。
軸となる《MDW》と《チョイス》、それらへのアクセスを増やす《ディスゲ》、初動からゲーム中盤以降もコンセプトと噛み合い腐りづらい《ゾロスター》と《デドダム》をこのデッキにおけるコンセプトカードとして設定しました。
残りの20枠は、デッキの柔軟さを高めるため、《MDW》に依存せずとも闘えるように様々なカードを検討しましたが、話を分かりやすくするため、最終的なリストを元に説明していきます。
まず注目すべき点は、《ベン》+《天門》のギミックを採用していることです。
それぞれの採用意図はこうです。
《ベン》
《MDW》とは違う種類のリソースカード。
EXライフ共通効果で場持ちがかなり良く、1ターン残れば専用効果でリソース面での心配が無くなるどころか余裕が出るほどのスペックを持ちます。
相手視点、マスト処理のカードですが、《MDW》を展開できていると、処理したところで即復活するため、非常に厄介な組み合わせです。
実際、これができたゲームはほぼ負けないくらいの出力で起動条件も《ベン》1枚スタートなので、今回の構築では最優先で狙いたい動きです。
そしてそれを可能にするのがそう、《チョイス》です。
種族にディスタスを持つため、前述の通り手札の《ベン》1枚から無償召喚し、そのまま《MDW》を展開します。
また、一見《MDW》との噛み合いが悪いように見えますが、上でも少し触れた通り実はその逆で、非常に相性の良いカードです。詳細は後述します。
《天門》
攻守どちらの面でも《ベン》への早期アクセスができ、普段腐りがちな白も《ゾロスター》の色になる、使い勝手は上がっています。
盾に埋まらずとも《ディスゲ》→《チョイス》→《天門》と繋げられるため、受けの期待値が【4c天門】と比較して高いのもポイントです。
ただし、良くも悪くも基本的には《ベン》にしか絡まないので、採用枚数を減らす検討をしても良いと考えています。
上記2種を《クロック》・《モデル》の代わりとすることで瞬間的な防御力こそ落ちたものの、その出力の高さからデッキの強度を大幅にあげることができました。
《ヴィオラ》
耐えるという意味合いで1枚しか触れない点には若干の懸念がありますが、墓地の状況によっては耐久値が増すことや、現状ほぼケア不可のSTで《バルカ》や《ゲンム》、《ギョウ》等に耐性があることは非常に優秀です。
また、《チョイス》からも使用できることや、黒単色は3tのマナチャージの際、《ゾロスター》・《デドダム》どちらの受けにもなるので積極的に採用しやすい色となっています。
《ステップル》
従来であれば《石柱》の枠ですが、手札に来たシャコを逃がす必要が無くなり、他のカードを検討できるようになりました。
他のカードよりも優秀な点を以下にご紹介します。
・2コストである。
⇒多色を逃がしながら3tブーストができ、手札キープに余裕ができる。
⇒2tブースト→3tブーストの動きから6の《チョイス》や《天門》に繋がる。
⇒3tブーストからの3→2の動きで《ベン》に繋がる。
・クリーチャーである。
⇒《MDW》によるウルトラセイバーで《チョイス》等を守れる。
⇒《ヴィオラ》の蘇生対象になる。
・墓地に任意カードを落とせる。
以上のように、他にはない性能をもっていたり、メリットがとても大きくデメリットを凌駕しているため、採用することになりました。
ただし、噛み合いこそ良いものの確定枠では無いので、環境によっては《お清め》等に変更しても問題ありません。
《シャコ》
少ない枠で確実なリターンを得られるため引き続き採用するにことにしました。
従来とは異なり、《ベン》のおかげでマナに逃がせるようになり、序盤は《デドダム》の色としての役割を持てるようになったのも大きいです。
《MDW》効果でそのままEXWinまで行くのではなく、効果で山札をある程度まで削り、マナから召喚してEXWinを狙うイメージです。
そのため、相手の墓地にそれを阻害できるカードがある場合は、敢えて効果を使わずリソース差で勝つことを意識して動きます。
《メヂカラ》
明確な役割があるカードではありませんが、《チョイス》だけでなく《ベン》からもプレイでき、強固な盤面造りに貢献してくれます。色も《ゾロスター》・《デドダム》両受けですし、マナに置く行為自体に《チョイス》が意味を持たせるので噛み合いの良いグッドスタッフ的な立ち位置です。
状況によっては、《アイドワイズ》→《ヴィオラ》で釣れるのも良いですね。
忘れがちですが、ウルトラセイバーで守ることこそできないものの、《MDW》起動時に他の虹クリーチャーを守ると再び蘇生し維持できるので、覚えておきましょう。
《Iチョイス》
《デドダム》をプレイアブルにするために青単色(青総枚数)が必要であったことや、《チョイス》が見えていない時のSTキープだったり、《バルカ》に対して《ヴィオラ》+《Iチョイス》でタイミングをズラして《天門》を使うことを想定していました。
しかしながら、《チョイス》と《Iチョイス》でプレイがブレるので使い勝手はそこまで良くないです。
今なら《ヴィオラ》数枚とあわせて、《アトランティス》や《ギリガザミ》を採用しそうです。
《ヒャクメ》
《ベン》・《天門》とくれば勢いで採用しそうなものですが、基本的な優先順位は《チョイス》の方が高く、《ゾロスター》もいるので弾は十分ですし、複数枚かさばると鈍くなるこのカードの採用優先度が1番下になりました。
とはいえ、1枚絡むだけで盤面を作るスピードが格段に上がったり、ランダムハンデスが痒いところに手が届くので1~2は採用したいカードです。
《ベン》と《MDW》について
《ベン》→《チョイス》→《MDW》
この動きをメインプランとしてデッキを回していくことになりますが、
仮に《ベン》が処理されたとしても、《MDW》によりすぐさま蘇生が可能ですし、前述の通り、《ベン》による即時のリソース回復と半永続的なリソース供給、壁としての防御力は、《MDW》自身がプラスの効果を内包してると考えると、展開の隙を埋めるにはお釣りがくるほどです。
《ベン》の効果で《MDW》用の墓地が消える件ですが、
《ベン》自体の制圧力がかなり高く、仮にワンショットできなくても圧倒的なリソースを元にコントロールをしかけることができます。
むしろ、《シャコ》を青マナとしてマナチャージできることや状況的に《MDW》が起動出来ないケース、《チョイス》や《ディスゲ》使用によるマナ枯渇問題を全て《ベン》が解消しています。
そもそも、墓地メタでターンを稼がれてしまうことを思えば、自分からマナという確実なリソースに変換しておき何時でも取り出せる方が自由度も出力も高いです。
《MDW》の開始時効果は、盤面の《ベン》+《チョイス》+できれば《ゾロスター》or《デドダム》の3体再利用だけでも充分です。
また、《MDW》のウルトラセイバーは3種の使い方ができるので、必ず押さえておいてください。
・効果を使わない
⇒フィニッシュ時に山札を調整します。
・多色クリーチャー自身をウルトラセイバー
⇒確実に墓地に落とし《MDW》で再利用。
・別の多色クリーチャーを残す
⇒《MDW》で対象の効果を使いたくない場合や、普通に残したい場合。
併せてもうひとつ。
ウルトラセイバーとEXライフは同じ置き換え効果で連鎖しないため、《ベン》を巻き込む場合は、
・多色クリーチャーを生贄にする
・EXライフのシールドを墓地に置く
・EXライフのシールドを残し、自身を墓地に置く
のいずれかを選択することになります。
状況に応じて最適な物を選びましょう。
基本的には3番目を選択することになりますが、《シャコ》が見えていない場合は、盾落ちを防ぐため場に残すケースがあります。
【4c天門(ロマノグリラ)】や【ゼーロベン】との差別化
これらと比較した時の強みを端的に述べると、《MDW》の有無がその全てとなります。
《MDW》自体の強みは解説してきましたが、ここでもう一度おさらいしておきましょう。
自盤面のコントロール
盤面リセット
リソース稼ぎ
即死コンボ
強制効果によるLO
これらの役割を担っているわけですが、もう少し踏み込んだことを話すと、このカードの存在がゲームの終わりを定義していると言えます。
というのも、これがない場合、相手を少しずつ詰めて勝利の芽を刈り取って行くことになります。その反面、これを展開できると煩わしいことは一切抜きで、一気にゲームが終わりかねないので、相手視点では一番プレイされたくないカードとなっています。
前者に関しては《ロマノグリラ》を始めとした大型クリーチャーで蓋をしていくことになりますが、それらはそのタイミングでしかプレイできず、終盤まではノイズあるいはJoカードのような扱いをせざるを得ません。
それを踏まえると、STとしてはもちろん、中盤から積極的にプレイできる《MDW》の方が使用頻度も高く軍配が上がります。
後者に関しては条件次第でこちらよりも早くソリティアに入るため、デッキとしての性能は一長一短な部分があり、こちら側の勝っている点としては、《バルカ》が出てきても対抗しうる可能性があったり、多少不利な状況になっても山上から解決しやすい(いずれも《MDW》の存在)ことが挙げられます。
上記のことから、《MDW》を採用できるこのデッキタイプが相対的に勝っていると考えています。
以上で、今回の記事は終了になります。
ご購入いただきありがとうございました。
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辛口のコメントも次回以降の改善点とさせていただきますので、なにかありましたら。。。
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追記してほしい内容があれば、検討いたしますので、そちらもお待ちしております。
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