しかも今度は紙袋になるんですってね
不景気で困りますって宇多田ヒカルが歌ってどれくらい経っただろうか。
あれからずーっと不景気のままってすごいですね。全く。
いかんいかん、グチから入ってしまった。働けど働けど税金高くて楽にならざりってことを考えるともう、悲しくなってきますな。
貧すれば鈍するというように、人間まずしくなってくると行動がセコくなってくるのです。そして店員さんを困らせることになるのです……
ちょっとでも得したい→サービスはタダ→サービスしろ!
この三段活用はヤバいですよ。実はタダではないところを企業の厚意でタダにしてんですからね。
よくあるのがケーキのロウソクではなかろうか。
お誕生ケーキを買うとついてきたりするのが当たり前だった。今はそうでもないのかな。別売りになってたりしますね。
多分、セコい人が出てきたからとかではないのかな……
洋菓子も扱っている店舗だと、ケーキの入ったショーケースの後ろに置いてあったりするんですけどね。
「ありがとうございます、ロウソクおいくつつけましょうか?」
「うん、ロウソクくれよ」
といって身を乗り出し、ケースからロウソクむんずと掴んでポッケないないするおっちゃん。驚いた。勝手に取るなよ大量に。
「もっと大きいのない? 非常用袋に入れたいんだけど」
とか宣ったおばちゃん。あのうカラーロウソクそんな用途にしないでいただけます??
そしてあの悪法(悪法言うてやる)以降、金がかかるようになったビニール袋。
まだサービスでついていたけど来月からいくらかかかりますよ、のタイミングで大量に沸いた。ビニール袋クレクレタコラが。
「もう一枚くれる?」
これはまだ可愛い方だ。
「10枚くれ」
できるわけねーだろ。そもそも悪法ができる以前から「不必要には渡さない」がルールだったので普通に断れる。
つまり必要だったら渡せるわけだ。客、しばし考えて言った。
「10個買ったから、一個につき一枚つけて」
ぐぬぬ。
それだと渡さざるをえないのだ。一個ずつの土産にするかもしれないから。んなわけあるかい! こんなちっちぇー饅頭のバラ一個、ぶっかぶかのビニール袋にいれたりするもんか!
……とは言えないのが客商売なのである。セコいわー。
小さい箱を、一番大きいケーキ袋に入れてって言った客にそれはいたしかねますと言ったら「じゃあいらないわ」と言って買ったものすら置いてスタスタ帰っていった客もいたけど、あれはセコというより心の病気っぽかったな。まあ何にしろ、立派な袋はそれなりに金かかってるんスよ。多売薄利な会社がむやみにくれてやるなっていう権利はある。
貧して鈍するというのは、要するに、セコいことが臆面もなくできる、人の目が気にならなくなることなのだなぁと、シマシマは常々思っているのですよ。
逆に、金が回れば人は襟を正せるのだろう。
そろそろいいんじゃないですか? 好景気。待ってますよ。