見出し画像

れいわ山本太郎代表 能登半島を訪問(2024年10月2日)

2024年10月2日、山本太郎代表は、再び能登半島を訪問して、その様子を3日のツィッター上で公開しました。

以下の文章は、全て山本太郎代表がツィッターに書いた文章、原文そのままです。

れいわ山本太郎代表 能登半島を訪問記録

2024年10月2日、山本太郎は能登半島に訪問して、その様子を10月3日にツィッターに書き込みました。

昨日10月2日、
奥能登にお邪魔した。

結論から言えば、

・食事、水などの支援さえ民間の善意(支援)頼みで足りていない
・豪雨災害を受けた省庁から被災市町への応援職員の増員は行っていない。
・人・金・モノ、国のリソースを奥能登に集中させろ

あらためて、国に要請する。

能登空港行き同じ機内で、小泉進次郎議員がいた。

9月25日に輪島を訪れた際、住民の方が小泉さんは2度も能登を訪れてくれた、と感激した様子だったので、直接伝えようと考えたが、取り巻きの多さに諦めた。

レンタカーで豪雨の浸水被害があった、珠洲市の上戸小学校の仮設団地へと向かう。

入り口に入ると警察の警備が。小泉氏がこの後、訪れるのかと聞くと、まもなく到着するという。

お出迎えのためか、仮設の住民の方々が集まっている様子。被っても仕方ないので、予定を変更し、大谷地区へ向かう。

大谷地区に以前お邪魔した際にも道路状況は良くなかったが、さらに悪路になっており、いくつか通行不能の道も。

引き返したりしながらも、見覚えのある景色があるところにたどり着いた。

大谷地区は元日の地震でも大きな被害を受け、物資が届きにくい大変な状況を住民の努力で乗り越えてきたが、水道の復旧から数ヶ月、またしても豪雨災害に見舞われた。

川沿いに深く土砂に埋もれた家々を見ながら進んでいくと、作業員ではない雰囲気の高齢者が歩いていたので、声をかけてみる。

地震で自宅は大規模半壊の被害に遭った、と言う。

最初は避難所で暮らしていたが、水道が通ることになったので、大規模半壊の家に戻り、自宅の一角で暮らしていたが、この豪雨でまた避難所で暮らすことになった。

あまり多くを語らなかったが、国に一つだけ何でもやる、と言われたら何を言うか、と聞くと、水だね。水の出ないあの時に戻ったと思うだけでゾッとする。

とにかく水を何とかして欲しい。

避難所となっている小中学校に到着。

利用者の方に話を聞かせていただけますか?と聞くと、開口一番、「心折れてます」。

今から頑張って立ち直ろうとしてるところに豪雨災害。

行政からこの先の見通しも全く伝えられず、支援なども動きが遅く頼れないことが拍車をかけて、心を折る原因になっていると言う。

水道がダメになって風呂にも入れないから、住民が井戸を掘って倒壊寸前の家からユニットバスを引っこ抜いて住民がお風呂を作ったんだよ。

これを聞き一瞬、感激した自分もいた。

同じ気持ちになる方がほとんどかも知れない。

国や自治体の動きが遅いなら自助共助しかない、現状を考えればそう思う部分もあるだろう。

しかし、そんなスキルを持つ人は圧倒的少数だ。

この地域においては必要に迫られスキルが発揮されたことは素晴らしいことではあるが、これは普通ではない。

被災した時には、食事はもちろん、自衛隊などによる入浴支援が即提供されるよう体制を整えるのが、政治の仕事だ、と思いを強くした。

地震災害での大谷小中学校避難所の利用者は13名まで減っていた。

豪雨災害後、現在の利用者は32名。

一方、在宅避難者は200人ほど、という。

食事はどうなっているか、別の避難所利用者に聞くと、「お弁当が出ている、最初は断ったらしいけど」と言う。

理解できず、良く聞いてみると、避難所で寝泊まりする住民にしかお弁当を出さない、と言うので在宅で被災してる人たちはどうなるんだ、と。

苦しいのは避難所にいる人だけじゃない、在宅だって大変だから。

そんな選別した支援をするなら、弁当はいらん、この地区は自分たちで何とかする、と言う結論になって。

それに焦った市が大谷地区には在宅にもお弁当を出す、と言う話になった、と言う。

住民が声をあげて行政と戦った結果、運用が変わったのは良かったが、二重の災害で疲れ切った住民と自治体にそんなことさせんなよ、国が先回りしてプッシュでいれろ、と怒りが湧いた。

(今回の豪雨について国からのプッシュ型支援は行われていない。加えて、県からの市町へのプッシュ型支援も行われていないとの現地情報。)

この話(大谷地区や一部その他地区の在宅にはお弁当もでる)には、事実関係と少し違う部分があることにこの後、気付かされる。

珠州市の中心部に戻り、ボランティア活動を行う人々から話を聞くことになった。

すごいですね、大谷地区では避難所住民限定とされたお弁当を在宅にも配られることになったそうですね、と私から切り出すと、それ少し話が違うんです、という。

珠洲市では、9月21、22、23日と、大規模なイベントが予定されていて、有名ミュージシャンのコンサート、アスリートが参加する大運動会や、美味しいものが並ぶマルシェなど楽しい企画が予定されていたが、豪雨で中止になった。

そこで、そこに持ち込まれた様々な食材を使った炊きだしが行われたり食糧支援が始まったという。

そこに参加していたライオンズクラブの社長さんなどが被災状況を目の当たりにして、急遽全国に呼びかけ、水や物資を集めてくれて、倉庫はいっぱいになった、と言う。

それに加えて、被災された在宅の方々の分まで、2週間の手作りの食事提供までしてくださることになった。

他にも、市とボランティアが一緒になり、住民の安否確認も含めたローラー作戦で水害被災地区の在宅者を中心に食べ物などの物資を届ける活動となった。

しかし、このような在宅者への食事提供は、本日10月3日で終了するらしい。

あくまで人々の善意で行われている活動で、災害救助法などを基にした自治体や国による支援ではないから、個人や団体の資金や物資、使える時間がなくなれば終了するのは当然である。

その後もライオンズクラブの方々は飲料水などの支援を続けてくださってるという。

善意で届けられた水は、珠洲市だけでなく輪島市にも配給され、出すたびにあっという間になくなるという事態。

その理由の一つは、通水している地域でも蛇口から出る水が濁っていたり、匂いがあったりで、生活用水にも使えないからだという。

子どもにそのような水を触れさせることが怖いという声が出ているほど。

このような状況であっても国や県はプッシュ型で飲料水や生活用水にも責任を持たず、民間の善意でいけてるなら問題ない、放置を続けるのか。

選挙の準備に忙しくそれどころではないのか?

人気者の議員を送り込んでお茶を濁す小手先の手法では、誰も救われない。

本来ならば、被災してから必要な間は、避難所や在宅も当然、食事などを受け取る権利がある。

なぜこんな初歩的なことさえも行われないのか。

この豪雨災害で、国が自治体にどのような助言を行なってきたのかを調べた。

9月21日に政府が、石川県に通知した内容は、「炊き出しその他による食品の給与を実施する場合は、長期化に対応して、管理栄養士等を必要に応じて雇い上げるなどして、メニューの多様化、適温食の提供、栄養バランスの確保、高齢者や病弱者に対する配慮等、質の確保について配慮すること」

一見いいことを書いているように見えるが、簡単にいえば、お前らが必要だって言うなら、災害救助法で金は出すから色々配慮して食事出せよな、と言う意味。

金ならだす(ケチくさい金額だけど)、それ以外はお前らでやるんだからな、が基本。

元日に発災してから手がいっぱいと言う状況が8ヶ月以上も続いた上に豪雨災害。

誰が必要としてるのか。

それに対して、提供できる体制を組めるか。

食事作りに関われる地域の事業者や労働者はいるか、などなど。

この様々な調整を誰が引き受けるのか。

調整を引き受けた部署(押し付けられた者)が、それ以外にも多くのタスクを抱える状態ではとても回らない。

そんな場合、支援は最小限とされる可能性が当然高くなる。

ならば、自衛隊の給食支援(炊き出しなど)を自治体の長が要請すれば大量でも安定的に食事を提供することが可能になる。

防衛省に問い合わせてみると、「珠洲市・輪島市における給食支援の要請はなく、実施していない」、との回答だった。

どのような判断からそうなったのか、については知る由もないが、少なくとも国はもっと先回りをすべきではないか。

豪雨前と後で、省庁から珠洲・輪島への応援人員(リエゾン)を増やしたか、聞いてみると、内閣府防災は4月に珠洲と輪島に各1名残っていたが、9月時点ではゼロ人。豪雨を受けてもゼロ人のまま。

(環境省は4月時点で珠洲3名、輪島3名→9月には珠洲市2名に減、輪島市3名のままで、豪雨後も増員無し)
現時点で、珠州・輪島に内閣府防災リエゾンを送る予定はない、と言う。

他省庁に関しては、6月末をもって現地対策本部が廃止されている等から応援職員数については特段把握していない、という。

そもそもどこの市町にどれだけの応援や専門家が入っているか、など6月末以降は知りません、と言う立場らしい。

縦割りの行政に横串を刺す、災害の司令塔とも言われるのが内閣府防災だが、判断する情報もない状態が6月末から続いているとは酷い話だ。

一方、地方自治体職員の応援体制はどうなっているかを、総務省に問い合わせると、9月21日の豪雨を受けても、応援職員の増員は0人であった。

地震の復旧で入ってるボランティアやNPOがいるだろ?

何とかしてもらえよ。

物資も前のが余ってんじゃねーの的な感覚、態度でやり過ごすのはあり得ない。

今、国が本気にならずに言葉だけのお見舞いを連発するのは、多くの人々の「心をへし折るプッシュ型支援」である。

一刻も早く気づいて欲しい。

二重の災害で疲弊し切った被災自治体に、現場把握のための調査や様ざまな判断、支援の組み立てなどなど、必要なら言ってこいと言うスタンスで、丸投げにしていることに自覚を持った方が良い。

心が折れそうになっているのは、住民も職員もだろう。

何も言ってこないから大丈夫、ニーズはない、ではマズイ。

ギリギリのところで保っている人々のためにも、すぐにでも豪雨前の状態にまで戻す必要がある。

9月25日の輪島訪問から政府に必要な申しれを行なったが、大きな観点から、国民の生命財産を守るために、人・金・モノを大胆に能登の被災地にプッシュで支援する必要がある。

あらためて国に求めていく。

災害が毎年起こる日本で、現在、二重災害で苦しむ奥能登の人々の姿は、明日のあなたの、私の姿だ。

どうか、一緒に国に求めて欲しい

こんな議論さえも国会で出来ないまま、選挙に突入するなど異常。

あきらめないからな。

https://x.com/yamamototaro0/status/1841851373551550740