御多福珈琲
京都、四条の寺町にある御多福珈琲は、小さな階段を降りた地下の喫茶店。店内はこじんまりとしていて、低い天井、カウンター席とテーブル席が三つほど、ソファ席の生地が良くて、阪急電車みたいな感じ、と書けば関西の人は何となく分かるだろう、指で一方向になぞれば絵が描けるタイプの、あの生地である。色はくっきりとしたブルー、どことなく高級感があって、落ち着く。また、ここは煙草も吸える。このタイプのサ店で喫煙可なのは嬉しい。
運ばれたお冷は小さな筒状のグラス、メニューを見ると珈琲や紅茶などに加えて「ミルキーウェイ」なるものがあり、自分は頼んではいないが、ブルーの甘い飲み物らしい。煙草に火を付けて、レモンスカッシュを頼んだ。店主は白シャツ黒ベストの渋いマスターである。出てきたレモンスカッシュは、下部がやや青白い透き通った炭酸で、氷の上に輪切りレモンとさくらんぼが乗っている上質なものであった。味はレモンの酸味が強くて、飲み応えあり。居心地が良くて、永遠に長居出来るような気分だった。帰り際に、ついオリジナルマッチ二箱入りを110円で買ってしまった。
夜遅くまでやっているのもマル。京都へ行ったらここに寄ろうと思った。
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