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ラジオってどうやって音を届けてるの?
素朴な疑問って、時々湧いてくることがありますよね・・・
Shimatoraです。
人間たるもの要求はたくさんあります。
代表的な3欲については、皆様それぞれの解消方法があると思います。ちなみにShimatoraは食欲の塊です。毎日食べることを楽しみに生きています。何人(なんびと)も、欲は尽きることがありません。知識欲も同じくです。素朴な疑問が解消された時の快感はとても素晴らしいものですよね!
ということで今回は、一度は考えたことがあるだろう素朴な疑問
・ラジオってどうやって音を届けているの?
ってことを私なりに書いてみようと思います。
先に書いておきます。有識者の方がこれから書くことを見ると「それは簡単にし過ぎ」「ふざけているのか」って思われるかもしれません。ただ、私の中で噛んで噛んで噛み砕きまくると次の答えが出てきたのです。
ラジオで音が届く仕組みは「伝書鳩と似てる」
もう少し詳しく書くと、伝書鳩の仕組みは、鳩(運び手(Carrire))に情報(手紙)を結わえて相手のいる場所に運びます。
ラジオも運び手となる電波(搬送波)に情報(音声信号)を乗せて運んでいます。
ただ、伝書鳩の場合は帰巣本能を利用しているため、届ける場所は決まりますが、電波の場合は電波の空中(媒質中)を伝搬するという性質を利用し、アンテナの電波の出る向き(指向性)一面に広がり、届いている限り複数の場所で受けることができるなど違いはありますが
・運び手が情報を運んでいる
ということは同じだと理解しています。
では、どのように、電波に音声信号を乗せているか、AMラジオで使われている方法<AM変調>を取り上げて考えていきます。
(以下、ちょっと数式が続きますが、こんな感じなんだなーって見ていただければ・・・)
まず、伝えたい情報として、今回はドレミファソラシドの「ラ」の音、周波数で言えば440[Hz]の音を伝えるとします。音は、音波とも言われる通り、波です。よってこれを、伝えたい信号の波なので、信号波と呼ぶことにします。
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ちなみに、波形はsin波のような形をしていますがあえて目盛りをつけずに
どの角度かわからないようにしていますので、cos波の一部を切り取っていると
考えてください(言い訳でございます・・・)
では、次に運び手となる電波(これを搬送波と呼びます)について決めたいと思います。例として、NHK大阪放送局のNHKラジオ第1(JOBK)で使用されている666[kHz]としてみます
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図中抜けていますが、fcは搬送波の周波数[Hz]です
では、いよいよ運び手(搬送波)に情報(信号波)を乗せてみましょう。これを変調するといいます。信号波で搬送波を変調した波を変調波といいます。
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一応、数式は出ましたが、コサインとコサインの掛け算があります。日本語で言えば余弦と余弦の掛け算があります。難しいですね・・・・
よって、簡単にしていきたいと思います。三角関数の積和公式を使えば、足し算にできそうです。しかし、Shimatoraは積和公式を忘れてしまいました。忘れたら、知っているものから導出です。加法定理の助けを借りましょう。
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では、導出した積和公式を用いて、変調波を簡単にしていきましょう。
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変調波を、3つのコサインの式の足し算にすることができました。式だとわかりにくいので、数式処理ソフトwxMaximaの力を借りて、グラフにしてみましょう。
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これが、変調波の形です。この形でアンテナに届き、それをラジオの中で処理(検波)して、音声信号を取り出しています。大きくうねっているのが信号波の波で、搬送波の波は非常に細かく波打っているため、塗りつぶした感じになっています。時間軸を拡大してみましょう。
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このように時間軸を拡大してあげると、搬送波の波を見ることができます。今回は、電波(変調波)を横軸を時間軸として見た波形を見ていきましたが、私の書いた別記事”電波を「見て」みよう”では、横軸を周波数軸で見ていきました。こちらも合わせてご覧いただけますと幸いです。
ここで、変調波の式をもう一度見てみましょう。
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この式の
・Aの部分は「搬送波」
・Bの部分は搬送波より周波数の高い「上側波帯」
・Cの部分は搬送波より周波数の低い「下側波帯」
横軸を周波数軸として電波を見た時の波形では次の部分となっています。
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いかがでしたか?
ちょっと数式が入ったり難しくなってしまいましたが、ここまでお付き合いいただけまして、感謝いたします。こんな感じでAMラジオは音を伝えているんだなぁって思っていただけると幸いです。
それではまたね♪
一部、解釈が独特であったり、確認はしましたが数式がおかしいところがあるかもしれません。すみません。
もし誤りがあるようでしたらご指摘いただければ幸いです。