迎えた3月25日、高島市議会最終日の本会議。
「泰山寺地区の土地を市が買うのか(新ごみ処理施設建設用地取得予算)、周辺地域へのバラマキをするのか(19年間の長期債務負担)」と「消えた3億7千万の真相(いちご農園補助金問題に関する請願書)」の審議という大きな2つの案件を抱えた注目の議会となりました。
当日の傍聴者は傍聴席の定員数を超え、議場外のモニターで様子を見守る市民の姿もありました。
これまでの3月議会のながれ
前回の予算常任委員会では「一般会計予算案」が否決されています。
この組換え動議の提案は10年間ものあいだ決着のつかないこの問題の本質について、両派の意見を聞ける貴重な機会となりました。
【ごみ処理問題】
攻守が入れ替わり、結果は反転!
前回の委員会では推進派の万木議員が欠席でしたが、今回の本会議は全議員出席で推進派が多数決で優位となりました。
まず、15日の予算委員会で組換え動議を提出した慎重派議員4名から提出された「修正予算案」(泰山寺地区の土地取得の予算と周辺自治体へのバラマキ予算を除いた案)について討論と採決が行われました。
ここでの討論は賛成は建設慎重派、反対は建設推進派になります。結果は「修正予算案」賛成8:反対9で否決。
【賛成】今城議員・高木議員・是永議員・藤田議員・山下議員・板持議員・森脇議員・福井議員
【反対】澤本議員・河越議員・廣部議員・中川議員・磯部議員・早川議員・早川議員・万木議員・藍川議員
そして、修正予算案が否決されたので、最初に出された予算案(泰山寺地区の土地取得の予算と周辺自治体へのバラマキ予算を含む案)をもう一度採決するというルール?で再度討論採決。
この場合は賛成は推進派に、反対は慎重派になります。結果は、
「当初予算案」賛成9:反対8で可決。
【賛成】澤本議員・河越議員・廣部議員・中川議員・磯部議員・早川議員・早川議員・万木議員・藍川議員
【反対】今城議員・高木議員・是永議員・藤田議員・山下議員・板持議員・森脇議員・福井議員
二転三転、、、結局一般会計予算は[当初予算案]で可決。
これにより、泰山寺区のごみ処理施設予定地は市によって地権者から買われることとなり、周辺地域に対する19年に及ぶ振興予算が組まれる事となりました。
この採決の問題点
生活インフラであるごみ処理の問題に対して、市民の声でなく派閥会派の意向で決めることに問題があることはもちろんですが、搬入経路が確定していないのに予定地を買うといった行為は今後周辺自治体の反感をかうことになり、搬入経路の確定が難航することが予想されます。既存の道路を使用せずに新しい搬入道路をつくるとなるとさらに予算も時間も膨らみます。
慎重派/推進派・・・市民の味方はどっち?
「用地購入」は事業を進める大きな節目となる為、用地取得予算が含まれる今回の予算案は大きな注目をあつめていました。慎重派・推進派共に「市民生活の安定の為に新ごみ処理施設の建設は必要である」という立場にあって、どこで意見が異なるのか。賛成反対討論からよく見えてきました。
■今進めないと、優位な補助率の防衛庁補助金・合併特例債を十分にもらえなくなり、市民の負担になるかもしれない推進派の懸念
■いつまでも伊賀市に頼れないという状況
■市政の運営の基本、市民へのリスペクトなくして進めてはならない案件であるとする、慎重派の意見
■バラマキは果たして市民の為なのか市民の為でないのか
■これからの時代環境問題は避けては通れない
修正予算案・当初予算案に対する両派討論
[慎重派]是永議員
[慎重派]板持議員
[推進派]早川浩徳議員
[推進派]河越議員
【いちご農園問題】
消えた税金3億7375万円の謎
そして、現在の高島市での大問題に「いちご農園補助金問題」があります。
詳しくはこちらをどうぞ
今回の本会議には、この問題に対して説明を求める市民から「いちご農園補助金問題の解明と、市民に対し市長の謝罪と説明責任を果たすよう、議会として求める」請願書がだされ、審議がありました。
採決は
反対9票(澤本議員・河越議員・廣部議員・中川議員・磯部議員・早川議員・早川議員・万木議員・藍川議員)
賛成8票(今城議員・高木議員・是永議員・藤田議員・山下議員・板持議員・森脇議員・福井議員)
驚愕の否決。( ゚Д゚)
結果は否決。自分たちの税金が消えてしまい、説明を求める市民の声に反対する理由などあるのでしょうか?
反対議員の討論では、市長は「問題解決に向けて全力で取り組む」として問題解決に取り組んでいる・現在裁判中、などの理由で請願を受け入れないとしました。
ここでも優先されたのは会派の意向なのでは?
請願が否決された後、高木議員よりこの案件に関連して動議提案の申し出があり、暫時休憩となりました。休憩時間中は請願者らが反対議員に抗議する場面もあり、「誰のための議会なのか」「議員の役割とは何なのか」様々な思いが噴出することに。市民の代表である議員で構成される議会において、議員の資質が問われる事態となっています。
いちご農園補助金問題請願書全文
(動議提案に関しては休憩後、取り下げの申し出があり、取り下げられました。2時間以上の休憩の間にどのような話合いがあったのかは報告されていませんが、6月議会で再度提案される可能性が高そうです。)
こうして高島市3月議会は幕を閉じました。
このままでいいのか?高島市政。
市民目線での問題点
・採決の賛成議員・反対議員が議題によらず全く同じで、全て一票差。
・議員の資質を問われ議会から何度も辞職勧告を受けている議員の一票は有効なのだろうか。辞めたら困るのは一体だれ??
https://www.city.takashima.lg.jp/material/files/group/116/gikaidayori_92_21.pdf
この高島市政、何かがおかしいと思いませんか?