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TuxGuitarファイルをMuseScoreファイルに変換する方法

これまでギターやベースのtab譜を作成するときにはTuxGuitarを使っていたのですが、機能の少なさが物足りなくなってきたのでMuseScoreに移行することにしました。

ただこの変換が一筋縄ではいかないようで、元のファイルの情報を完全に引き継ぐ状態まで持っていく方法を見つけるのに結構時間がかかったため、備忘録としてここに書き残しておきます。参考になれば幸いです。

あくまで目安ですが、1ファイルあたり20分程度あれば変換できるのではないかなと思います。

OSはWindows 11、TuxGuitarはver1.5.6、MuseScoreはMuseScore 4を使っています(OSやバージョンの違いはあまり関係ないとは思いますが一応)。

下準備(TuxGuitar側)

  1. 変換したいTuxGuitarファイルを開く。

  2. カポを設定している場合は、トラックのプロパティからカポを外しておく(そのまま読み込むとMuseScore側でフレットの表記がバグってしまうため)。

  3. トラック名は読み込んだ先で付けたい名前にしておく。

  4. 他のパートの楽譜も含めた総譜を作成するときは、繰り返し記号がない状態に書き換える。

  5. 楽譜に複付点を使っている場合は、複付点を使わない形に書き換える(MuseScoreは複付点に対応しておらず、普通の付点として解釈されてしまうため)。

  6. ファイルをGuitar Pro 5形式で別名保存する(tgファイル形式のまま読み込むとトラックが変に2つに分割されてしまうため)。

失われた要素の復元(MuseScore側)

  1. MuseScoreから別名保存したGuitar Proファイルを開く。

  2. 楽譜のレイアウトを調整する。メニューバーのフォーマットページ設定からページの大きさや縦横、余白の大きさ(譜線間隔を大きくすると余白は小さくなる)等が調整できる。

  3. 各トラックに調号を付ける。左側のパレット調号から調号を選び、いずれかのトラックにドラッグ&ドロップすればよい。一部だけカポを使っているなど個別に調号をつけたい場合は、Ctrlを押しながらつけたいトラックに調号をドラッグ&ドロップすればよい。

  4. カポを付ける。左側のパレットパレットを追加ギターからCapoを選び、指定のトラックにドラッグ&ドロップする。出てきたカポ1の文字をクリックすればダイアログが開き、カポを付けるフレットを調整できる。

  5. 異名同音を修正する。調によってはスケール内の音なのに変に臨時記号が付いた形で解釈されていることがあるため、メニューバーのツール音高を再表記で修正が行える。

  6. 各トラックの名前を修正する。左側の楽器から編集したいトラックの歯車マークをクリックすると楽器の名前を編集できる。

  7. マーカを修正する。TuxGuitar側で設定したマーカはMuseScore側では練習番号として楽譜の一番上に表記されているが、どうやら日本語は文字化けしたり消失したりしてしまうようなので適宜入力し直す。文字化けしている練習番号はダブルクリックすれば再入力できる。消失したマーカを再度追加したい場合は音符または休符をクリックした状態で、メニューバーの追加テキスト練習番号から追加できる。

  8. パンと音量を調整する。メニューバーの表示ミキサーから調整できる。

tab譜の追加(MuseScore側)

  1. 左側の楽器からtab譜を追加したい楽器のをクリックして展開し、出てきたトラックの歯車マークからリンクされた譜表を作成をクリックすることで、元の譜表と連動した譜表を作ることができる。

  2. その後、新しくできた譜表の歯車マークから譜表の種類を選択し、「Tab譜 〇弦 簡易/共通/完全」の中から楽器の弦の数にあったものを選ぶ。ここで、簡易/共通/完全はtab譜の表記の詳細さを表している。上に普通の楽譜を併記する場合は共通が、普通の楽譜を消してtab譜単体を表示する場合は完全がよいと思われる(実際に触って試してほしい)。

    • 簡易:フレットのみを表示

    • 共通:フレット・符幹・桁を表示

    • 完全:フレット・詳細な符幹・桁・休符を表示

  3. 普通の楽譜を消してtab譜のみを表示したい場合は、楽器で普通の楽譜の左横にある目のマークを押せば消すことができる。

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