魔王転生 気づいたら魔王になってて、しかもレベル1ってどういうこと?? vol2

と、その前にヒューイのステータスは見れるのかなぁ……あっ、見れた


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名前:ヒューイ
職業:サキュバス(魔族と吸血鬼族のハーフ)

レベル72/99
HP312
MP709
物理攻撃力153
物理防御力98
魔法攻撃力296
魔法防御力834

属性魔法:風、水
固有スキル:疾風迅雷、隠密


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・・・うん、見なかったことにしよう!


さてはて
魔力を使うには…この『魔力創生』で良いんだろうな…
ってか、どう言う意味だこれ??


タブレットやスマートフォンの画面を押すように思わず手が伸びる


ピトッ


思わず手が出ちまったけど、そもそもこれに触れるんだな…


ブンッ


わっ!なんか出たっ!
ん?これ説明か、なになに…


《魔力創生:自身の思い描いた物事を魔力を通すことで具現化できるスキル》


えっ…何これ…
この説明文の通りなら何でもできるんじゃね?めちゃめちゃスゴくね?!
んっ?なんだこの矢印は…


ピッ


わっ!


注:創生できるモノはスキル行使者のスキルレベルに応じる
注:属性により創生できるモノは変化する

ビックリした!ご丁寧に説明書きは嬉しいけど!
…なるほどなぁ、しっかり使えるようになるにはレベルアップが必要ってわけね。
まぁ最初から何でもかんでも創生できるならそんなのただのチートだし、それこそやりようによっては勇者にやられなかっただろうしな………って、なんでやられたんだ??


すぐ答えの出ない疑問は一旦置いておこうと仕切り直し、ヒューイに一つ質問を投げかける


「ヒューイよ」

「はい!」

「お主は我の転生前のレベルを知っておるか?」


ヒューイの『72/99』というのは限界レベルが99ということだろうと予測はできる。
一方俺は『1/?』
『?』が何を指してるかはわからないけど、過去の状態を知ることで、それが基準や目安になるから、ある意味ココは肝だ!
…それにしても1は良いとして『?』って何だよ!!


そうこうしているうちにヒューイが口を開きはじめた


「魔王様の以前のレベルは…」


うんうん


「私めは把握しておりません」


はぁぁぁ??
どういうことなん???
めちゃめちゃ好きですアピールしてこられたから告ったら振られました、みたいなハシゴの外され方やん!!!


「把握していないというより把握できなかったというのが正しいのですが…」


ん?


「以前(重傷を負わされる前)も現在も魔王様のレベルを把握できたことがございません。おそらく知るモノは一人もいないかと思われます。」

「ほう」

「私めの推測でありますが、魔王様とのレベル差によりステータスを知ることができないのではないかと…」

「うむ。なるほど…よい、わかった」

「はっ」


なるほど…
ヒューイはレベル差って言ったけど、だったら今の状態(レベル1)なら丸わかりのはずだから……あぁ、やっぱりスキルのせいか。
魔王補正のとこに隠蔽ってあるし…って、アレ?文字化け??まぁ今はスルーで良いか。魔力創生を試してみたいし!
何からはじめようか…


(ほとんどの配下の者は精神世界に存在しておりまして、魔石や魔具などを依代にして魔王様の魔力を得ることで現世に顕現しておりました)


よしっ!まずは配下を増やそう!
魔石や魔具…ではないけど、なぜか都合よくコインを持ってるしなっ!


注:スキル行使はイメージすることで行使可能


イメージするだけで良い…か…
漫画とかでは魔法陣とか呪文とか必要だったりするからめちゃめちゃ便利で助かる!
でも分かり易い言葉とかあった方がイメージしやすいから単語でも良いから……うん、決めた!


魔王は手にしたコインを指で弾きながら言葉を発する


「召喚」


発した言葉と共に1体の生命体が顕現した


おぉー!出たー!!
って、ちょっ、、、


顕現した生命体は立派な爪と牙を生やしている
顕現した生命体は全身白い毛に覆われていて毛並みは艶やか
顕現した生命体は潤んだ瞳で魔王を見つめている
顕現した生命体の身体のサイズは両手で収まるほどの大きさ


カワイイーーー!!!
めちゃめちゃカワイイ!!!
何なに?もう犬じゃん!ワンチャンじゃん!!
なんかこうイカついモンスターとか魔物とか言われるのが出てくると思ったらこんなカワイイとかヤバっ!!


「ふむ、はじめはこんなモノか」

「そうですね、これから徐々に強力な生命体が顕現すると思われます」

「なぁヒューイよ、復活後初の顕現のこのモノに名を授けようと思うのだがどうだ?」

「良いお考えかと思います」

「では名を定(さだ)…」

「魔王様!」

「むっ」

「お言葉ですが、それは流石に…と私めの直感が申しております」

「そうか」

「はい、今一度お考え直していただいた方が賢明かと思われます」


そうかぁ…
白くてモフモフしててカワイイからやっぱり定(さだ)…


「おほん!!あっ、失礼しました」


…はい、名前考え直します。

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