みんなだいすき割引きシール
阪神アレおめでとー。
カープが優勝した時は地元民もビックリのセールなんかをやっちゃうと聞いた。タダとか。
優勝セール慣れてないからみたいな笑い話をしていたが、どうやら今年の阪神もセールがひどい……いや、すごい……と聞いて、いやあどこも一緒だなぁ。
一時期ルーチンのように毎年優勝し、当たり前のように優勝セールを出していたところに住んでいた身としては、そしてそこで売り子をしていた身としては、もう本当にルーチンなので感動薄いのですが。いや自慢ではないですよ……
野球? 知ってるわよバットとボールを使うんでしょう?
くらいの知識しかなさそうな奥様が、優勝セールだけはキッチリ把握しているのもまたいとおかし。
セールは、荒れる。
福袋と言い換えてもいい、荒れる。
みんな殺気立っている。なんなんだろうかあのセールに命かけてる人たち。
「今回分は売り切れましたー!」
といったとたんにおばちゃん軍団に囲まれてトラウマになった、とかいう子もいた。
「あるんでしょ! まだ裏に隠してるんでしょ出しなさいよー!!!!!」
ないものはない。大人しく引き下がってくれ。
ここでとても微妙な話を一つ。タイムセールの話だ。
別にお正月だったり球団が優勝しなくてもセールになるものはある。閉店間際のお惣菜などだ。
3割引きのシールを貼っていく店員のあとを、カルガモ親子のようについていく客の群れ、というのはしばしばみかける現象だ。
当然のことだがあえて説明すると、どうしてタイムセールをするかと言えば、賞味期限の関係で閉店すれば生ごみになってしまう食品は安くしても売りきってしまった方が、売る側にも買う側にもWIN-WINなのでそうしているだけだ。
お買い上げ、ありがとうございます。お惣菜2パック買ったお客様が「まだ買い物あるからここ置いといてくれる? 二時間以内には来るから」と言って、お取り置きしているのもまあ、たまにある風景だ。
そんなこと言いながら、お昼に来たお客は二時間たっても帰って来なかった。
閉店一時間前、やっと来た時はタイムセールが始まっていた。
もうおわかりだろう。
商品をお渡しするとキレたのだ。「自分のはセールになってない!!」と……
そらそうよ定価だったよ。何言ってんだよ。まあ客にヘタレる店だったので謎の返金したらしいけどね。タイムセール分。200円くらいじゃない?
ここで「客が正しい、当然の権利だ」と言うものもいよう。私は売る方だったからこう思う。
「おとといきやがれ!」
福袋は荒れる。これはこれで別エピソードがあるから、いずれ書こうと思う。