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コラム:卵子凍結に200万円支援に違和感

🍀時系列に沿っての話は、番号を振っています。

🍀「コラム」の記事は治療内容には関係なく、飛ばしても話はつながるようになっています


今日は、最後に出てきますが、メルカリさんの気になるプレスリリースがあったのでそのことについて書きたいと思います。

「不妊治療」と、昨今の「会社の支援体制」のお話です。

(気になるプレスリリースは最後に書いています)

私は沖縄に移住する前は、大企業と呼ばれる誰もが知っている企業に勤めていました。

働く本人も、配偶者も、そして子供達への福利厚生や、色々な還元制度が充実していて、

とてもいい会社だったと今となっては、どうしてやめてしまったんだろうと悔やむほどです(笑)

でもまだその頃は、不妊治療に関して会社が「助成」をするなんていう時代ではとてもとてもなく、

時短で帰るお母さんの女性社員もまだまだ肩身の狭い思いをしていたように思います。

ここ数年は、すんなりと妊娠出来ない・・・という人が身近にも多く、

そして、著名人のカミングアウトや働きかけによって、

「不妊治療」に対してのイメージも変わってきて、

受けいれてくれる体制がどんどん整っていっていると感じています。

そんな中で、たくさんの「企業」も少子化対策の一環として、

「不妊治療」に対して、色々な制度を打ち出してくれています。

まず有名なのは、メルカリさん。

不妊治療に関してはメルカリさんに勝る会社は見たことがありません。

妊活の支援
夫婦の両方、もしくはどちらかが、高額な費用が発生する可能性のある不妊治療を行う場合、その費用を会社が一部負担します。治療の開始から10年間、所得制限や年齢、回数の制限なく支援が受けられ、自治体による補助との併用も可能です。
・保険適用の治療:治療費の3割を会社が負担し、実質本人負担額は0円
・保険適用外の治療:治療費の7割を会社と自治体の助成金で負担し、実質本人負担額は治療費の3割
※自治体の助成金の割合は各自治体や取得者によって異なります
◯利用例
・保険適用外の治療である体外受精を1回行い、50万円かかった場合
→ 社員の自己負担は 50万円×3割 = 15万円 ※回数の制限はありません

・治療の開始から10年間、保険診療に関しては、本人の負担金0

・保険適用外の治療に関しては、7割負担(本人の負担額3割)

10年間というのは大きいですね・・・

そして、保険適用外に関しては7割助成…すごい・・・!

前にこの記事でも少し書きましたが、

私が通っていた「加藤レディースクリニック」の支払いでも、

成功報酬であったり、

凍結処理料、

採卵消耗品、

凍結延長料 等

請求書の文面からはなかなか読み取れない費用が

たくさんありました。

メルカリさんの人事でこちらの制度を担当する方は

かなり不妊治療に詳しい方でないと担当できない気がします・・・

私は3人の子供を出産するまでに支払った金額で

マンションの頭金になる金額はゆうに超えているので、

7割助成してくれていたら・・・なんて思ってしまいます。

続いてオムロンさん。


不妊治療休職制度
オムロングループ(国内)の一部では2005年度から不妊治療休職制度を設けています。これは、年次有給休暇を上回る長期間の休業が必要な、高度な不妊治療を受ける場合に休業(通算365日以内)を認めるものです。また、オムロングループ(国内)従業員の共済会With(ウィズ)では、2005年度から不妊治療への補助金を支給しています。これは、従業員あるいはその配偶者が治療を受けた場合、各市町村からの公的補助との合計金額が治療費を上回らない範囲で、通算20万円/2年以内まで補助するものです。
今後も、「家庭と仕事を両立させるキャリア・プランの実現」という従業員のニーズに応えていきます。

・1年以内の休業と、年間20万円(最大40万円)

不妊治療に掛かるお金は3桁が当たり前なので、休業して臨むのはなかなか勇気のいることですが、

助成金としてフォローしてもらえるのはありがたいと思いす。

そして、次に、玩具のBANDAIさん

社員の仕事と家庭の両立を応援 不妊治療・出産・子育て支援の拡充 不妊治療補助金最大60万円支給 出産・子育て支援金 第1子・第2子各30万円、第3子目以降300万円支給

2018 年に試験導入した「こうのとり制度」においては、妊娠を望む社員が不妊治療を受けるために1事 業年度内で最大 365 日まで取得可能な「こうのとり休暇」を実施していましたが、このたび、年間 20 万円 を限度に合計 60 万円までの治療費補助金「こうのとり支援金」を新たに支給します。また「出産・子育て支 援金」を増額し、第 1 子、または第 2 子が誕生した際に各 30 万円、第 3 子目以降は子 1 人につき 300 万 円を支給することを新たに定めました。


・1年以内の休業と、年間20万円(最大60万円)

・第1子、第2子誕生の際にお祝い金30万円

・第3子以降のお祝い金300万円

休業制度に関してはオムロンさんと変わらずですが、

お祝い金が桁外れ!!の300万円!!

100万円の会社は聞いたことがありますが、

300万円はすごいなぁ・・・。

一括で学資保険に入ったり、子供の為に株を買ったり、

普段使わないようなお祝い金の使い方ができる気がします。

その他にもバンダイさんは社員とそのお子さんへのアニバーサリーお祝い制度や、

お子さんの不登校や今後の高齢化社会の中で起こりうる看護・介護事由での休暇も取得できるとのこと・・・


子供の玩具を作っている企業だけに、

徹底していますね。

少し気になるところは、

オムロンさんもバンダイさんも

この制度を使い、不妊治療で休業→妊娠→妊婦での復帰→産休&育休

という流れになると、

”休業からの妊婦での復帰”

(復帰してもほぼ9カ月で産休)

になるので、気を使う面もあると思うし、ポジションも気になるし、

(男の人はこの間普通に働けるし)

やはり「産む」方である、女の人が働くって大変だなあ・・・と思うところもありますが・・・

でも、こんな制度が当たり前になっていってほしいなと思うばかりです。

何度も何度も同じことを書いていますが、

不妊治療は、段階を踏んでいくに従い、

出費や、拘束時間が増えていくのに、

精神的なパワーは削られる一方という反比例の法則があると思っています。

なので、もちろん、国の助成はもちろんですが、

地域、自治体、そして、企業がこうして堂々と応援してくれるメッセージを出してくれるのは

すごく励みに、そして、ありがたいことだと思います。

これからもどんどん広がっていきますように。

そして、最後になりましたが・・・

今日久々にブログを書こうと思ったのは本当はこちらの記事でした。




卵子凍結支援に200万円。

というものです。

これも新しい画期的な助成制度だと思うのですが・・・

なんとなく手放しに喜べないというか・・・記事を見た時に、少しだけ違和感を感じました。

この助成制度の「意図」が私の中で読み切れず、これは、キャリアを積むために今は妊娠出来ないから(今は妊娠するタイミングにないから)

凍結しておく・・・というもの・・・?

と思ってしまったからです。

書いてはいないですが、例えば癌の治療の為に抗がん剤を使う為に、凍結保存をしなくてはならないという方の為の支援かもしれないけど・・・

プレスリリースを見る限りだと、

「卵子凍結制度」は海外の大手IT企業を中心に社員の選択肢を増やすため

と書いてあり・・・

うーーん違和感。

と思ってしまいました。

私は13年間不妊治療を経験したので、すんなり授かる人には、どんどん授かってほしいし、お金で支援してくれるなら、

・妊娠する為、

・産めるときに産む為、

そして、

・産んだ後子育てしながら働生きやすい環境の為


に支援をしてほしいと思うのです。

「いつ産むか」という選択肢を広げる為に(不妊ではないのに)

卵子の凍結というのは少し、安易な気がしてしまいました。

(凍結精子と、凍結卵子の融解のリスクは全然違うし)

それを推進してしまうのは、少し違う気がする・・・

と違和感を覚えたのでした・・・。

私が株主でも、安い金額ではないし賛同できないと思ってしまうなあ・・・・

私がひねくれた捉え方をしてしまっているのかな。

こう思ってしまった理由は不妊治療をしていた時の経験があるからかもしれません。

またそのエピソードについては別のコラムで書こうと思います。

今後も妊活、不妊治療をする人たちにとって、

働きやすい環境がどんどん整っていくことを願います。

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